トリトニアの概要
トリトニアの基本データ
学名 | Tritonia |
科名 | アヤメ科 |
属名 | トリトニア属 |
別名 | ヒメアヤメ |
原産地 | 熱帯・南アフリカ |
草丈・樹高 | 30cm~50cm |
耐寒性 | 半耐寒性(寒冷地では鉢植え栽培推奨) |
耐暑性 | 普通~やや低め(休眠期) |
開花期 | 4月~5月 |
花色 | オレンジ、赤、白、ピンク |
半耐寒性の球根植物
トリトニアは南アフリカを原産とするアヤメ科の半耐寒性球根植物です。耐寒性はありますが耐暑性が低く、夏は休眠する性質を持っています。このためガーデニングでは秋植え球根扱いで、春に開花期を迎えます。ただし休眠期は植えっぱなしでも大丈夫ですので、あまり手間はかかりません。花色はオレンジが主ですが、赤やピンク、白い花をつける品種もあります。
名前の由来
学名でもあるトリトニアの名前は、ラテン語で風向きや風見を意味する「triton」が語源とされています。トリトニアの雄しべが、いろいろな方向を向く様子が風向きを観察しているように見えることから、この名前がつけられました。また、ギリシャ神話の海神ポセイドンの息子で、深海を司る神トリトンに由来するという異説もあります。
トリトニアの特徴
特徴①フリージアに似た花姿
春の開花期になると、茎の先に円錐状の明るい色の花を6輪~8輪咲かせます。この花姿が、フリージアやグラジオラスに似ているといわれています。フリージアもグラジオラスも、トリトニアと同じアヤメ科の植物ですので、似ていてもおかしくはありません。比べてみると、トリトニアのほうがやや繊細な印象があります。
特徴②小さい球根
トリトニアの球根はとても小さく、2cm~3cmほどの大きさしかありません。このため、球根が出回る際には「1袋10球入り」などと、セットで販売されることが多いです。さまざまな種類を交配させる品種改良が盛んに進められていることもあって、市販の球根には、品種名が記載されていないこともあります。
「トリトニア・ピンク」「トリトニア・白」という風に、花色だけ記載されて販売されることも多いです。
トリトニアの種類・品種
種類・品種①トリトニア・クロカータ
南アフリカのケープ地方を原産とする品種です。現在トリトニアの園芸品種として、もっとも多く栽培されています。花姿はフリージアによく似ていますが、フリージアと比べると花茎が強く、耐寒性もあります。ただし、霜に当たると葉が傷むので過信は禁物です。花色はオレンジが基本ですが、ピンク色の品種もあります。
種類・品種②トリトニア・ラクシフォリア
トリトニア・ラクシフォリアは、耐寒性があるトリトニアの種類のなかでも寒さに強く、丈夫で育てやすい品種です。開花期になると、サーモンピンク~淡いオレンジ色の花をたくさん咲かせますよ。ちなみに名前のラクシフォリアには「まばらな葉」という意味があります。
このほかにも、日本でも人気が高いトリトニア・ヒアリナ、白い花が特徴のトリトニア・パリダといった品種があるよ。
次のページでは、トリトニアの育て方をご紹介します。
フリージアの花です。