タコノキの増やし方
タコノキは、挿し木での増やし方と株分けでの増やし方の2種類があります。どちらの増やし方にもメリットとデメリットがありますので、増やし方のポイントと併せて紹介します。
タコノキの増やし方①挿し木
タコノキを地植えする場合は、「挿し木」による増やし方が一般的です。タコノキは放っておいても勝手に成長していく植物ですが、手入れをしないと中心の株が大きくなりすぎてしまいます。そのため伸びた株をカットして挿し木にします。ただし成長したタコノキの株は太く硬いので、挿し木を作るにものこぎりでなければカットができず、手間がかかります。
タコノキの増やし方②株分け
手間がかからず初心者でも簡単にできる増やし方が「株分け」です。根株が一定の大きさに成長をすると、下から小株が生えてきます。小株にはすでに根が生えているので、剪定ばさみを使って親株から切り離せば、簡単に株分けができます。ただし株分け以外にも根株の成長のたびに植え替えが必要なので、植え替えの手間が増えるのがデメリットです。
タコノキの置き場
タコノキは初心者でも簡単に育てられるうえに、手間がかからないのが特徴ですが、失敗しない育て方を目指すには置き場選びに注意が必要です。
タコノキの置き場①庭木の場合
沖縄や小笠原諸島ではビーチ周辺で自生するタコノキなので、庭木として育てる場合も、置き場所には日当たりのよい場所を選ぶようにします。ただしタコノキは土に根付くと根株が急速に成長するので、複数本のタコノキを植える場合は、間隔をあけて植えるようにしましょう。
タコノキの置き場②鉢植えの場合
タコノキを鉢植えする場合は、日当たりのよい場所を置き場にするのがおすすめです。タコノキは日かげでも育ちますが、日照時間が短いと葉が枯れる原因になります。そのため日かげで育てるならば、天気がいい日には日当たりのよい場所で日光浴をさせましょう。
タコノキの置き場③観葉植物の場合
観葉植物として室内で育てる場合には、窓際や日当たりのよい場所を置き場にするのがポイントです。屋内なので温度調整は問題ありませんが、日照不足になると根株の成長が鈍くなります。また屋内で栽培する場合、夏でも土は乾燥気味にして育てるのが管理の基本です。そのため観葉植物として屋内で育てる場合は、1年を通して日当たりのよい置き場を選ぶようにしましょう。
タコノキを枯らさないコツ
南国風の庭造りや観葉植物として人気のタコノキですが、葉が枯れてしまうと見た目も悪く、魅力も半減してしまいます。ただしタコノキを枯らす原因がわかれば、きれいな状態をキープしたまま栽培することができます。そこでここからは、タコノキを枯らさないコツを紹介します。
枯らさないコツ①水はけの悪い用土はNG
海岸近くに自生するタコノキですが、自生しているのは砂質の水はけのよい場所です。これはタコノキが通気性のよい土を好む植物であるためで、海岸近くでも水はけの悪い場所では自生しません。しかも水はけの悪い場所で育てると根腐れを起こしてしまうため、葉を枯らすだけでなく木全体が枯れてしまう原因になります。
枯らさないコツ②葉に水をためない
土が乾燥していても成長にはほとんど問題がないのですが、気温が上がる夏は、土が乾燥しないように十分に水やりをする必要があります。ところが水やりのあとの葉に水がたまると、たまった水が茎をつたって株の中央に集まってしまい、カビや腐敗の原因になります。もちろん株のカビや腐敗は葉を枯らす原因になるので、水やり後は葉に水が溜まっていないかチェックしましょう。
枯らさないコツ③葉枯病対策
葉枯病は、タコノキの葉を枯らすやっかいな病気です。初期症状では葉に小さな斑点ができるだけなのですが、進行すると斑点は大きくなり、やがて葉全体が変色して枯れます。特に気温が上がり始める春になると葉枯病が発生しやすくなるため、この時期にはこまめに葉のチェックをするのが枯らさないコツです。なお葉枯病の初期段階であれば、斑点ができた葉を取り除くだけでも対策になります。
まとめ
パイナップルによく似たタコノキは、観賞用・庭木用として人気があります。南国ビーチを連想させる植物なので、南国風のインテリアにもよく合います。なおタコノキは寒さには弱いですが、手間がかからず育てやすいので、初心者にもおすすめの植物です。
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出典:写真AC