ジャノヒゲとは?その特徴や育て方をご紹介!

ジャノヒゲとは?その特徴や育て方をご紹介!

ジャノヒゲは、キジカクシ科ジャノヒゲ属の常緑多年草です。通称リュウノヒゲとして知られています。お庭や公園などで、ジャノヒゲで敷き詰められている場所を見たことはありませんか?そんなジャノヒゲについての特徴や育て方、用途などを紹介します。

記事の目次

  1. 1.ジャノヒゲとは?
  2. 2.ジャノヒゲの名前の由来
  3. 3.ジャノヒゲの育て方
  4. 4.ジャノヒゲの用途
  5. 5.ジャノヒゲに似ている植物
  6. 6.ジャノヒゲの種類・品種
  7. 7.まとめ

ジャノヒゲとは?

ジャノヒゲとはキジカクシ科ジャノヒゲ属の常緑多年草です。別名にリュウノヒゲの名前を持ち、自生種は日本各地の林床で観察出来ます。

基本情報

学名 Ophiopogon japonicus
科目 キジカクシ科ジャノヒゲ属の常緑多年草
別名 リュウノヒゲ
分布 日本、東アジア、フィリピン
花期 7月~8月

ジャノヒゲの科目はキジカクシ科ですが、このキジカクシ科は、かつてはユリ科の一部で科目が分類されていました。そのため、ジャノヒゲの科目がユリ科と明記されているところもあります。現在の科目はキジカクシ目が存在し、キジカクシ目キジカクシ科です。

葉の特徴

細い葉が地面に放射線状に茂る特徴があります。葉は根生で、線のように細く、幅は3mmほどです。葉の表面には、真ん中に一本の主脈があるのがわかります。触ってわかる程度ですが、葉の縁にはギザギザの細かい鋸歯があります。この鋸歯は細かすぎて肉眼で観察するのは少々難しいです。裏面には、緑と白っぽい縦縞模様があるのも特徴です。葉には、光沢があり冬でも緑色をしています。

葉の表面です!光沢がありますね。

裏面です。ストライプですね!

根本です。すぐに葉がはえています。

茎の特徴

茎は太いです。葉よりも短いため葉に埋もれています。花茎も短く、茎を見るためには葉をかき分ける必要があります。

花の特徴

花期は、7月~8月で、総状花序です。6月くらいから花穂を伸ばし、6枚の花弁を持つ花を咲かせます。下から順番に花を咲かせていきます。すべての花が落ちるまで1週間前後かかります。花の色は、基本は紫色ですが、中には白い花をつけるものあります。花柄は短く、花序は葉に埋もれています。

種子・果実の特徴

種子は鮮やかなコバルトブルーです。この種子は、果実と思われがちですが、実は果実ではありません。このコバルトブルーをしているものは種子です。ジャノヒゲの果実は子房が発達しているため、果肉がありません。なので果実が熟す前に果実が破れ、種子がそのまま残っている状態になります。種子は3月ころまで残ります。長いときでは、10月~翌年の花が咲くまで残っていることもあります。この種子は、冬、雪が降っても落ちることはありません。

はじめ種子は緑色をしています。熟したあと、鮮やかなコバルトブルーの表面をはがすと、白色の種子になります。この種子は地面に投げつけるとまるでスーパーボールのように弾みます。種子も果柄が短いため、葉に埋もれます。

根の特徴

根は一部が紡錘形に膨らむ塊形があります。この塊形はひとつではなく、ところどころにあります。それ以外はヒゲ状の根をしています。

ジャノヒゲの名前の由来

Photo byMike_68

ジャノヒゲには、別名にリュウノヒゲというものがあります。ここでは、ジャノヒゲの名前の由来や学名の由来を紹介します。

ジャノヒゲの由来

ジャノヒゲの名前の由来は、細い葉が由来となっています。細い葉は、「能面の老人のあご髭」に見立てて、ジャノヒゲと名前がつけられました。といっても、この能面では老人の面は「じょう」と言いました。そのため、ジョウノヒゲ「老人の髭」が転じてジャノヒゲになったとされています。

リュウノヒゲと呼ばれるのはなぜ?

リュウノヒゲという名前を聞いたことがないでしょうか。リュウノヒゲというのは、ジャノヒゲの別名でもあります。園芸店などではジャノヒゲをリュウノヒゲとして売られているかもしれません。リュウノヒゲの由来は、ジャノヒゲの葉が由来となっています。細い葉をリュウノヒゲつまり、竜のヒゲと見立てて、リュウノヒゲと名前がつきました。

学名の由来

ジャノヒゲの学名は「Ophiopogon japonicus」です。由来は、「Ophiopogon」はギリシャ語で蛇を意味する「Ophio」と、髭を意味する「Pogon」が学名の由来となっています。学名の「japonicus」は日本の、という意味です。蛇、髭が学名の由来となっているのは、葉が蛇や髭のようにみえたということが由来しています。

ジャノヒゲの育て方

Photo by harum.koh

ジャノヒゲは個人宅のお庭にも植えられることがあります。ジャノヒゲは園芸種も存在し、簡単に育てることができます。ここでは、ジャノヒゲの育て方を紹介します。

育てる場所

ジャノヒゲは日陰でも日向でも、日当たりに影響することなくどんな場所でも育てることができます。乾燥にも強く、水中でも育てることができます。葉だけを楽しむ育て方であればどんな場所でも大丈夫ですが、花も楽しむ育て方をするのであれば、多少の日当たりも必要になります。花をつける育て方をする場合には、完全に日陰に植えるのはやめましょう。ジャノヒゲは冬でも緑色の葉をつけているので、冬の間もきれいな色な緑色をしています。

植え付け方法

植え付けはどのような育て方をするかでわかれます。多数植えてお庭に敷き詰めたい場合には、5cmほどの間隔をあけて植え付けるようにしましょう。根付いてしまったら、植え替えは不要です。基本的には、どんな場所にも根付きます。植え付けの時期は3月~7月、10月~12月が好ましいです。踏みつけには弱い傾向にあるので、人が踏むよな場所には植えないでください。

水やり

Photo by sorarium

地植えにした場合には、特に水やりは必要ありません。雨の水だけで大丈夫ですが、気になるようでしたら土の表面が乾燥したら水やりをしましょう。植え替え直後は根付くまで3週間しっかりと水やりを行ってください。鉢植えの場合は表面が乾燥したら水やりをするようにしましょう。

肥料

Photo byJing

地植えの場合は、とくに肥料は肥料はありません。植え付けの際に化学肥料を土に一緒にまぜて植えるだけで大丈夫です。鉢植えの場合は、春と秋に肥料をあたえるといいでしょう。

増やし方

ジャノヒゲは、株分けで増やします。株分けを行う場合は、新しい葉っぱが伸びてくる時期と、真冬と真夏は避けます。やり方は、引っこ抜いたジャノヒゲを手でわけて、3~5芽で根元から割るだけです。走出枝を切り分けることもできます。

管理方法

ジャノヒゲは丈夫な植物ですので、育て方も楽で管理という管理もありません。基本的には放置でも大丈夫ですが、枯れた葉っぱが目立つようであれば、枯れ葉取りを行いましょう。株分けするときや植え付けのときに一緒に行ってもかまいません。

次のページ

ジャノヒゲの用途

関連記事

Article Ranking