トックリヤシの冬越し(越冬)のポイント
トックリヤシは熱帯地域の植物で、耐寒性は弱いです。そのため、日本の冬の気温では屋外で冬を越せません。トックリヤシを冬越し(越冬)させるためにはポイントがあります。
冬越しのポイント①早めに室内へ
トックリヤシを屋外で管理している場合は、気温が10°Cを下回ると枯れてしまいます。最低気温が15°Cくらいになる秋ごろから早めに室内にいれて、越冬の準備をします。室内の気温も冬の間は10°Cを下回らないよう気をつけてください。さらに気温の高低差にも注意しましょう。特に朝方はガクッと気温が下がります。温度管理は越冬の大きなポイントです。
冬越しのポイント②乾燥に気をつける
冬越しのために室内に入れたあと、気をつけなければいけないのがエアコンの風です。気温を高くするためにエアコンなどの暖房器具を使用する際は、直接風が当たらないようにしましょう。せっかく越冬の準備ができても、エアコンの風で乾燥し過ぎてしまうと枯れてしまったり、害虫が発生しやすくなったりします。乾燥予防にこまめな葉水もおすすめです。
トックリヤシの増やし方
トックリヤシは挿し木で増やせます。挿し木のやり方はいたってシンプルで、初心者でも可能な作業です。ここでは挿し木の時期や方法などを説明します。
挿し木の時期
挿し木の時期は、植え替えや植え付けと同様5月ごろがよいです。冬にしてしまうと成長する期間ではないため発根しません。
挿し木のやり方
トックリヤシは枝を切って挿し木にすることが可能です。枝を切るときは、清潔な剪定ハサミで行ってください。枝を切り落としたら土に挿して発根するのを待ちます。
挿し木後の管理
挿し木をし発根するまでは半日陰の場所で水切れに注意して管理しましょう。発根した後もしばらくは半日陰で育ててください。
トックリヤシモドキとトックリヤシ
トックリヤシモドキという植物がありますが、トックリヤシとはまったく別の植物です。トックリヤシモドキをトックリヤシだと勘違いしている人もいるようです。どのような植物でどのような違いがあるのか見てみましょう。
トックリヤシモドキとは
トックリヤシモドキとはトックリヤシと同様マスカリン諸島原産のヤシ科の植物です。この名前はトックリヤシに葉形が似ていることからつけられました。トックリヤシモドキも大きく成長しますが、成長速度は早くなく観葉植物としても人気があります。耐寒性はないため、トックリヤシ同様室内で越冬させてください。
トックリヤシモドキの基本情報
植物名 | トックリヤシモドキ |
科名 | ヤシ科 |
属名 | トックリヤシ属 |
原産地 | マスカリン諸島 |
耐寒性 | 弱 |
耐暑性 | 強 |
冬越し(越冬) | 約5°C以上 |
特徴・形態 | 常緑性・高木 |
トックリヤシとトックリヤシモドキの見分け方
トックリヤシモドキとトックリヤシの大きな違いは幹です。トックリヤシモドキは幹がトックリ状に膨らみません。それ以外はほとんどわからないほど似ています。見分けるときは、幹に注目しましょう。
まとめ
今回はトックリヤシの用土などの基本的な育て方や冬越し、種まきの方法などを紹介しました。南国気分を味わえるヤシの木を自宅で育ててみませんか?適切に栽培して大きく育つと存在感が増し、お部屋の印象がガラッと変わるでしょう。
出典:写真AC