アメリカナデシコの特徴
アメリカナデシコは学名「Dianthus barbatus」で、ナデシコ科ダイアンサス属の南ヨーロッパ原産の常緑多年性植物です。多年草ですが暑さに弱い性質を持つことから、日本では一年草として扱われることもあります。花色はピンク、白、赤、紫、オレンジなどさまざまなで、花持ちがよくガーデニング素材として人気です。
ボタ爺
学名の「Dianthus barbatus」は、「Dios(神聖な)」と「Anthos(花)」というギリシャ語が由来じゃ。
ボタニ子
ナデシコ科の植物の中でも、アメリカナデシコは人気が高いの!人気の秘密はその特徴にあるよ!
特徴①花数が多い
アメリカナデシコの大きな特徴は花数が多いことです。2~3cm程度の小花が複数集まり、こんもりと毬のように丸い花序を形成します。そのため花序は10cmを越えるものが多く、開花時期の花姿は圧巻です。ひとつの茎に2~3個の花序をつけるため1株でも存在感があり、花壇に数株植えると庭を賑やかに彩ります。
ボタニ子
新鮮なアメリカナデシコの花は、エディブルフラワーとして楽しめるんだって。料理やお菓子のアクセントに使ってみてね!
特徴②茎が長い
アメリカナデシコの草丈は15cm~60cmと品種によってばらつきがありますが、いずれも茎は長く、大ぶりな花序とは対照的にすらっとしたフォルムが特徴的です。華やかな花姿と花持ちのよさだけでなく、茎が長く切り花としても扱いやすいことから、フラワーアレンジメントや生け花、ブーケの素材としても好んでよく使われています。
ボタ爺
葉は茎に対して対称につくんじゃ。茎は黄緑色や褐色、葉は明るい緑色や紫がかった濃い緑色をしているぞ。
特徴③呼び名が3つある
アメリカナデシコは「ビジョナデシコ」「ヒゲナデシコ」とも呼ばれています。ビジョナデシコの名前の由来は日本に入ってきた際にあまりの花姿の美しさに感動したこととされ、漢字では「美女撫子」と書きます。ヒゲナデシコは漢字で「髭撫子」と表し、花序の下にある小さな葉が髭のようにみえることから名づけられました。
ボタニ子
アメリカナデシコの原産地は南ヨーロッパなんだけど、アメリカを経由して日本に入ってきたことが名前の由来なんだって!
特徴④花言葉が豊富
アメリカナデシコはたくさんの花言葉を持っています。花の作りが細かいことから「器用」「丁寧」「巧妙」、花序の下の髭のような小葉が男性的でおしゃれにみえることから「伊達男」「勇敢」「機敏」などの花言葉がつけられました。「純粋な愛情」「長く続く愛情」「細やかな思い」「純愛」「大胆」「名誉」などの花言葉は、花姿が優雅で魅力的なことが由来です。
ボタニ子
魅力的な花言葉を多く持っているから、プレゼントにしても喜ばれるよ。
ボタ爺
同じナデシコ科で人気の高いヤマトナデシコも日本の女性の美しさを象徴する植物じゃ。ヤマトナデシコは漢字で「大和撫子」と表すぞ!
アメリカナデシコの育て方【栽培スケジュール】
季節ごとにすること
暖かな春に種をまこう
春は種まきの季節です。種まきした年には開花しませんが、翌年の春にはきれいな花を咲かせます。開花時期には蒸れを防ぐためにも、こまめに花柄を摘みましょう。適度に摘んで切り花にすると、通気性の確保につながります。挿し芽で増やしたい場合は4月~5月が適期です。
剪定して夏越しさせよう
アメリカナデシコは高温多湿状態が苦手なため、夏を迎える少し前に剪定作業を済ませてください。開花が終わったタイミングが剪定の適期です。通気性のよい場所に置くよう管理に気をつけ、涼しくなる季節を待ちましょう。
株分けするなら秋が最適
開花が終わり無事に夏を越したら、株分けして増やしましょう。株分けすることで増やせるだけでなく、株が元気を取り戻します。基本的には春まきが育苗しやすくおすすめですが、秋まきする場合は9月~10月が適期です。
冬は寒さにあてて春を待とう
アメリカナデシコは寒さに強いため、基本的に冬越し対策は必要ありません。低温感応品種を育てる場合は寒さに当てる必要があるので屋外で管理しましょう。
ボタニ子
次は、アメリカナデシコの育て方について説明していくよ!
出典:写真AC