ガマの育て方
ガマは庭池やピオトープに植えることで、水生動物たちの住処を作ることができます。その上育て方も簡単でほとんど手間がかからず、初心者にもおすすめの植物です。ただし、地下茎で爆発的に増えるため、ミニピオトープにはあまり向きません。
育て方①水生植物なので大量の水が必要
ガマの育て方として唯一気をつけなければいけないのは、常に水に浸るようにしなければいけないということです。十分な水がないと酸素を得ることができません。特に鉢で育てる場合は、夏の間は十分に注意が必要です。暖かい季節になったら、月に1~2度、少量の化成肥料を与えてください。
育て方②冬は休眠の季節
晩秋の爆発を終えたガマは、一旦休眠の季節に入ります。この時期は、地上部はすっかり枯れてしまっています。しかし地下茎は生きており、暖かい季節になるとまた新芽が生えてきます。休眠中の間は肥料をあげる必要はありませんが、水だけは切らさないようにしてください。
育て方③株分けの季節は春
整備した保育園のビオトープ2か所の管理。
— 海空約束プロジェクト 西谷 (@Umisora2424) December 16, 2016
ヒメガマと園芸種のスイレンの地下茎を少しコントロールしました。
水温5℃でした
ヒメガマの地下茎 もう来春の新芽準備完了https://t.co/xv9cRNwHyd #ビオトープ #管理 #ガマ地下茎 #環境教育 pic.twitter.com/eb0JVB6vVe
暖かい季節になり新芽が出はじめると、株分けの季節です。地下茎は丈夫なので、掘り起こして切り分け、それぞれの場所に植えれば根付きます。しかし、鉢植えの場合には注意が必要です。毎年1回この季節になると、一回り大きな鉢に植え替える鉢上げをしなければいけません。
ガマが増えすぎた時の駆除方法
ガマは地下茎が丈夫で、一度根付くと毎年同じところに生えてきます。そのため、田んぼやため池などでは、ときに予期せぬ大繁殖をしてしまいます。ガマは他の水草に比べて背丈が高いため、他の植物が十分に光合成を行うことができなくなった結果、生態系が荒れる危険性もあります。
最後は掘り起こして他の植物を守る
ガマの駆除に効果的な除草剤は、ラウンドアップです。50倍に希釈し、葉に直接当たるように散布しましょう。しかしそれでも、地下茎が少しでも残っていれば、また翌年以降生えてきてしまいます。最終的には、人力もしくは機械を使って根こそぎ駆除しなければいけません。
まとめ
ガマは、古くから日本人の身近なところにあった植物です。因幡の白うさぎの物語をはじめ、現在でもその名残が多く残っています。また、傷薬や座布団の材料など、ガマそのものも利用されてきました。育て方も簡単で、気軽に楽しめます。一方その丈夫さから、ときに邪魔者扱いとされることもあります。ガマの性質を知ることで、上手に付き合っていきましょう。
出典:写真AC