カラテアの育て方
インシグニスやルフィバルバなど多数の種類がありますが、その育て方や水やり、肥料などの管理のコツなどは共通しています。ここでは植え替えや肥料から水やりなどを細かく解説していくので、ぜひ育てるときの参考にしてみてください。
- 耐寒性が弱いため冬は室内に
- 耐陰性があり年中室内でも育つ
- 直射日光は葉焼けの元
- 葉水は必要
- 水やりに注意
カラテアの育て方①植え付け・植え替え
カラテアの植え付けや植え替えは、梅雨時の天気が良く暖かい日が適しています。土に植えられている場合はまず株を土ごと引き抜きましょう。土はある程度ふるい落として腐ったり傷ついている根があるようなら切り落とします。残しておくとそこから腐ってくるので丁寧に切り落としましょう。その後用土を入れた新しい鉢に植え替えましょう。
水苔の場合は
水苔を使用している場合には、植え付けや植え替えの時には水苔はいったんすべて取り去ります。古い水苔は腐っていることも多く、そのままにしておくと根腐れをおこすためです。綺麗に取り去ってから新しく用意した水苔に植え替えしましょう。
植え替えの時期は
植え替えは2~3年に一度しますが、もし株の大きさに比べて鉢が小さいとか鉢のそこから根が出てきているなどあれば植え替えのサインです。たとえ前回植え替えてから1年しかたっていなくてもサインが出ているようなら植え替えをしましょう。放っておくと根詰まりを起して枯れてしまう危険もあります。
カラテアの育て方②用土
カラテアは土と水苔のどちらで育てても問題のない植物です。土で育てる場合には水はけのよい腐植質の用土を用意します。ブレンドする場合には赤玉土に腐葉土を3割~4割程度混ぜるといいでしょう。水苔の場合は新しいものを用意したら植え付けや植え替えの前に2~3時間ほど水に浸けておきます。しかり水分を吸収させたらよく絞ってから使用します。
観葉植物用培養土
植えつけや植え替えの時に市販の観葉植物用の培養土を使う場合は、少し川砂か腐葉土を混ぜるようにしましょう。また水苔は単用でも問題はありません。むしろもともと水苔を使用しているのであれば植え替えも水苔が望ましいです。しかし水苔の場合は湿気が過多になる可能性もあるため、水やりの時に十分気を付ける必要があります。カラテアの場合はブレンドした用土が適しています。
カラテアの育て方③肥料
肥料は液肥か緩やかに遅効性の化成肥料がおすすめです。液肥であれば春~秋にかけて10日~2週間に1回与えます。遅効性の置き肥であれば2か月に1回程度にします。置き肥は有機肥料だとコバエなどが発生することもあるため、特に室内で育てるようなら化成肥料にしておくといいでしょう。
カラテアの育て方④水やり
カラテアは水を好む植物です。春~秋にかけては土の表面が乾いたらたっぷり水やりをしましょう。ただし水苔で育てている場合には表面は乾いていても中の方はかなり水を含んだままということもあるため、水やりは中に指を入れてみて湿り具合を確かめてからにしてくださいね。耐寒性が弱いカラテアは冬は育成が緩やかになり吸収も悪くなるため、水やりは控えめにして乾かし気味に育てます。土の表面が乾いてから2~3日してから水やりをするといいでしょう。
特に水苔を使う場合には水やりしすぎの過湿に要注意!常に湿った状態にしてしまうと根腐れを起してしまうこともあります。
葉水は必要?
