スイカズラ(忍冬)の入手方法
どちらかというと園芸店で鉢や苗として販売されている事が多いスイカズラ(忍冬)ですが、素敵な花言葉がついていますから、花束にして送りたい相手の顔が浮かぶかもしれません。しかし、切り花や花材として、いつでもどの花屋さんでも扱いのある入手しやすい植物ではないので、そんな時は花屋さんで相談してみると良いでしょう。切り花としての使い方は、スイカズラ(忍冬)の伸びやかなつるの特徴を活かし、花束では高低差をつけて空気感を出したり、アレンジメントや生け花ではラインフラワーや線の役割として動きや流れを出したいときにおすすめの花材です。
スイカズラ(忍冬)の育て方
①地植えで育てる
スイカズラは大変丈夫な植物ですので、庭で簡単に育てる事ができます。庭に地植えにする場合、日当たりと水はけの良い場所に、根の部分の倍くらいの穴をほり植え付けます。使用する土は、庭土に堆肥と腐葉土を3割程度混ぜ込んだものを使用し植え込みます。葉が伸びてきたら、トレリスやアーチなどに誘引しながら仕立てていきましょう。
②鉢で育てる
鉢で育てる場合、成長により鉢を大きくしたり、季節により日照りや高温、冬場の凍結などの影響を受けやすいので、場所移動や管理がしやすい行燈仕立てがおすすめです。深めの大きい鉢に、赤玉4(細目)・鹿沼土3(細目)・腐葉土3などの配合土か、市販の培養土に3割ほど赤玉土を混ぜ込んだもので植え込みます。行燈型の支柱を立て、伸びてきたつるを誘引しながら管理します。スイカズラのつるは成長が激しく、また木化することもあるので、ある程度の成長と重さに耐えられる大きさや素材の鉢や支柱を選びましょう。
共通ポイント
- 定植は3月から4月
- 剪定は2月から3月
- 施肥は2月と5月
どの程度の範囲で、どのような形に育てたいのかを想定しながら誘引していきましょう。
増やし方
スイカズラ(忍冬)は挿し木で増やす事ができます。花が終わった頃の季節に、伸びている枝から10cmほどの長さの枝を切りとり、下半分の葉を落としたものを挿し木用の土か鹿沼土に挿します。また挿し木をする際、ルートンやネメデールなど発根促進剤を使用すると、より発根率が高くなります。粉を切り口につけるタイプや水に薄めて使用する液体のものなど様々なタイプのものが販売されています。挿し木用に何本も枝を取れない時などにあると便利です。
スイカズラ(忍冬)の効能
スイカズラは生薬としての効能をもち古くから人々の暮らしに取り入れられてきました。
- 忍冬藤(にんどうとう) 花が終わった後の葉付きの枝を乾燥させたもの
- 金銀花(きんぎんか) 花や若い葉を乾燥させたもの
まとめ
たくさんの種類があり、花色や香りで楽しませてくれるスイカズラ(忍冬)、大変丈夫で手軽に取り入れやすい植物でしたね。つる性の植物が作り出す自然の造形は唯一無二で人の目を惹きつけます。剪定にも強いので、花が咲く季節に伸びすぎた枝を間引いて、ざっくり束ねて花瓶にいけたり、花弁をたくさん摘んでエディブルフラワーやハーブティーにもおすすめです。
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出典:写真AC