はじめに
テレビの情報番組やネットでも話題の生姜ご飯、痩せられるから、身体にいいから、とにかく美味しいから、と注目されています。秋に旬を迎える生姜の驚くべきパワーは、ストレス社会を生きる女性にうれしい効果がいっぱいあります。生姜ご飯以外にもお手軽なアレンジレシピを覚えて、日々の食生活にどんどん活用していきたいですね。
生姜ご飯がなぜいいの?
毎日のレシピに生姜を加えるのは大変でも、生姜ご飯にすることで主食として取り入れることができます。生姜の効果を得るには、毎日コツコツ続けることが、ダイエットにも健康にも大切なポイントになります。生姜のレパートリーを増やすことで、家族の健康にも気を使いながら、美味しく食べて痩せ体質になっていけたらうれしいですね。
調理で変わる生姜の効果
生姜の香りや辛味成分は、熱を加えることで効果が変化します。生姜に含まれる成分そのものが変化するので、生の生姜と加熱した生姜では得られる効果も変化します。炊飯器で生姜ご飯を炊き込むときに、生姜にじっくりと熱が加えられることで、生姜の効果が最大限に引き出されるのです。じんわりじっくり加熱する炊飯器調理は、生姜の加熱にぴったりな調理方法の一つです。
生姜パワーで温活しよう!
実は私たちの基礎体温は昔の日本人と比べると、約1℃も下がっていることが分かってきました。基礎体温が低くなると、冷えをはじめ不眠や生理不順、カゼをひきやすくなったり、肌のキメが乱れて化粧ノリが悪くなったり、身体のあちこちに不調が出やすくなってしまいます。血行をよくして代謝を上げる生姜には、基礎体温を高める効果も期待できます。ダイエットだけでなく温活にも、生姜レシピは欠かせませんね。
生姜の栄養成分とは?
薬味やスパイスといったイメージが強い生姜ですが、そもそも健康効果が期待できる栄養成分とは、どんなものがあるのでしょう?さらに生姜を摂ることで得られる成分には、私たちの身体にどのような働きがあるのかをわかりやすく解説していきます。
生姜の香り成分
生姜の栄養成分のひとつ、香り成分シオネール。生姜をすりおろしたときのツンとしたあの香りですね。生姜汁はお肉やお魚の臭み消しにも使われますが、弱った胃腸を整える、食欲が増す、炎症を静める、デトックスといった効果があります。疲労回復や夏バテにもおすすめです。
生姜の辛味成分①
生姜の栄養成分ジンゲロール。生の生姜にたくさん含まれている辛味成分で、強い殺菌力があります。手先や足先といった末端の血流をよくすることで、汗をかきやすくなり、代謝も上がります。ジンゲロールは身体の熱を下げるので、カゼのひきはじめには生姜汁とはちみつを入れた生姜湯がおすすめです。
生姜の辛味成分②
生姜の栄養成分ショウガオール。辛味成分ジンゲロールを加熱したり・乾燥することで、強い辛味成分ショウガオールに変化します。80℃で長く加熱するとショウガオールに変化するのです。ショウガオールは血行をよくして、身体を内部からじんわり温め、特に冷えと代謝アップに効果があります。
生姜の辛味成分③
生姜の栄養成分ジンゲロン。辛味成分ジンゲロールを加熱したり・乾燥することで、より強い辛味成分ジンゲロンに変化します。しかも長時間加熱することで、たくさんのジンゲロンに変化するのです。ジンゲロンは血流を増やすことで、身体を温め代謝アップに効果があります。また、抗酸化作用で、アンチエイジングも期待できるのです。
生姜の食物繊維
生姜の栄養成分、食物繊維。食物繊維が多く含まれていると、食事の糖や脂肪の吸収がゆっくりになるので、ダイエット中の方や血糖値が気になる方におすすめです。特に水溶性よりも不溶性食物繊維を多く含んでいるので、便通をよくする働きがあります。
ここに注目!生姜の健康効果とは?
