ビーツとは
ボルシチに代表されるロシアの料理には欠かせない食材、ビーツ。テーブルビートと呼ばれることもあります。見た目は小さな大根のようですが、アカザ科の植物で、ほうれん草などと同じ部類に属しています。あまり日本の食卓には馴染みのない野菜ですが、スープの他に、サラダにして食べるなど用途は多岐にわたります。
ビーツを栽培してみよう
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ビーツの栽培に適した環境とは
ビーツの栽培に適した環境は、湿度が低く、比較的涼しい環境です。暑さや乾燥に弱いため、夏時期の栽培はあまりおすすめしません。夏時期に栽培する場合は、水切れしないように気をつけなければなりません。
ビーツは家庭で簡単に育てられる
ビーツは種まきと収穫の時期に気をつければ、比較的簡単に育てることができます。初めて家庭菜園を行う人におすすめの野菜です。プランターでも育てることができますので、ベランダなどで場所を選ばず育てることができます。
ビーツの栽培方法①土作り
栽培には、育てるための土が重要になってきます。植え付けの2週間ほど前に土の酸度を調整しておきます。露地栽培を行う場合と、プランター栽培を行う場合の土作りの方法をそれぞれご紹介します。
露地栽培する方法
酸度を調整する
石灰をまいて土の酸度がPHが6.5~7.0になるようにします。ビーツは酸性の土が苦手なので大事な作業になります。石灰をまく量は、1平方メートルに150g、大人の手で3つかみ程度が目安になります。
肥料をまく
土作りができたら、次は堆肥とよばれる肥料をまきます。植え付けの1週間前に肥料をまくのが目安です。1㎡に対して堆肥が2㎏、化学肥料を100g混ぜてよく耕しておきます。こうすることで、野菜が育ちやすい肥えた土になります。
畝をつくる
種をまくための畝を作ります。幅は60cm、高さは10cm程度が理想です。株間を20cm~30cm空けて、種をまくと株が込み合うのを防ぐことができます。
プランターで栽培する方法
プランターを用いることで、ベランダでもビーツを栽培することができます。プランターで栽培を行う場合は、写真のような少し深めのプランターを使います。60cmほどのものを用意するのがおすすめです。ビーツの根は浅く張るため、浅型のプランターでも栽培は可能です。露地栽培と比べると収穫の量は減りますが、きちんと管理を行うことでそん色ないできになります。
土を用意する
プランター栽培の場合は、ホームセンターなどで手に入るプランター用の培養土を使うと大変便利です。あらかじめ、必要な肥料や酸度が調整されていますので、自分で混ぜ合わせて作る手間が省けます。プランターの容量の分だけ培養土を購入しましょう。
土を再利用する場合
以前に家庭菜園などで使用していた土を再利用する場合は、ホームセンターなどで売られている再生させるための培養土を使うと便利です。
種をまくための畝を作る
プランター栽培では、クワやスキなどは使えませんので、菜ばし程度の太さの棒などで溝を作っておきます。線を引くように、真っ直ぐに溝を作るのがコツです。
ビーツの栽培方法②種まき
ビーツの種は、複数の種子がくっついてできています。1粒で複数発芽しますので、間隔をあけて種まきを行います。1cmほどの深さの溝に、2cm間隔で種をまくのが理想です。このとき、種同士が重なり合わないように丁寧に種まきを行います。
土を被せる
種まきが終わったら、溝の両端から指で土を寄せて被せてあげます。土と種がしっかりと密着するように、軽く押します。土を被せ終わったら、水をまいておきます。
種まきはセルトレイを使うと便利
種まきには、写真のようなセルトレイを使うと便利です。1つ1つが区分けになっているので、種同士が重なり合うのを防ぐことが出来ます。芽吹いたら、セルトレイから出来るだけ土を崩さないように取り出し、適当な深さに掘った穴に移し変えます。
ビーツの栽培方法③水やり
種をまいてから発芽するまでの約2週間は、欠かさず水をまきます。土が乾燥しないように毎日行います。発芽した後は、土が乾燥していたら水をまきます。時期や環境によっては、朝と夕方に水をまくのがいいでしょう。特にプランターで栽培する場合は、水切れに注意が必要です。
ビーツの栽培方法④間引き
無事に発芽して本場が出たら、株同士が混み合わないように間引きを行います。株が混み合うと通気性が悪くなり、病気や害虫がつく原因になります。発育が良くないものや、病気や害虫被害にあったものをはさみを使って切ります。露地栽培、プランター栽培どちらにおいても間引きは2回行います。
1回目の間引きを行う
発芽して、本葉が2枚ほどになったら間引きを行います。複数の芽が発芽しますので、1株につき2本残して間引きます。
2回目の間引きを行う
本葉が5枚程度になったら、2回目の間引きを行います。1回目と同様、元気のないものや病気、害虫被害にあったものを間引きます。この時に追肥を行います。30gほどを株元に施します。2回目に間引いたものは、サラダなどに利用できます。ビーツは間引きの時期が遅れてしまうと、生育が悪くなってしまうので適度な時期に行いましょう。
追肥は忘れずに行う
ビーツは収穫までに、多くの肥料を必要とします。肥料切れしてしまうと、生育が悪くなり大きくならないなどの障害が起きてしまいます。2週間に1度を目安に追肥を行うことが大切です。
出典:写真AC