育て方③発芽から開花まで
適度な水やりをする
地植えの場合は水やりをする必要はほとんどありません。雨が降らず乾燥が続いているときだけ与えましょう。プランターの場合は、土が乾いたらたっぷりの水を与えます。過湿を嫌うため、受け皿にたまった水は捨てましょう。
追肥は必要ない
元肥があれば、花が咲くまでは追肥をする必要はありません。
育て方④開花以降
雌しべを収穫する
順調に育つと10月〜11月には花が咲き、雌しべを収穫できるようになります。そのまま残していると雌しべが傷んでしまうため、咲いたらなるべく早く収穫しましょう。雌しべは日の当たらない場所で十分に乾燥させてから保存します。花の寿命は短いですが、次々に咲いてくるため、観賞して楽しみましょう。
花後の手入れをする
枯れた花は摘み取ります。花期が終わっても葉は成長し続けて光合成を行い、球根に栄養を集めていくため、追肥を少し与えましょう。球根は春まで生育します。それまでに、もう1回与えましょう。サフランは芽の数だけ分球を作るため、そのままでは小さな球根がいくつもできてしまいます。少なくても充実した球根に育てていきたい場合は、花期が終わった頃に芽かきをして分球を減らしておきましょう。
育て方⑤掘り上げ〜保管
初夏に入ると葉が色あせ始めます。全体が黄ばんできたら球根を掘り上げましょう。日の当たらないところで乾燥させ、根や葉、古い球根などを取り除きます。保管方法は、ネットなどに入れ、雨の当たらない風通しのよい涼しい場所に吊るしておくのが理想的です。高温多湿な環境にさらされると腐ってしまうことがあります。猛暑が過ぎた頃に再び植え付けてあげましょう。
特殊な育て方
サフランの球根は、植え付けなくても時期が来れば勝手に蕾だけが出てきて、花を咲かせます。室内でも置いておくだけで花を楽しめ、雌しべも収穫できるのです。流通しているサフラン(スパイス)もこのような方法で収穫されていることがあります。手軽に楽しみたい場合におすすめです。翌年も咲かせたい場合には向いていない栽培方法ですが、花後に土に植えてあげて通常の栽培をすると、もしかすると翌年も小さな花を咲かせるかもしれません。
サフランを使った料理
雌しべを収穫したらさっそくお料理に使いましょう。シンプルなサフランライスは品のある香りを楽しめ、贅沢な魚介類と合わせてパエリアやブイヤベースを作ってもよいでしょう。ほかにも豊富なレシピがありますが、魚介類と合わせることが一般的です。いろいろなアレンジを試してみてください。
まとめ
サフランは世界で最も高価なスパイスですが、家庭で栽培するのはとても簡単な植物です。クロッカスのような美しい花も楽しめ、毎年育てるとたくさん収穫できるようになります。初心者向けのお花のため、ぜひ気軽に育ててみてください。
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発芽したばかりの様子
出典:PhotoAC