コンロンカとは?
コンロンカは、ひらひらとした赤・白・ピンクのがく片が好かれている植物です。生息地は熱帯で、日本においては夏の時期によく販売されています。熱帯原産の花のため、日本では自生していません。コンロンカとはどのような花なのかを詳しく見ていきましょう。
コンロンカの特徴
名前 | コンロンカ |
学名 | Mussaenda |
分類 | アカネ科コンロンカ属 |
分布 | アジア、アフリカ、ヨーロッパの熱帯地域 |
コンロンカの特徴は、なんといってもそのがく片です。花弁のように見える白いがく片は名前の由来にもなっています。中国の「崑崙山」に降り積もる雪にちなんで、コンロンカと呼ばれるようになりました。
越冬が難しい
コンロンカは、熱帯植物であるため越冬が難しいです。暖かい室内であっても、ある程度室温と水の量には気を配らなければなりません。特に寒い地域に住んでいる場合、気温が5℃を下回ると枯れてしまうため、ガーデニング初心者の越冬は難しいといえるでしょう。
開花時期は暑い時期
コンロンカの開花時期は、暑い季節です。特に真夏期が多く、暑くなってくると出回る花として知られています。夏の到来を告げる花といえそうです。
庭植えは不可
熱帯性の花であるため、日本においては、基本的に庭植え・地植えはできません。ごく一部、例外として沖縄県などは庭植え・地植えが可能ですが、それでも生育させるのは難しいようです。地植えでの生育は、日本ではまず無理と考えてよいでしょう。
がく片の色は白・ピンク・赤など
コンロンカといえば、名前の由来になった雪のように白いがく片が有名です。白以外にも、鮮やかな赤色、かわいらしいピンク色などのがく片もあります。
「ハンカチノハナ」という別名も
コンロンカには「ハンカチの花」という別名もあります。白い葉のひらひらとした見た目からそう呼ばれるようになりました。なお「ハンカチノキ」は全く別の植物です。ハンカチノキに咲く花とハンカチの花は違うため注意しましょう。
コンロンカの育て方
コンロンカは、園芸植物としては熱帯植物に分類されます。そのため、生育させるときはある程度注意点を把握して育てなければなりません。
育て方①土づくり
夏から秋はコンロンカが生育する時期であるため、栄養のある土づくりを心がけましょう。具体的には、週に1度程度、液体肥料を与えます。ただし、通常の植物と同様、肥料のやりすぎはトラブルを引き起こします。三要素(窒素・リン酸・カリウム)が等量の肥料を与えてください。なお、葉が黄色くなった場合は栄養が不足している証拠です。定期的に活力剤を与えると、元気を取り戻します。
育て方②水やり
水のやり方は、冬とそれ以外で異なります。コンロンカが生育する春~秋の間は、できるだけこまめに水をあげましょう。鉢植えを持ち上げ、乾燥具合を確かめてから水をあげてください。冬はそれほどこまめに水を上げる必要はありません。数日に1度、土が湿る程度の水をあげましょう。
育て方③環境作り
基本的には、暖かい室内で管理してください。日光を好むため、日当たりのよい場所を探しましょう。ただし、夏は午前中のみ日の当たる場所に置き、冬は10℃以上になる部屋に置いてください。なお、冬の間に葉が落ちても、根が生きていれば春には復活します。
育て方④剪定
剪定は春と秋に行ってください。基本的には開花時期前の春には枝の先を軽く、10月ごろには株全体や枝を選定するとよいでしょう。切り戻しをするのも、この時期がベストです。園芸のために切り戻しをする場合も同様です。
育て方⑤増やし方
増やし方は差し木で行ってください。夏の間に枝を切り、清潔な土に移し替えることで増えていきます。
育て方⑥植え替え
植え替えをするときは、根っこ付近の土を落とさず、新しい土に挿入するような形で植え替えます。おおよそ2年程度で植え替えるとよいでしょう。
育て方⑦病害虫対策
コンロンカは主に3つの病害虫の影響を受けます。以下で、それぞれの対策について紹介します。
ハダニ
ハダニは乾燥したところに発生しやすいため、水やりをする際に霧吹きをすると予防できます。もし発生したら、薬剤で除去するようにしましょう。
カイガラムシ
カイガラムシは、風通しの悪い場所で繁殖します。夏の間に枝を剪定して手入れすることで、ある程度予防が可能です。発生したら薬剤を数週間に1度~2、3度程度、散布しましょう。
アブラムシ
アブラムシを予防するためには薬剤を撒くのが一番です。ただし、同じ薬剤ばかりを使用していると耐性のあるアブラムシが生まれてしまいます。2種類程度の薬剤をかわるがわる使うようにするとよいでしょう。
コンロンカが枯れる原因は?
コンロンカはそれほど強い植物ではないため、注意しないとすぐに枯れてしまいます。特に以下の点に気を付けながら肥料をあげるなど、手入れをするようにしましょう。
気温に注意!
コンロンカは熱帯の植物であるため、温度管理をしっかりとしなければなりません。特に寒い地域に住んでいる場合は、コンロンカの置いている部屋の温度を調節するようにしましょう。
水のやりすぎに注意!
コンロンカは水をやりすぎると根腐れを起こしてしまいます。水をやるときは、土や受け皿の乾燥具合を確かめてからあげるようにしましょう。
まとめ
コンロンカは地植えができず、越冬の難しい花であることからもわかるように、生育する際には温度管理に気を配らなければなりません。その分、越冬ができたときの喜びもひとしおです。注意点をしっかりと意識し、美しい白い葉を長く愛でましょう。
出典:写真AC