綿花(コットンフラワー)の栽培方法【栽培スケジュール】
綿花(コットンフラワー)は、育て方自体はそれほど難しくありません。ただし熱帯・亜熱帯を原産とする植物のため、日本(特に寒冷地)で自家栽培する場合は、よく日の当たる暖かい場所を選びましょう。十分な気温が確保できない地域であれば、種まきや育苗を室内で行う方法も効果的ですよ。
季節ごとにすること
春・夏にすること
綿花は4月~7月に種まきをします。十分に育苗したあと、花壇やプランターに植え付けましょう。開花までは肥料を定期的に施し、花をつけるための栄養を補充するとよいですよ。わたの開花時期は7月~9月です。この時期はたくさんの水を必要とするため、水切れに注意してくださいね。肥料は控えめにしたほうが花つきがよくなります。
秋にすること
開花を終えた9月~11月が、綿花の収穫時期です。雨に濡れるとせっかくのかわいらしい形が崩れてしまうため、実が熟したら早めに収穫してくださいね。多湿はカビの原因になります。収穫したあとは、しっかりと乾燥させてから使いましょう。ドライフラワーやアレンジメントなど、楽しみ方もさまざまです。
綿花の栽培方法【土作り】
用土
綿花は水はけと通気性のよい土を好みます。初心者には、生花店やホームセンターなどで販売されている草花用培養土を使った育て方がおすすめですよ。赤玉土と腐葉土、パーライトを配合させたものでもよく育ちます。パーライトは軽石で代用しても構いません。元肥としては、三要素(チッ素、リン酸、カリ)等量の緩効性化成肥料がよいでしょう。量は既定のとおりです。
おすすめの用土【花・野菜の培養土】
おすすめの肥料【グリーンそだちEX IBのチカラ】
花ごころ グリーンそだちEX IBのチカラ
参考価格: 828円
「グリーンそだちEX IBのチカラ」は、置き肥として使いやすい、バランス型の緩効性肥料です。肥料は約1カ月をかけて、じっくりと根に浸透します。窒素・リン酸・カリの三要素が同じ比率で配合されています。花だけでなく、野菜にも使用が可能です。
土作り
庭植えの場合、植え付けの2週間ほど前から土作りを始めます。綿花は酸性土壌を嫌うため、耕した土に苦土石灰を混ぜて寝かせましょう。そこから1週間後に、さらに腐葉土やたい肥を混ぜて寝かせるとより効果的ですよ。よく馴染んだ用土を使って、畝(うね)を作りましょう。
おすすめの石灰【すぐ植え石灰】
すぐ植え石灰
参考価格: 678円
「すぐ植え石灰」は、土に混ぜこめば、すぐに種まきが可能な石灰です。肥料としての役割も果たします。草花や野菜、果樹など幅広く使えます。
綿花の栽培方法【種まき~発芽】
種まき
綿花は春に種まきを行います。霜の心配がないくらい暖かくなる、4月ごろからがおすすめです。発芽には25℃~30℃の気温が適しています。芽が出るまでは水切れに注意し、こまめに水やりをしてくださいね。移植が苦手で、プランターや鉢で育てる場合は直まきが一般的です。プランターは60cmのもので3粒程度、10号鉢なら5粒程度が適量ですよ。庭植えでも双葉が出たタイミングで、早めにポットから移しましょう。
発芽後の管理
種まき~発芽までは1週間程度です。庭植えの場合は双葉が出たら、すぐに育苗ポットから移植させましょう。日当たりと風通しのよい場所がおすすめですよ。鉢やプランターで育てる場合も、本葉が出てからしばらくは、頻繁に移動させるのは避けます。動かした振動で、根が切れてしまうことがあるためです。
綿花の栽培方法【育苗~収穫】
水やり
綿花は庭植えや鉢植え、プランターいずれの場合も、土がよく乾いたらその都度たっぷりと水やりをしましょう。初夏の若苗時期は過湿に弱いため、与えすぎないようにします。一方、真夏の開花期にはたくさんの水が必要です。水が熱くならないように、朝や夕方を選んで水やりをしてくださいね。特に鉢・プランターでの栽培は水切れしやすいので注意が必要です。
追肥
追肥は植え付け~開花が始まる7月中旬ごろまで、元肥と同じく「三要素等量の緩効性化成肥料」を施します。ただし肥料の量が多すぎると花がつきにくくなってしまうため、開花状況を見ながら与えてくださいね。多少やせた土地であっても、綿花は十分育ちます。
収穫
わたは夏に花が咲き、9月~11月に実(綿花)を収穫します。実が熟して中からふわふわとした綿花が見えたら収穫時期で、開花から数えると40日~50日後が目安です。繊維として使いたい場合は、実が開いたらすぐに摘み取ります。割れた直後は水分をたっぷり含んでいるため、よく乾燥させてカビを防止しましょう。アレンジメントやドライフラワーなどに用いる場合も、早めに茎ごと摘み取るのがおすすめです。
出典:写真AC