生姜は漢方や生薬として、昔から日本人の暮らしの中で活用されてきました。さらに近年の研究で、生姜にはさまざまな健康効果があることが分かってきました。そこで、特に女性にうれしい、注目の健康効果についてまとめてみました。
健康効果①代謝アップで痩せ体質になる
生姜の持つ香りや辛味成分には、血行をよくする・汗をかきやすくなるなどの基礎代謝を上げてくれる働きがあります。基礎代謝を底上げしてくれることで消費カロリーが増えて、自然と痩せ体質になれるのでダイエットに繋がるのです。痩せたいけれど、普段忙しくてまとまった運動の時間が取れない方に、ピッタリですね。
健康効果②デトックスでむくみ知らず
生姜に含まれる食物繊維や辛味成分には、血流をよくして利尿や発汗に加え便通をよくする効果デトックスパワー(解毒作用)が認められています。代謝が悪くなると、体のあちこちに老廃物が溜まってしまい、お肌のくすみや身体のむくみの原因になります。胃腸の乱れは、お肌の乱れに繋がります。デトックス効果は、痩せてきれいになりたい女性にうれしいポイントですね。
健康効果③身体の芯からポカポカ
生姜の辛味成分の最大の特徴は、身体を温めることにあります。手先や足先の血流をよくする働きに加えて、身体の中心部を温める効果もあることが分かってきたのです。冷えは万病の元です!「ジンゲロール」と「ショウガオール」をバランスよくとることで、身体全体をポカポカに温めて寒い冬も健康に過ごしたいですね。
健康効果④イライラを穏やかに
季節の変わり目だから、歳だからしょうがない、とイライラをごまかしていませんか?心のバランスが乱れると睡眠の質が悪くなり、疲れやすくなってしまいます。漢方では生のものを生姜(ショウキョウ)、蒸して乾燥させたものを乾姜(カンキョウ)といい、身体中の気の巡りを整える働きがあります。倦怠感や疲労・食欲不振や頭痛といった、病気ではないけれどなんとなくスッキリしない方にも、生姜はおすすめです。
健康効果⑤免疫アップでガン予防
日本人の死因第一位「がん」の予防にも、生姜パワーが注目されてきています。血流をよくすることで白血球の働きを高めて、免疫力のアップに繋がるのです。生姜の研究が進み、他にも炎症を抑え痛みを和らげる効果、血栓の予防やうつ、抗がん剤の副作用の吐き気など、さまざまな働きが期待されています。
美味しい生姜ご飯の作り方
栗原はるみさんのみじん切り生姜ご飯の作り方
材料(4人分)
- ・米400ml(カップ2)
・油揚げ2枚
・しょうが (みじん切り)大さじ3~4
・だし適量
【A】
・うす口しょうゆ大さじ2
・みりん大さじ1
・酒大さじ1
・塩少々
作り方
美味しい生姜ご飯の作り方はこちらです。
①米は洗ってざるに上げ、15分間ほどおく。
②油揚げは、油っぽさが気になる場合は、ざるにのせ、熱湯を回しかけて軽く油を抜く。粗熱が取れたら水けを絞り、1cm四方に切る。
③【A】にだしを足してカップ2にする。
④炊飯器の内釜に1の米を入れ、2の油揚げをのせ、3を注いで普通に炊く。
⑤炊き上がったらしょうがを加えてサックリと混ぜ、味をみて塩少々で調える。
友近さんのおろし生姜ご飯の作り方
ネットでも話題になっている友近さんの生姜ご飯のレシピは、おろし生姜を使っているのがポイントなんです。ご飯に薬味を乗せていただくのが、料亭のような雰囲気を出していますね。
材料と作り方
話題の生姜ご飯の作り方はこちらです。
材料 (4人分)
◎お米2合
◎お水300cc
◎生姜(おろし)大2
◎お酒大2
◎薄口醤油小2
◎白だし大2
◎昆布5×5cm角
★かつお節適量
★万能ねぎ適量
★醤油適量
作り方
1.◎の材料をすべて炊飯器へ入れて炊く。炊けたら昆布を取り出す。
2.よそったご飯に★を混ぜ合わせて乗せれば完成。
もっと美味しい!生姜ご飯のアレンジレシピ
炊飯器で手軽に作れて美味しい生姜ご飯ですが、具沢山の炊き込みご飯にアレンジしても楽しめます。また、栗原はるみさんはみじん切り、友近さんはおろし生姜でしたが、千切り生姜で食感をアレンジしても美味しくいただけますね。
生姜ご飯のアレンジ例
- ごぼうや人参に鶏肉を加えて、定番の炊き込みご飯として
- 秋の味覚きのこ類と合わせれば、きのこは食物繊維がたっぷり
- 手軽さと栄養面ではサケ缶やツナ缶もおすすめ、生姜で臭みも気になりません
- 生姜の炊き込みご飯にしらすや干しエビを乗せると、香りと塩気がプラス
出典:写真AC