ヒメシャガの管理
ヒメシャガは丈夫な草花でよく増えます。庭植えの場合は横に広がって問題なければそのままにして楽しみましょう。根茎が思わぬところ出るため、広がりすぎる場合は秋に根茎をカットして植え替えます。きれいに花を並べる花壇には向いてません。鉢植えの場合は、根詰まりしやすいので株分けをして環境を適切に保ちましょう。
植え替え時期
ヒメシャガの植え替えは、およそ2~3年に1回の割合で行い、季節は2~3月が適しています。鉢植えの場合は、一回り大きな鉢と新しい用土を用意し、密生した株を分けて鉢に余裕があるように植えると、株が密になって花が付いたときに見た目がきれいです。庭植えの場合も、定期的に掘り起こして植え替えると花つきがよくなるでしょう。
増やし方
ヒメシャガは放置していてもよいのですが、庭で増えすぎて他の植物を侵害することがあるので、適宜株分けをして管理しましょう。種ができるので、種まきでも増やすことができます。種を採るつもりがなければ、株の負担を軽減するために、花が終わったあとは花茎を切りましょう。
種まき
ヒメシャガの果実は6月~7月にかけて熟します。種の保存は難しいので採取した後すぐに蒔くとよいです。一般的な種蒔き用の用土は、ピートモスやバーミキュライト、小粒赤玉土です。種を蒔いたあとは乾燥させないように管理して発芽を待ちます。半日陰の状態を保ちながら、育てましょう。
株分け
ヒメシャガは2~3年に一度くらいで株分けをするとよいでしょう。株分けの時期は花が終わったあとで暑さがひどくならないうちに行います。株は自然に分かれている部分で分けたり、大きい株は新芽を3~4つ付けるようにしてナイフでカットしながら地下茎を分けます。
ヒメシャガを枯らさないコツ
ヒメシャガは湿り気の好きな植物で、石や岩の上を這って短い根が伸びる性質があります。石や岩などの障害物を置けると環境に慣れやすいです。鉢植えの場合は特に植え付けてから土に慣れるまでは注意して見守ります。水のあげすぎも枯れる原因になるので、鉢植えの場合は二重鉢にして砂床をつくるとよいでしょう。
病気や害虫
ヒメシャガは比較的病気や害虫の発生が少ないです。時折ハダニが発生することがあります。定期的な防虫が効果的で、葉に防虫剤を吹き付けるとよいでしょう。冬は上部の葉が枯れるので、適宜取り除いて風通しをよくして害虫の好む環境を作らないようにします。
まとめ
初夏に咲くヒメシャガは、半日陰で育てると花の色がきれいにでます。緑の多い季節の中でヒメシャガの群生は目の保養になるでしょう。ヒメシャガは切り花にして部屋の中に生けて楽しむことができます。風炉の時期に茶室でよく見かけることがあり、初夏の季節を感じさせる花です。
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