葉水は空気中の水分を補給するだけではありません。葉水をすることによって埃や害虫対策にもなります。カラテアは種類にもよりますが基本的には葉が大きく起伏があります。そのためできるだけ毎日葉水を与えて葉にたまりやすいほこりなどを流すといいでしょう。また熱帯地方に自生する植物のため、空気中の湿度は高い方が良く、葉水は効果的です。空気が乾燥しすぎると元気がなくなるうえにハダニなどの害虫も発生しやすくなります。
冬も葉水を
耐寒性の弱いカラテアは育成が緩慢になる冬には水やりの回数を少なくしたり、カラテアの様子を見て断水したりすることもあります。しかしそういったときでも葉水はあげるようにしましょう。根っこへの水と空気中の水分は別物なので、冬に断水していても葉水はあげる方がいいです。
カラテアの育て方⑤日光
カラテアは強い光は苦手な植物です。そのため日向に置いて直射日光を浴び続けると葉焼けを起して美しい葉が枯れてしまうこともあります。そのため外に出すときには木漏れ日の差す場所に置くか、遮光ネットや寒冷紗を使って日光を遮るようにします。また、室内であればレースのカーテンなどで窓から差し込む日光を遮光しましょう。特に夏場の日光は強すぎるため注意が必要です。
カラテアの育て方⑥置き場所
カラテアは耐陰性があるためある程度であれば暗い場所でも育ちます。そのため一年中室内で育てることができます。むしろ耐寒性が弱く直射日光を嫌うカラテアは屋外で育てるんは不向きです。ただし常に日陰においてあまりに日光が足りず日照不足になると、生育が緩慢になってしまいます。かといって日光を直接浴びると嫌がるため、常に明るい日陰に置くのが望ましいです。
耐暑性
カラテアは耐暑性の強い植物です。夏に外に出していても直射日光にさえ気を付ければ特に暑さ対策は必要ありません。ただし特に真夏などに日中に水やりをしてしまうと鉢の中の水が熱くなり、蒸れてしまって根が腐ってしまうこともあります。そこまでいかなくても株が弱るため真夏の水やりには十分気を付けましょう。また、日光が強いときには葉水を与えるときにも遮光してからが望ましいです。
耐寒性
耐暑性が強く耐寒性が弱いのがカラテアです。屋外で育てている場合には、秋に気温が15度を下回る日が続くようなら屋内の温かい場所に移動しましょう。カラテアの耐寒性では10度以下になっても屋外に出していると枯れてしまう危険があります。特に冬が近づくと急に寒くなってくることもあるため、霜が降りるような地域であれば早めに屋内に移動してくださいね。
冬に気を付けたいこと
カラテアは耐寒性が弱いため、冬場になる前に屋内に移動したからといって油断はできません。屋内でも夜は暖房を切ってしまう部屋に置いているとか、出かけるから暖房を切ってしまうというようなことがあればカラテアの耐寒性では乗り切れないこともあります。そういったときには段ボールや新聞紙などを使ってできるだけ保温を心がけましょう。
ボタニ子
耐寒性の弱いカラテアは冬になると室内に移動するけどその時は暖房の風が直接当たらないように気を付けて。暖房の風が直接当たるとカラテアの美しい葉を痛めてしまうわ。
ボタ爺
ふむ、室内で育てる場合には夏のエアコンにも要注意じゃ。もともとカラテアは強い風に弱い植物じゃ。夏のエアコンの風も直接当たると葉を痛めるぞい。
カラテアの育て方⑦下葉切り
カラテアは樹木ではないため剪定は必要ありません。しかし下葉切りという作業が必要になります。カラテアは下の方の葉が傷ついたり傷んでくると徐々に黄色くなってきます。下葉切りはそういった葉を切り取る作業です。放っておくと傷んだところから腐ってきたり虫が寄ってきたりするので、色が変わってきたら早めに切り取るようにしましょう。
葉が黄色くなる原因
葉の縁が黄色くなってくるのは日光を直接浴びたことによる葉焼け、水やりや葉水を日中にしたための蒸れ、何かが強く接触したための擦れなどが考えられます。一度黄色くなると元に戻すことはできないため、葉を切り取ってしまいましょう。
葉が茶色く枯れてくる原因
葉が茶色く枯れてくる原因は水やりが少ないための水切れ、日光を避けすぎたための日照不足、葉水をあげた後に日光を浴びたための葉焼けなどさまざまな要因が考えられます。また古く寿命がきた葉も茶色く枯れてきます。放っておくと風通しが悪くカビの原因になったり蒸れの原因になったりするので気づいたらすぐに根元から切り取りましょう。
カラテアの増やし方
カラテアの一般的な増やし方は株分けです。しかしさし芽で増やすことができる品種もあります。ここでは株分けでの増やし方とさし芽での増やし方をご紹介します。そこまで難しくはないので、ぜひどんどん株を増やして美しい葉を堪能してみてくださいね。
株分けでの増やし方
株分けでの増やし方は、植え替えの時に大きくなった株をハサミで切り分けます。この時使うハサミは清潔なものにしましょう。子株に切り分けた後は鉢に用土を入れ子株を植え付けます。増やし方自体は難しくはないので、ぜひ挑戦してみてください。
さし芽での増やし方
カラテアの中にはさし芽での増やし方ができるものもあります。さし芽での増やし方ができるのは高芽が出る品種です。さし芽での増やし方をするときには、芽を切り取ったら水苔で直接まいてから鉢に植えるといいでしょう。水苔はしっかり水に浸けておいてくださいね。明るい日陰に置いておくと1ヵ月ほどあれば根を出します。
まとめ:カラテアを上手に育てよう!
エキゾチックで種類も多く不思議な植物のカラテアは、部屋に飾ってもきれいで贈り物にも最適です。増やし方も難しくはないので、いろいろな種類を育ててコレクションしてみるのもいいのではないでしょうか。ぜひ一度育てて部屋に飾って楽しんでくださいね。
- 1
- 2
出典:写真AC