マコデスペトラとは
マコデスペトラはおもに東南アジアの熱帯雨林に育つ洋ランの仲間です。ランといえば一般的に花を鑑賞する品種がほとんどですが、マコデスペトラは葉の美しさを鑑賞するいわゆる観葉植物として親しまれています。特にテラリウムやアクアテラリウムの愛好家から人気の高い品種です。
マコデスペトラの基本情報
分類 | ラン科マコデス属 |
学名 | Macodes petla |
別名 | ジュエルオーキッド、宝石蘭など |
原産地 | 東南アジア |
園芸店やホームセンターではジュエルオーキッドや宝石蘭などの名前でも販売されていますが、これらの呼び名はマコデスペトラだけを指すものではないので注意が必要です。
マコデスペトラの特徴
マコデスペトラの一番の特徴はなんといっても葉っぱの独特な柄です。幅広く丸みのある葉っぱに葉脈が描き出す模様は、まるで古代の文様のような不思議な雰囲気を持っています。葉っぱの表面はベルベット状で、この葉脈が光を反射して輝く様子はまさに宝石の名にふさわしい美しさです。
花の特徴
マコデスペトラはややくすんだピンク色の花を咲かせます。長く伸びた花茎にいくつかの花が連なって開花します。ランの仲間らしい形をしていますが、葉っぱのインパクトに比べると小さくて地味な印象です。花茎やつぼみはきめ細かい産毛におおわれています。
生態の特徴
ランの中でもややデリケートな品種で、元気に育つには高い気温と湿度が必要です。寒さや乾燥には弱く、日本で栽培するには管理が難しい植物と言えるでしょう。また直射日光も苦手で、強い光線を浴びるとすぐに葉焼けしてしまいます。
ジュエルオーキッドの種類
一般的にジュエルオーキッドという呼び方は、マコデスペトラをはじめとするいくつかの種類に対して使われる名前です。どの品種も個性的でマコデスペトラと同じように多くのファンがいます。ここではポピュラーなものをいくつかご紹介しましょう。
マコデス属
マコデス・サンデリアーナ
マコデスペトラと並んでポピュラーな品種で、マコデスペトラよりも金色がかった葉脈をしています。
マコデス・ローウィー
少し渋めの色合いの品種です。葉っぱの周りを縁取るようにラインが入ります。
ルディシア属
ルディシア・ディスカラー
やや縦に長い葉っぱにきめ細かい模様が入ります。同じディスカラーのなかでもいくつかの種類があります。画像はルディシア・ディスカラー・アルバです。
まとめ
マコデスペトラは葉っぱが主役ということでランのなかでは少々変わりものですが、それでも熱帯の植物らしい存在感は充分持っています。野生のマコデスペトラを守るため現在販売には細かいルールが定められています。将来的には入手しづらくなる可能性もあるので、栽培にチャレンジするなら早めがいいかもしれません。
出典:写真AC