購入した苗はまず、根を水で洗います。できるだけ根を切らないように手でほぐしながら、残った土がないように洗い流します。こうすることで、根が広がり養液を吸収しやすくなります。育苗だけ土耕栽培した場合や、畑や庭の苗を使う場合も同様にします。その後、適した容器に植え替えます。
苗を購入して育てるのに適したハーブ
発芽率が悪かったり、育苗に時間がかかったりするハーブは苗を購入したほうが確実です。苗からスタートするのにおすすめのハーブは、イタリアンパセリやパクチー(コリアンダー)、チャイブなどです。いずれも発芽率が悪く、種から育てると収穫までに時間がかかりますが、苗から育てると育てやすいハーブです。
ハーブの水耕栽培③挿し木から育てる
ハーブの増やし方のひとつに挿し木があります。水に挿しておくと発根するハーブをご紹介しましょう。
花瓶や水差しに入れておけば節から発根するハーブは増やし方が簡単です。水での挿し木が成功するハーブは、水耕栽培にも適しているともいえるので、そのまま水耕栽培で大きく育てることができます。挿し木をする時期は、ハーブによって違いますが、開花の前後や結実する前は避けましょう。
挿し木に適したハーブ
挿し木で発根しやすく、そのまま水耕栽培できるハーブの代表格はミントです。スペアミント、アップルミントなどいろいろな種類がありますが、どれも同じように水に挿しておくだけで発根します。他にクレソン、バジル、オレガノなどがおすすめです。これらのハーブは、水耕栽培で育てながら、挿し木で増やすこともできます。
続いて、スーパーの根付きハーブの育て方!
ハーブの水耕栽培④スーパーの根付きハーブを育てる
スーパーで時々見かける根付き野菜。あれを活用しない手はありませんね。根がついてるから栽培も容易です。
スーパーで売ってあるキッチンハーブの中には根付きのものがあります。それをそのまま水に挿しておくと、たいてい水を吸って成長してくれます。やり方としては、根元から4~5センチぐらいのところでカットし、根はきれいに洗います。パクチーなど、中央に新芽が出ているものは、中央の芽を一つ残しておくとより生長が早くなります。根が全部水に浸からないように注意しながら、水差しやペットボトルなどで育てます。
根付きを育てるのに適したハーブ
スーパーに売ってある根付きのキッチンハーブは、ほとんどの場合そのまま育てることができるでしょう。ただ、株が弱っている場合もありますので、鮮度がいいものを選びましょう。イタリアンパセリ、パクチー、ミツバなどがおすすめです。また、根付きでなくとも、鮮度がよければクレソンやミントは挿し木の方法で増やすことができます。
ハーブの水耕栽培⑤ペットボトルでの育て方
苗が用意できたら大きめの容器に植え替えます。ここでは簡単なペットボトルを使った育て方をご紹介します。
500mlのペットボトルを用意します。上部を平行に切り分けます。たいていのハーブはこのサイズで大丈夫ですが、大きく成長して不安定なようでしたら1リットルサイズに植え替えましょう。
切り取った上部を逆さにして、ペットボトルの上にはめ込みます。下の部分に養液を入れます。養液は根が全部浸かってしまわないように量を調整します。苗を購入した場合や、根付き野菜を利用した場合は、ペットボトルの口からハーブが下に落ちてしまわないように、スポンジに穴をあけてそこに苗を通してセットします。最後に、下の部分をアルミホイルで覆って、日光を遮断します。
ハーブの水耕栽培⑥花瓶や水差しでの育て方
ペットボトルと同じように、インテリアに合わせた水差しや花瓶でも水耕栽培ができます。その際、苗が落ちてしまわないように、発泡スチロールやスチレンボードなどでフタを作ります。フタに直径2センチほどの穴を開け、そこに苗をセットします。花瓶や水差しがガラス製で透明の場合は、日光を遮断するためにカバーを付けます。
ハーブの水耕栽培⑦摘心と摘み方
ハーブが成長してきたら、生長に合わせて摘心しましょう。摘心することで脇芽を出し、収穫量も増えていきます。
ハーブは摘心して側枝を伸ばします。摘み方は、本葉が8~10枚ほどになったら摘心のタイミングです。節の少し上を切り取る摘み方をすると、その後節から脇芽が出てきます。その後も成長に合わせて摘心を繰り返すと、こんもりとした姿形となり、葉の収穫量も増えます。花芽が出てきたら、これも摘み取ります。特にバジルやパクチーなどは、花を咲かせてしまうと葉が固くなったり枯れてしまったりするため、長く収穫するためには摘心は欠かせません。
まとめ
ハーブの水耕栽培をご紹介しましたが、いかがでしたでしょうか。土での栽培はもちろん魅力的ですが、ハードルが高く感じるのも事実ですね。水耕栽培は手軽にできる栽培法としてもっと普及してほしいと思います。今回は身近な材料ですぐ始められる水耕栽培の方法をご紹介しましたが、キットも販売されています。もっと身近にグリーンに親しむ方法として、水耕栽培にチャレンジしてみてくださいね!
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土の栽培と同じように、市販の苗を買ってきて、水耕栽培にする方法もあります。その際、注意する点を解説します。