ヘラオオバコ(箆大葉子)とは?
基本情報
名前 | ヘラオオバコ(箆大葉子) |
別名 | ナキリッパ |
学名 | Plantago lanceolata |
分類 | オオバコ科オオバコ属 |
分布 | 日本全土 |
要注意外来生物である
ヨーロッパから江戸時代の末期に日本にやってきた植物であり、要注意外来生物に指定されています。要注意外来生物とは、在来種の生態系に悪影響をあたえる可能性がある植物のことです。法的規制はありませんが、強い繁殖力をもつので登録されています。温度や土壌への適応能力が優れており、いまでは日本全土に分布しています。
ヘラオオバコ(箆大葉子)の特徴
葉・茎
ヘラオオバコ(箆大葉子)の葉は名前にもあるように、ヘラのようになっているのが特徴です。また、根出葉といって茎が短く、葉が根から直接はえているようにみえる植物です。よく知られている植物だと、タンポポの葉も根出葉ですね。
ボタニ子
根出葉は、根生葉や根葉ともいわれるよ。
花
おもしろい花の形をしていますね。白く飛び出している部分はおしべであり、下から上へと花を咲かせます。ヘラオオバコ(箆大葉子)は、花粉症の原因となる花です。「素直な心」「惑わせないで」「繊細な美」が花言葉にあります。
ヘラオオバコ(箆大葉子)の見分け方
オオバコ(大葉子)との見分け方
オオバコ(大葉子)とヘラオオバコ(箆大葉子)の違いは、葉の形にあります。オオバコ(大葉子)の葉は卵のような形で横に広がりますが、ヘラオオバコ(箆大葉子)は細長くヘラのような形で、上に向かって伸びる傾向があります。根出葉は共通しています。
ヘラオオバコ(箆大葉子)の利用法
薬用
身近なハーブとして薬効があり、全草を車前草(しゃぜんそう)、種子を車前子(しゃぜんし)という漢方として扱われています。咳を鎮める・去痰の効果があります。また、利尿の効果もあるそうですよ。傷口に生葉をすりつぶした汁を塗る利用法もあり、幅広く活躍する植物です。
食用・飼料用
ヘラオオバコ(箆大葉子)のお浸しは、ほうれん草のお浸しの味ほどまではいかなくとも、食べようと思えば食べられるレベルだそうです。ハーブとして使われるくらいなので、クッキーなどに混ぜ込めば、おいしくいただけそうですね。また、家畜の飼料としても利用されています。
まとめ
道ばたで見かけることの多いヘラオオバコ(箆大葉子)、実は在来種の生態系をおびやかすかもしれない存在であることがわかりました。また、葉に特徴をもつ植物で、オオバコ(大葉子)との見分け方も、葉によって見分けられましたね。悪い点だけでなく、ハーブや食用、飼料としても活用されている植物でした。ヘラオオバコ(箆大葉子)を見つけたら、よく観察してみてくださいね。
出典:写真AC