アロマティカスはどんな植物?
アロマティカス(プレクトランサスアロマティカス)は、シソ科の多肉植物です。別名のキューバンオレガノは英語名「cuba oregano」に由来します。丸みを帯びた形の葉が魅力的で、小さくかわいらしい姿は観葉植物として人気です。名前のとおり香りがよいことから、多肉植物だけでなくハーブにも分類されます。
基本情報
形態 | ハーブ、多肉植物 |
学名 | Plectranthus amboinicus |
英語名 | Aromaticus、cuba oregano |
別名 | キューバンオレガノ |
科名 | シソ科 |
属名 | プレクトランサス属 |
原産地 | 東アジア、インド、南アフリカ |
草丈 | 20cm~60cm |
アロマティカスの花言葉
アロマティカスの花言葉は「友情」と「鎮静」です。東南アジアで火傷の治療に使われていたことが「鎮静」という花言葉の由来とされています。「友情」という花言葉には明確な由来はありませんが、仲のよい友達や友情を深めたい相手への贈り物にピッタリです。
アロマティカスの特徴
特徴①見た目や触感
アロマティカスは、多肉植物特有の厚みのある葉が特徴的です。葉は小さくコロンと丸い形をしており、表面は軟らかく細かい毛で覆われています。触感はザラザラしていますがプニプニとした弾力があり、ついつい触ってしまうような心地よさを持っています。大きく成長しない植物で、全体的な見た目もコンパクトでかわいらしい姿です。
特徴②香り
アロマティカスは多肉植物の中でもハーブの特徴を持つ珍しい種類で、とてもよい香りがします。同じシソ科のミントの仲間であることから、ミントのようなクールでさわやかな香りを楽しめ、飲み物などの香りづけに使うのがおすすめです。オレガノのような香りも持ち合わせていることから、肉料理などの臭い消しに好んでよく使われています。
特徴③味や食感
アロマティカスは食べると独特の苦みがあり、サクッとした食感を楽しめます。種類的には食べられる多肉植物ですが、苦みが強めなこともあり、どちらかといえば「香りづけ」の材料として使われることが多いです。細かく刻んだりせずに葉をそのままの状態で水や炭酸水に浮かべると、さわやかな香りだけでなくほんのりとした甘みも楽しめます。
特徴④手間がかからない
アロマティカスは多肉植物の性質を持つことから、ほかの種類のハーブに比べて水やりなどの手間がかかりません。湿気を嫌うため、水は与え過ぎず乾燥気味に育てましょう。寒いのが苦手のため、一年を通して「日光が当たる10℃以上の暖かい場所」に置いてください。温度と湿度管理をしっかりとすれば、通年収穫を楽しめます。
特徴⑤繁殖力が強い
アロマティカスはとても繁殖力が強く、増やしやすいのが特徴です。鉢底から根が出てきたタイミングで株分けしましょう。増やし方は株分けのほかに、挿し木も簡単です。挿し木する際は、10cmほどの挿し穂を作り、土に挿すか水挿しにしてください。成長も早いため、たくさん増やしてプレゼントするのもおすすめです。
アロマティカスは木質化(もくしつか)する?
アロマティカスは成長すると、地面に近い部分から少しずつ「木質化」していきます。木質化とは長期栽培している多年草に見られる、茎部分が茶色く変色し木のように硬くなる現象のことです。木質化すると葉は硬くなり香りも薄くなってしまいます。木質化は避けられないことですが、少しでも長く楽しむためにも対応方法を覚えておきましょう。
木質化を防ぐには
木質化を防ぐには、こまめな剪定が効果的です。アロマティカスは繁殖力が強く、摘み取った部分に新しい葉や茎をつけようと栄養分が集まります。常に葉や枝先に栄養分を送り続けることでエネルギーを分散でき、結果的に木質化を防げます。一時的ではありますが、アロマティカスの香りを長く楽しむ方法のひとつです。
ボタニ子
土よりも成長を緩やかにできる「ハイドロカルチャー」を使うのもおすすめだよ!
木質化したら
木質化してしまったアロマティカスは復活させられないため、挿し木して新しい株を増やすのがおすすめです。木質化して時間が経ってしまうと葉や茎が硬くなり繁殖力も下がるため、できるだけ葉が軟らかいうちに作業を済ませましょう。木質化したアロマティカスは、ハーブとしての効果は弱まりますが、観葉植物として長く楽しめます。
ボタニ子
次は、アロマティカスの効能について紹介するよ!
出典:写真AC