セイヨウオトギリソウとは?
セイヨウオトギリソウは、オトギリソウ属に分類される多年草植物です。ヨーロッパで自生していたものがアメリカに伝播し野生化したといわれるセイヨウオトギリソウですが、日本でも「体に優しいハーブ」としてさまざまなシーンで活用されています。
花の特徴
セイヨウオトギリソウは黄色い花をつけ、レモンのような爽やかな香りがします。日本での開花時期は6月~8月ですが、西洋では古くから「6月24日までに咲く特別な花」といわれています。ちなみに6月24日は聖ヨハネの生まれた日で、この日にセイヨウオトギリソウを収穫するのが聖ヨハネの日の伝統行事です。
太陽の力が宿る植物
太陽の位置が1年で最も高くなる時期に開花するセイヨウオトギリソウは、「太陽の力が宿る植物」といわれています。特に夏至のセイヨウオトギリソウには太陽の力が最も強くなるといわれ、夏至の日に収穫してハーブにしたセイヨウオトギリソウは今でも人気が高いです。
別名「セントジョーンズワート」
セイヨウオトギリソウは、別名「セントジョーンズワート」といいます。オトギリソウ属にはセイヨウオトギリソウのほかにも種類がありますが、その中で本種の一般名として使われるのが「セントジョーンズワート」です。なお日本でもハーブやサプリメント商品には「セントジョーンズワート」を使うことが多いです。
ハーブティーになる
セイヨウオトギリソウは、古くからハーブティーとしても利用されています。ハーブティ―になるのは土から出た葉・茎・花で、土の中の根は使いません。なおハーブティーにする場合は、刈りとったセイヨウオトギリソウをよく乾燥させてから使います。
気分を切りかえたいときにおすすめのハーブ
セイヨウオトギリソウのハーブティーはやや苦みがありますが、「仕事で失敗して落ち込んでいる」「問題が解決しなくて気分がすっきりしない」というときに飲むと、少しずつ気持ちが落ち着いてきます。そのためセイヨウオトギリソウのハーブティーは、気分を切りかえたいときにおすすめです。
毒草に指定する国もある
セイヨウオトギリソウは「気持ちを落ちつかせてくれるハーブティー」として愛飲者が多いため、商業用として栽培されています。その一方で家畜などが摂取すると最悪の場合死に至ることもあるため、セイヨウオトギリソウを「毒草」に指定している国が世界には約20か国以上もあります。
育て方は2種類ある
多年草のセイヨウオトギリソウは冬になると地面の上にある葉や茎などは枯れますが、根だけは冬越しするため、栄養を吸収しやすいよう根を横に大きく広げるのが特徴です。そのため植え方には地植えとプランター(鉢)植えの2種類がありますが、どちらを選択するかによって育て方のポイントが違います。
育て方は初心者レベル
セイヨウオトギリソウの育て方のポイントは地植えとプランター栽培で違いますが、海外では商業用として大規模な栽培もおこなわれる植物なので、初心者でも栽培できます。もともと用土や肥料にこだわらなくて成長する植物なので、それぞれの栽培方法のポイントをチェックしておけば初心者でも失敗しません。