多肉植物の簡単な増やし方③水挿し
多肉植物は水挿しもできます。過湿を嫌い、水やりをし過ぎると根腐れを起こすにもかかわらず、水に浸けられるのは意外かもしれません。コツを押さえれば、水挿しでも簡単に増やせますよ。
水挿しの方法とポイント
水挿し用の挿し穂の作り方は挿し木の場合とほぼ同じで、伸び過ぎた部分を葉や節の上で切って下葉を落とします。グリーンネックレスなど過湿に比較的強い種類は、葉が水について問題ありませんが、葉が水につかないようにするのが基本です。水に落ちてしまう場合には、針金などで支えます。できれば水を毎日替えて清潔に保つのがポイントです。根が伸びてきたら土に植え替えます。
水挿しの利点と欠点
水挿しは、土を用意する必要がないのが利点です。葉を切り花のように室内に飾りながら増やせ、また水不足で枯れかけた多肉植物の再生にも適しています。欠点は、葉挿しや挿し木よりも広いスペースが必要であること、毎日水を替える必要があることです。
多肉植物の簡単な増やし方④株分け
株分けは、多肉植物の根元に子株ができたときの増やし方です。いろいろな種類の増やし方に使える株分けのコツを見ていきましょう。
株分けの方法とポイント
画像左のように、多肉植物の根元に子株が出て、ある程度の大きさまで伸びてきたら株分けします。株分けの前には水やりを控えて、土が乾いた状態にしておきましょう。多肉植物を鉢から抜いて土を落とします。はさみで切っても、手で分けても問題ありません。
画像のように、子株にも根がついた状態で株分けができました。双方を土に植えれば株分けの完了です。もし子株に根がついていなくても心配いりません。切り口を下にして乾いた土の上に置いておくと、切り口から発根します。
若緑(わかみどり:画像)や覆輪万年草(ふくりんまんねんそう)のように、小さなたくさんの株が集まったような多肉植物も、株分けできます。鉢から抜いて、自分が分けたい部分で引き裂いてしまって大丈夫です。傷んだ株や根は取り除いてから、植え付けます。下の方は枯れてきているものの上の方は元気なものは、枯れた部分を切って上部を挿し木にしましょう。
多肉植物の茎の途中から枝分かれするように子株ができていることもあります。その場合は、親株と子株のどちらを残したいかを決めましょう。親株を残す場合は、画像のようにピンセットや指で子供を取ります。子株は土の上に置いておくと発根して成長します。子株を残したい場合は、子株の上で親株を切りましょう。切った部分は挿し木できます。
株分けの利点と欠点
株分けは、観賞できる株がどの方法よりも早くできる方法です。しかし、子株ができたときにしか行えず、一度にたくさん増やすことはできません。
株分けによる増やし方に適する種類
株分けに適する多肉植物は、若緑や覆輪万年草のほかにもあります。エケベリア、ハオルシア、センペルビウム、アガベなどです。名前や種類がわからなくても、多肉植物の株元に子供の株ができて伸びてきたら、株分けを試みるとよいでしょう。
多肉植物を増やして楽しもう!
多肉植物は個性的な姿形で人気があります。育て方も増やし方もコツを押さえれば難しくありません。小さな株なら手頃な値段で手に入り、身近な100均でも購入できます。小さな株や葉っぱ1枚からコツコツと増やして寄せ植えを楽しんだり、庭を多肉植物でいっぱいにすることも可能です。自分で増やした多肉植物は愛着がわきますよ。お気に入りの多肉植物を、ぜひ増やしてみましょう。
ボタニ子
多肉植物は紅葉も美しいよ!ファンが多いのも納得だね。以下の記事もぜひ読んでみてね。
出典:写真AC