黒法師の育て方⑥枯れそうな時
黒法師が枯れそうになる原因はいくつかありますが、主に夏場の根腐れや霜に当たった場合です。他には、虫や花が原因であることも。そんな時は慌てずに、それぞれに合った対処方で乗り越えましょう。
夏に元気がない時
夏に元気がない時は、主に根腐れが原因の場合がほとんどです。対処の仕方は、植え替えと剪定の二通りの方法があります。夏の植え替えや剪定はリスクを伴いますが、鉢の底に水が溜まっていたり、土が古くなり排水性が悪くなっていたりする可能性があるため、早急に対処します。また夏場は休眠期のため、葉を落としロゼットが小さくなりますが、葉につやがあれば自然現象なので心配はいりません。元気がない時の見極め方は、株元がグラグラしている時や、茎が細くしおれている部分がある時、葉につやがなくなった時です。
植え替えの対処法
植え替えは、茎にまだ異常が見られない時の対処法です。茎の一部が細くなりしおれかけている場合は、剪定での対処法をおすすめします。
夏に株元がグラグラしている時の植え替え手順 |
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剪定の対処法
茎が細くなりしおれかけている場合は、植え替えをしても元に戻すことはできません。細くなった部分を取り除く方法で対処します。
茎が細くなってしまった場合の剪定手順 |
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冬に元気がない時
冬に元気がない時は、主に強い寒さに当たった時や、霜が降りてしまった時などの原因がほとんどです。黒法師は寒さには比較的強い傾向があり越冬しやすいですが、適切な管理をしていないと弱ってしまい越冬が難しくなります。断水するとマイナス5℃程度までは耐えることができますが、心配な場合はあらかじめ室内の窓辺に移動しましょう。また冬の黒法師は寒さから身を守るため葉を閉じます。これは、自身を守るための行動で元気な証拠です。元気がない時の見極め方は、葉につやがなくダランと開き垂れさがっていたり、葉や茎がブヨブヨしたりと凍傷を起こしている時です。
葉を取り除く対処法
茎が無事で、葉だけが凍傷を起こしている場合の対処法です。葉に水が残りすぎており、葉の中の水分が寒さで凍ってしまい起こります。
ブヨブヨになった葉を取り除く手順 |
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剪定の対処法
葉だけではなく茎も凍傷を起こしてしまった場合は、夏と同様の剪定方法で対処します。冬の場合、全て室内で行うと回復が早くなります。親株は特に植替えの必要はありませんが、土が凍っていると根が傷むので室内の日の当たる窓辺に置き、通常の管理方法で越冬します。
葉に白い虫がついて元気がない時
葉に白い小さなツブツブがついていたら、それはコナカイガラムシです。コナカイガラムシは葉液を吸って黒法師を弱らせます。特に生長点についてしまうと、枯れる原因になるので早急な対応が必要です。数匹ならピンセットで除去し、大量に発生してしまった場合は、市販の薬剤スプレーを使いましょう。発生しやすい時期は5月~7月です。
花が咲いて元気がない時
多肉植物の中でも、アエオニウム属は花を咲かせてしまうと株がとても弱りその後枯れてしまいます。育て始めてすぐに花を咲かせることはありません。花芽を付けるということは、寿命が近づいていると考えましょう。花芽をカットすると寿命を延ばすことはできますが、挿し木などで早めに世代交代をしておくのをおすすめします。花芽が付き始める時期は3月~5月頃です。
まとめ
黒法師は多肉植物の中でも、徒長しにくく姿が乱れにくいのも魅力的です。和にも洋にも合う上品でシックな装いなので、盆栽鉢に植えて和風にしてみたりリメイク缶に植えてジャンク風にしたりと楽しめます。流通量も多くホームセンターなどでも手に入りますので、ぜひ自分のスタイルを見つけて楽しんでみてください。
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夏の黒法師