トリトニアの育て方
ここからはトリトニアの育て方について紹介します。秋植えの球根植物のトリトニアは、栽培環境や水やりなど複数注意する点はありますが、丈夫で繁殖力も強いので、栽培は比較的容易な植物です。育て方のポイントをしっかりと押さえて、健やかに育てましょう。
育て方のポイント①栽培環境
トリトニアを育てる場所は日当たりがよく、冬でも霜が降りない暖かい場所が理想的です。半耐寒性植物のトリトニアは、ある程度の寒さには耐えられますが、霜や寒風に当たると葉が傷み、最悪枯れてしまいます。地植えの場合は霜や寒風対策をしっかり立てておきましょう。
鉢植え栽培がおすすめ
暖地以外の地域は鉢植え栽培がおすすめです。トリトニアは日当たりを好み、過湿を嫌う植物なので、室内でも日当たりがよい場所で、乾かし気味に管理するのが基本となります。冬季の気温は5℃以上がベストです。開花期になると株の上部のボリュームが増して、バランスが悪くなることがあります。茎が倒れそうなら支柱を立てておきましょう。
育て方のポイント②植え付け・植え替え
植え付けの適期
トリトニアの植え付けの適期は10月上旬~11月です。5cm~10cmほど間隔をあけて植え付けましょう。鉢植えの場合は、5号鉢に7球~8球が目安です。植穴の深さは球根の大きさの2倍くらいでよいでしょう。植穴に球根を入れたら、土を3cmほどかぶせます。発芽するまでは明るい日陰で管理しましょう。発芽後は日当たりのよい場所に移動させます。
植え替えの適期
トリトニアの鉢植えの植え替えは、球根や株の成長具合を観察しながら、2年~3年に1回のペースで行いましょう。適期は植え付け時と同じ10月上旬です。地植えの場合はもう少し長く、4年~5年に1回のペースでかまいません。トリトニアの球根は、どんどん分球して増えていくので、植え替えの際には球根を傷めないように深めに掘り起こします。
土・用土
トリトニアが好むのは、水はけがよい土です。植え付け・植え替え時には赤玉土6:腐葉土4、もしくは赤玉土6:腐葉土3:バーミキュライトか川砂2を移動した土を使用しましょう。トリトニアは過湿な環境が苦手です。土の水はけが悪く、常にジメジメした状態が続くと、腐敗して枯れてしまいます。地植えの場合、梅雨時は雨水が溜まらないように注意が必要です。
育て方のポイント③水やり
トリトニアの水やりは、生育期に行うのが基本です。鉢植えの場合は、土の表面が乾いたら水やりします。真冬の時期は、土が乾いて2日~3日してから水を与えましょう。休眠期に入ったら水やりを止めます。地植えの場合は、植え付け時にたっぷりと水やりします。以降は水やりする必要はありません。
水やりする際の注意点
トリトニアに水やりするときは、花や葉に水がかからないようにするのが基本です。トリトニアは丈夫な植物ですが過湿に弱いため、花や葉に水がつくと、そこからカビが発生してしまう恐れがあります。水やりの際には葉をよけて株元に水を与えるようにしましょう。地植えの場合は雨除け対策も必要です。
育て方のポイント④肥料
鉢植えの場合は、発芽してから葉が枯れるまでの間、月に1回~2回のペースで1000倍に希釈した液体肥料を与える、もしくは月に1回緩効性肥料を置き肥すれば十分です。地植えの場合は、植え付け時に土に堆肥か緩効性肥料を混ぜ込んでおきます。その後、追肥として4月と10月に緩効性肥料を株元に施します。
育て方のポイント⑤病気・害虫対策
灰色カビ病に注意が必要です。灰色カビ病は、過湿な環境や湿度の高い時期が原因となって発生することが多いので、株の風通しをよくして、花や葉を濡らさないように管理します。病気にかかった場合は発病箇所を早急に処分し、薬剤を散布しましょう。
育て方のポイント⑥増やし方
植物の増やし方には、種まき、挿し木、分球など、いろいろな方法がありますが、トリトニアの場合は、分球と種まきがあげられます。おすすめは分球です。種まきでも増やせますが、種まきしてもすべての種が発芽するとは限らないし、育つのに時間がかかります。トリトニアの球根は自然に増えていくので、球根を深く掘り起こして分球し、新しい土壌へ植え替えればOKです。
分球の適期は、植え替え時と同じ10月上旬なんだ。だから植え替え時と同時に行うと、効率的に進められるよ。
トリトニアの花言葉
トリトニアの全般の花言葉は「そんなに熱くならないで」「熱烈だが心配」「私の愛は海のごとく」です。情熱的な花言葉は、トリトニアが明るく鮮やかな色の花を、たくさん開花させることに由来しているといわれています。細い花穂に、たくさんの花をびっしりと咲かせる様子が、情熱的だけど危なっかしい印象を抱かせたのでしょう。
トリトニアの花言葉まとめ
- トリトニア全般の花言葉:「そんなに熱くならないで」「熱烈だが心配」「私の愛は海のごとく」
- 種類別・色別の明確な花言葉はなし
まとめ
トリトニアは霜や湿気に注意すれば、球根植物としては管理が楽で初心者でも育てやすい品種です。花色もきれいで見応えがあります。秋口になると、1袋10球セットで販売されていることが多いので、購入してみてはいかがでしょうか。鉢や花壇に植えて、きれいで明るい花を楽しみましょう。
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日当たりのよい場所で育てたトリトニアは、花つきがよくなります。開花期にはたくさん開花してくれますよ。