ハナズオウ(花蘇芳)の特徴
ハナズオウの花や葉に見られる特徴について紹介します。満開の花を楽しむには、剪定の時期も大切になるでしょう。
特徴①紫を帯びた花
樹木の枝先や幹に、小さな紫やピンク色の花びらがまとわりつくように咲くのが特徴です。花の形は小さな蝶に似ています。日本国内では、樹木がほうき状に枝を伸ばして、2~3mくらいの高さに成長します。
特徴②開花時期
ハナズオウが開花するのは4月~5月にかけてです。ほどよく日光が当たり、気温が上がり始める時期に開花します。自宅の庭に植える場合、日陰にも強いですが、開花しにくくなるため注意しましょう。
剪定の時期
花を付けさせるには剪定の時期も重要です。ハナズオウは伸びた枝に花を付けます。花の芽が付けた枝を切らないように、開花し終えた5~7月頃に剪定するとよいでしょう。
根元に生えた幹は2~3本のみを残すと成長しやすくなります。伸びすぎや内向きの枝も剪定すると風通しがよく、病害虫を防げます。
特徴③葉の形
花が枯れた後に、葉が生えてきます。幅10cm程度のハート型の葉です。まだらの模様が入った葉の種類は、直射日光や西日が強いと枯れてしまうため注意が必要です。
ハナズオウの近縁の種類
ハナズオウに近い種類にマメ科ジャケツイバラ亜科ハナズオウ属のセイヨウハナズオウ(西洋花蘇芳)、アメリカハナズオウがあります。ハナズオウと同様、春にピンクや白い花を咲かせます。
種類①アメリカハナズオウ
アメリカハナズオウは、カナダやアメリカ東部から中部にかけて自生しています。花はハナズオウよりも小さめで、4~8個程度にまとまって咲きます。「フォレストパンジー」という品種は、ハート型の葉の色が赤紫になり美しいと評判です。
種類②セイヨウハナズオウ
セイヨウハナズオウは地中海沿岸を中心に、西アジア諸国や南ヨーロッパに自生しています。師のキリストを裏切ったイスカリオテのユダが、この木で首をつったと伝えられています。そのため、「裏切り」や「不信仰」などの花言葉が付いたということです。
ユダの木
キリスト教が盛んな西洋で、セイヨウハナズオウは花言葉と同様にユダにちなんだ「Judas tree(ユダの木)」というありがたくない名前が付いています。裏切り者のユダが樹木の下で死んだのを恥じて、白い花が赤紫色になってしまったという伝説が由来です。
まとめ
ハナズオウは枝や幹に小さな花が取り巻く形で付いている植物です。日本や中国などの東アジアでは、本格的な春の象徴ともいえる花でとても縁起がよい花言葉が付いています。西洋では悪い意味の花言葉が付いていますが、厳密にいうとハナズオウのことではありません。「縁起が悪いなどと気にしなくても大丈夫です。
- 1
- 2