オカトラノオとは?その特徴・開花時期や増やし方などの育て方を解説!

オカトラノオとは?その特徴・開花時期や増やし方などの育て方を解説!

オカトラノオは、虎の尾のように波打つ白い花序が印象的な山野草です。夏は涼しげな花で、秋には紅葉で、季節の移ろいを感じさせてくれます。日本の広い範囲に自生するオカトラノオは、育て方も増やし方も簡単。庭植えでも鉢植えでも育てられ、初心者にもおすすめの植物です。

記事の目次

  1. 1.オカトラノオはこんな植物
  2. 2.オカトラノオの特徴
  3. 3.オカトラノオの育て方
  4. 4.オカトラノオの増やし方
  5. 5.オカトラノオの育て方の注意点
  6. 6.まとめ

オカトラノオの育て方

出典:写真AC

オカトラノオは、もともと日本の広い範囲に自生していることからもわかるように、日本の風土によく合っていて、初心者でも育てやすい植物です。庭植えでも鉢植えでも育てられます。具体的な育て方を見ていきましょう。

生育場所

出典:写真AC

日向から木漏れ日が当たる程度の明るい日陰を好みます。日当たりが不足すると株が大きくならず、花付きも悪くなります。直射日光が当たり続けて乾燥する場所よりは、やや湿気のある環境のほうがよく育ちます。

用土

極端に乾燥する土以外なら、どんな土でも育てられます。庭植えしたい場所の土があまりにも乾燥する土質の場合は、植え付け前に腐葉土を混ぜておくと、水持ちのよい土にできます。鉢植えの場合は、ごく普通の草花用の培養土か、赤玉土7:腐葉土3のような一般的なブレンド土で構いません。

植え付け・植え替え

植え付けや植え替えの適期は、冬の休眠が明ける前の2〜3月です。

庭植えの植え替え

地下茎の生育が旺盛なので、庭植えなら3〜5年に1度掘り上げて株分けし、戻します。不要な場所にまで伸びてしまった根は抜きます。

鉢植えの植え替え

鉢植えの場合は、地下茎が根詰まりを起こしてしまうので毎年植え替えを行います。伸びすぎた根を切り落とし、鉢に戻します。根を切り落とすことで、植物をリフレッシュさせる効果があります。この時に株分けして増やすこともできます。

水やり

庭植えの場合は特に必要ありません。自然に降る雨だけで十分です。日照りが続いて乾燥がひどくなるようなら水やりをします。鉢植えの場合は、鉢土の表面が乾いたらたっぷりと与えましょう。乾燥しすぎると下葉が枯れてきてしまうので、夏は毎日与え、水切れしないようにします。

肥料

庭植えの場合は不要です。鉢植えの場合は、春に少量の緩効性肥料を株元におく程度で構いません。与えすぎると葉ばかりが茂って、花が付かなくなってしまうので注意しましょう。

病害虫

特に心配な病気や害虫はありません。広くいろいろな植物に付くアブラムシやヨトウムシが付くことはあります。

冬越し

秋の紅葉の後、地上部は枯れてきますので、根元で刈り込んでおきましょう。冬は休眠期です。地上に何もなくなってしまうので心配になりますが、耐寒性は強く、冬の間も地下茎は生き続け、春になると芽を出します。冬に極寒になるような庭なら、掘り上げて鉢植えにし、寒さを避けた場所で冬越ししてもよいでしょう。

オカトラノオの増やし方

出典:写真AC

繁殖力旺盛なオカトラノオは、庭植えなら放っておいても元気に増えていきます。鉢植えの場合は、株分けや挿し木、種まきで増やします。それぞれに利点がありますので、具体的な増やし方をご紹介します。

株分けでの増やし方

株分けは、株を分けた後の成長も早く、地下茎で増える植物のもっとも手軽な増やし方です(上の画像はヤマシャクヤク)。

株分けの適期は2〜3月

株分けは植え替えと同時期の2〜3月に行います。鉢や地面から株を取り出し、ナイフやハサミを使って地下茎を増やしたい数に切り分けます。切り分けた株には、地上部の茎が必ず1つは付いているようにします。伸びすぎた根や傷んだ根は切り落とし、それぞれを鉢に植え込みます。株分け直後の植物は弱っているので2〜3日は日陰で休ませ、その後、日向に戻します。

挿し木での増やし方

茎1本から親株と全く同じ性質の植物を育てることができる挿し木も、挑戦してみたい増やし方です。山野草の多くは挿し木で増やせます。

挿し木の適期は春か秋

挿し木は春か秋に行います。これは土の温度が20℃くらいで大気中の湿度が高いほうが発根しやすいためです。秋に行う場合は、冬の寒さを避けられる場所で挿し木苗を育て、春になってから庭や鉢に植え付けます。

挿し木の方法

天芽を5〜7cmくらい切り取って挿し穂とします。下のほうの葉は切り落とし、残った葉は水分の蒸散量を減らすため、葉先の半分ほどを切り落とします。茎の先は斜めに水切りし、1時間くらい水揚げしておきます。挿し床には小粒赤玉土単体や挿し木用の用土を使い、鉢底から吸わせたり、スプレーするなどしてあらかじめ湿らせておきます。挿し床に細い棒で穴を開け、挿し穂を挿します。挿し床のフチに沿って挿し、挿し穂がたくさんあるなら葉が触れ合うくらいに挿すと、湿度が保ちやすく、成功する確率が高くなります(上の画像はアジサイ)。

挿し床の管理

半日陰で雨風の当たらない所に置き、用土が乾き気味になったら水を与えます。水の与えすぎは挿し穂が腐る原因となりますので、注意します。時々スプレーで茎や葉に噴霧すると空気中の湿度が高くなり、発根しやすくなります。根付いたら育苗用の鉢やポットに植え替えます。しっかりと根付き、芽先が成長し始めたら日向に移します。

種まきでの増やし方

種から増やすのは手間がかかりますが、1本の花序からたくさんの種が得られ、何より植物の一生を見守るような楽しみが感じられる増やし方です。

種まきは2月に

オカトラノオは花後に小さな丸い実をつけ、紅葉と同時に赤く色づきます。これを取っておき、冬の間、乾燥させないように保管します。実の中には小さな種がいくつも入っていますので、取り出して2月にまきます。オカトラノオは発芽後の成長が早いので、根詰まりしないようにひと回り大きな鉢に植え替えながら育てます。早い株では翌年に開花することもあります。

オカトラノオの育て方の注意点

出典:写真AC

丈夫でどんどん増えてくれるのが特徴で、特に難しい育て方をする必要のないオカトラノオですが、庭植えの場合、地下茎があちこちに伸び、他の植物の成長を妨げてしまうことがあります。いったん根付いた地下茎を完全に取り除くのはなかなか大変なことなので、植え付けの前にオカトラノオを増やしたい範囲を決め、根が伸びすぎるのを防ぐための仕切りを土の中に埋めておくのがよいでしょう。

まとめ

オカトラノオ 2株 山形県庄内産 庄内の恵み屋

参考価格: 1,320円

出典: Amazon
出典: Amazon
出典: Amazon
出典: Amazon
Amazon1,320円
楽天

美しい上に丈夫で、育て方が簡単なオカトラノオ。芽出しから開花、紅葉までの長い期間、季節ごとの美しい姿を見せてくれます。自宅の庭やベランダで自然の趣を感じたいなら、おすすめの植物です。

ilovemint
ライター

ilovemint

鳥や虫とも共存できるベランダガーデン目指して模索中です。

関連記事

Article Ranking