ワックスフラワーとは
ワックスフラワーは名前の通り、ワックスがかかったように、つやつやとした輝きをもつ花びらが特徴的な植物です。原産地がオーストラリアの砂漠地帯のため、乾燥にとても強い性質をもっています。そんなワックスフラワーの種類や特徴、育て方や花言葉などをご紹介します。
ワックスフラワーの基本情報
科名 | フトモモ科 |
属名 | カメラシウム属 |
別名 | カメラウキウム、ウンキナツム ジェラルトンワックスフラワー |
原産地 | オーストラリア |
開花時期 | 4月〜6月 |
形態 | 低木 |
ワックスフラワーの名前の由来
ワックスフラワーは名前の通り「ワックス(ロウ)」がついているような「フラワー(花)」という意味が、そのまま名前の由来になっています。花びらに光沢があり、つやつやしている様子から付けられた花の名前です。
ジェラルトンワックスフラワーは土地の名前が由来
別名「ジェラルトンワックスフラワー」とも呼ばれていますが、このジェラルトンとはオーストラリアの都市の名前です。ジェラルトン地方にたくさんワックスフラワーが咲いていたので、地方の名前がワックスフラワーの頭に付き、別名として呼ばれるようになりました。
ワックスフラワーの花言葉
ワックスフラワーには「繊細」「まだ気付かれない長所」「気まぐれ」「かわいらしさ」という花言葉がついています。砂漠の中で、ポツリと美しい花を咲かせているかわいらしさや、他の花が咲いていないところに咲く、気まぐれなワックスフラワーの咲き姿にぴったりの花言葉ですね。
ワックスフラワーの特徴
ワックスフラワーの1番の特徴は、花に光沢があるところです。ロウがかかっているような不思議な見た目なので、色合いも味わい深いものが多く、国内でも栽培されています。また、ワックスフラワーは香りを楽しめる植物としても人気があります。そんなワックスフラワーの特徴は以下のとおりです。
どんな花?
ワックスフラワーは、砂漠で咲いていることもある花なので、乾燥にとても強いのが特徴です。また、ワックスをかけたように花の表面に光沢があります。花の色は、赤や白、ピンクや薄紫色などの春らしい色が多く、開花時期も4月〜6月なので春にぴったりの花です。
ワイルドフラワーに分類される
ワックスフラワーは「ワイルドフラワー」という種類に分類されています。ワイルドフラワーとは、アフリカやオーストラリアの自然の中で自生している、手の加えられていない植物のことです。花の色や形が個性的なものが多く、日本では珍しい植物です。
どんな香り?
ワックスフラワーは、葉をちぎったり、茎の部分を折ったりすると、柑橘系の爽やかな香りがします。レモンのように甘酸っぱい香りが広がるので、香りを楽しむこともできる植物です。また、蕾の部分を手で優しく潰しても、同じような柑橘系の香りがします。
ワックスフラワーの育て方
ワックスフラワーは砂漠に自生している植物なので、耐暑性が強く、乾燥を好む植物です。反対に耐寒性は弱いので、冬は気温が5℃以下になってしまわないように管理が必要です。また、咲き終わったら花がらをこまめに摘み取ると、新しい芽が次々と生えてくるので、早めに花がらを摘み取るのもポイントです。そんなワックスフラワーの育て方をご紹介します。
置き場所
ワックスフラワーは日当たりや水はけのよい場所が適しています。また、風通しのよい場所で育てると、病気や害虫被害を受けにくくなるのでおすすめです。太陽の光をたっぷりとあてて育てると、枝も太く丈夫なワックスフラワーになります。地植えではなく植木鉢で育てると、温度管理をしやすくなるので初心者にもおすすめです。
夏場の直射日光には注意が必要
夏場に直射日光が強く当たる場所に置いておくと、ワックスフラワーの葉が葉焼けしてしまう恐れがあります。葉焼けしてしまうと、その部分はきれいな緑色には戻らないので注意が必要です。そのため夏場は、太陽の光が緩やかに当たる場所や、半日陰で育てるのがおすすめです。もし、葉焼けしてしまった場合は、手でちぎり切除してください。
