サラダバーネットとは
サラダバーネットという植物をご存じですか?ヨーロッパ原産のバラ科・ワレモコウ属の多年草で、あまり有名ではないですがとても育てやすいハーブです。日本で自生するワレモコウの仲間になります。今回はサラダバーネットの特徴や育て方、食べ方までもご紹介します。
サラダバーネットの特徴
サラダバーネットは主にヨーロッパの石灰質の土を好み、高さは30cm~70cmまで成長します。葉は円形でノコギリ状で茎に均等に葉が並び、この若い葉が食用ハーブとして利用できます。サラダバーネットの花は赤やピンクです。茎の先端に小さく多数咲きますのでとてもかわいらしいのも特徴です。
サラダバーネットはキュウリの香り
サラダバーネットの名前の由来は特徴的な香りからきています。キュウリに似た爽やかな香りがするため、サラダに適したハーブとして利用されています。香りを楽しむためにはハーブティーもおすすめです。サラダバーネットの収穫の際には爽やかな気分で葉を摘むことができるでしょう。
サラダバーネットの効能①炎症抑制作用
サラダバーネットの成分にタンニンがあります。タンニンには止血効果があり、昔は傷薬として利用されていました。また、タンニンにはメラニン色素抑制効果もあり、直接日焼け部分にサラダバーネットの葉を当てる方法で皮膚のひりひり感が改善されます。
サラダバーネットの効能②肌の引き締める作用
さらにサラダバーネットに含まれるタンニンには、たんぱく質を変化させ血管や組織細胞を縮める(小さくする)作用と制汗作用があります。皮膚・毛穴のひき締めと制汗効果が期待できますので、化粧水やボディローションなどにサラダバーネットの葉を混ぜる方法が有効的です。
サラダバーネットの効能③粘膜・皮膚を守る作用
サラダバーネットの成分、ビタミンAがあります。ビタミンAには全身の粘膜(内臓・眼球・口腔内など)を健康に保つ効果があるのです。粘膜は体の外からの細菌やウイルスの侵入から守る役割をしていますので、粘膜のバリア機能保持からサラダバーネットは感染症予防になります。
サラダバーネットの育て方
サラダバーネットの土作りから順番に育て方を紹介します。寒さに強い多年草のため、凍結しない工夫をすれば長期間元気に育てられる植物です。サラダバーネットの花が咲いてしまうと葉は固くなってしまいますが、花だけでもドライフラワーとして楽しめます。
サラダバーネットの土作り
サラダバーネット栽培には風通しと水はけのよい場所が最適です。ハーブまたは野菜専用の土を用意するのであれば追加の肥料は必要ありません。サラダバーネットは基本的に乾燥を好むので梅雨時期に雨をしのげる場所で栽培し、土が乾燥してから水やりをしましょう。
サラダバーネットの種植え
ポットに土を準備したら3~4粒まきましょう。サラダバーネットは2週間程度で発芽しますので発芽まではこまめに水やりしてください。苗の場合でしたらポットからはずし土が付いた状態で植えます。サラダバーネットの多数植え付けの場合は10cm離れさせてください。
サラダバーネットの手入れ方法
サラダバーネットを食用として育てるなら花の茎を切る手入れが必要です。また、葉が茂ると日が当たらない葉が枯れてしまうので間引きします。サラダバーネットは寒さには強いですが土が凍ってしまう様子ならワラを敷く方法で、風が当たらない手入れをしましょう。
サラダバーネットの収穫時期
サラダバーネットは多年草なため冬でも収穫できますが、食べごろの葉は夏から秋の時期にかけて収穫できます。黄緑色で葉が開ききっていない状態が一番食べやすいです。若い茎は中心部に生えてくるため外側の茎は間抜きしてください。サラダバーネットの花は夏が収穫時期となります。
育て方から収穫までの流れがわかったところで、どんな食べ方があるかは次のページを見てみてくださいね♪
サラダバーネットの食べ方
サラダバーネットの葉からはキュウリに似た香りがしますので、サラダ用ハーブとしての食べ方が主流となります。ここでレシピとして2つのレシピを紹介します。サラダバーネットの花は固く食べにくいため食用には向きません。
サラダバーネットのサラダ
- サラダバーネット ひとつかみ
- マヨネーズ 大さじ1
- 味ぽん 大さじ1
- 鶏ささみ肉 50グラム
- トマト 1こ
サラダバーネットの葉の取り方のポイントは、茎をつかみ葉を下の方に引っ張ると簡単に茎から離れます。上記の材料を混ぜ合わせるだけで完成します。鶏ささみ肉の代わりにツナ缶1こでも美味しく食べられます。ぜひ、サラダバーネットの爽やかさをお試しください。
サラダバーネットのスープ
- サラダバーネット 少々
- 人参 1/2本
- 玉ねぎ 1/2個
- ベーコン 1枚
- サラダ油 大さじ1
- 塩 お好みで
- コショウ お好みで
- コンソメ 2個
鍋で野菜とベーコンをサラダ油で炒めます。材料が浸るくらいの水とコンソメを入れ、野菜が柔らかくなるまで火を通します。塩とコショウはお好みで調整してください。サラダバーネットは最後に散らして完成となります。サラダバーネットの香りと味が爽やかに楽しめます。
まとめ
香りと味で味覚で楽しみ、また成分により肌バリアの保持・美肌効果も得られるサラダバーネット。手入れがあまりかからないため初めての方でも育てやすい、お家の庭にあると重宝するハーブです。摘んだばかりのサラダバーネットのハーブティーもすてきですね。
出典:写真AC