用土
ワックスフラワーの用土は、水はけのよさも大切ですが、水持ちのよさも重要です。そのため、赤玉土にピートモスを少量加えた土が適しています。また、ワックスフラワーは酸性の土を嫌うので、手入れのされていない地面の土に、そのまま地植えして育てることはできないので注意が必要です。
水やり
ワックスフラワーは乾燥に強い植物ですが、4月〜9月にかけての育成期はたくさんの水を与えるのがポイントです。水が少ないと、水分の蒸発を防ぐために、花や葉を落として身を守ろうとする性質があるため、見た目が悪くなり、最悪の場合は枯れてしまう恐れがあります。そのため、育成期にはたっぷりと水やりをしてください。
冬場は霧吹きで手入れするのがおすすめ
ワックスフラワーを多湿で育てることは禁物です。砂漠地帯の植物のため、多湿で育てると枯れてしまう恐れがあります。そのため、土の水分が蒸発しにくい冬場は、霧吹きなどで少量ずつ水を与えるのがおすすめです。葉に直接水をかけて、葉を湿らず程度の水で構いません。
肥料
ワックスフラワーは肥料をたくさん与えてしまうと、根腐れを起こして枯れてしまう恐れがあるので、あまり肥料を与える必要はありません。しかし、大きく育てたい場合や、少し元気がないと感じたときには、春と秋に1ヵ月に1度の割合で、緩効性の固形肥料を株元に少量与えてください。
ワックスフラワーの種類
ワックスフラワーにはたくさんの種類があります。色の数は少ないですが、どの品種もワックスがかかったような、つやつやとした花びらが魅力的なものばかりです。色別にワックスフラワー種類をご紹介しますので、庭のイメージに合う品種を探す参考にしてみてください。
ホワイト系の品種
ワックスフラワーのホワイト系の品種は以下のとおりです。
- アルバ
- デンマークパール
- マリンブルック
- オフィア
- アイスベルグホワイト
ピンク系の品種
ワックスフラワーのピンク系の品種は以下のとおりです。
- ダンシングクイーン
- ジュリアンブルック
- ジャッキースー
- ロイヤルピンク
- マイスウィートシックスティーン
パープル系の品種
ワックスフラワーのパープル系の品種は以下のとおりです。
- バイオレット
- マジェンダパープル
- エクリプスパープル
- パープルプライド
ワックスフラワーのアレンジ方法
ワックスフラワーは花びらのつやが美しく、さまざまなアレンジに利用されています。色や大きさも主張しすぎない花なので、どんなアレンジにもよく合うところが人気です。そんなワックスフラワーの活用方法をいくつかご紹介します。
リース
ワックスフラワーの花の色は赤やピンク、白など明るい色が多く、リースの飾り付けに使用してもよく合います。つるつるとした花の見た目は、木の実や、他の葉とも相性がよく、個性的なリースを作りたい人にはぴったりですね。
レジンアクセサリー
ワックスフラワーの個性的な花を楽しむには、アクセサリーもおすすめです。ワックスフラワーの花に直接レジンを付けて硬化させたり、好きな型にレジンを垂らし、そこにワックスフラワーの花を閉じ込めたりと、さまざまなアレンジ方法があります。
ブーケ
ワックスフラワーは、他の花の邪魔をしない控え目な花なので、ブーケでいろいろな花と一緒にアレンジしてもよく合います。「かわいらしさ」「繊細」という素敵な花言葉もついているので、結婚式のブーケとしてもおすすめです。
まとめ
ワックスフラワーの特徴や育て方、アレンジ方法などについてご紹介しました。ワックスフラワーはワイルドフラワーに分類される珍しい植物なので、他の植物と比べて値段は少し高いですが、その分とても個性的で魅力のある植物です。そんなワックスフラワーをぜひ育ててみてくださいね。
出典:写真AC