ローズマリーの種類③立性品種
立性とは木のようにまっすぐ枝を上に向かって伸ばし、木のように自立することを指します。成長が早く、背丈が大きくなる品種があることも特徴です。
アープローズマリー
高い耐寒性があることが大きな特徴となっており、-20℃の環境にも耐えます。薄い青みがかった紫色の花を付けます。アメリカ・テキサス州のアープ地域で誕生した品種のため、この名前が付けられました。
コルシカンローズマリー
こちらも立性のローズマリーで、こんもりと茂るような形で育っていきます。濃いブルーの花を付け、香りがよく料理にも用いられる品種です。
ゴリジアローズマリー
イタリア・ゴリジア地方で誕生したとされているため、このような名前が付けられました。比較的耐寒性が強く、成長速度が速いです。ぐんぐんと伸びていくので1m以上に育つものもあります。
シシングハーストローズマリー
イギリスを原産地とし、花をたくさんつける傾向があります。まっすぐすっきりとした形にまとまりながら育つので、剪定などの手入れも少なく済みます。
トスカナブルーローズマリー
その名の通り、イタリア・トスカーナ地方で同定された品種です。立性のローズマリーの中でもメジャーな品種で、成長も早く生け垣としても用いられます。薄紫色の花をいくつも付け、観賞用としても価値の高い品種です。
ピンクローズマリー
その名の通り、他と比べて赤みのあるピンク色の花を付けます。緑色の葉とのコントラストが美しく、料理にも用いられる品種の1つです。
マリンブルーローズマリー
濃いブルーの花を先端にたくさんつけます。観賞価値も高く、立性かつ成育速度もはやいため生け垣にも人気の品種です。食用としてもよく使用されます。
セイレムローズマリー
立性品種の中でも成育速度が速く、1mほどの高さにまであっという間に育ちます。葉も大きくなるので料理にも用いやすく、食用ハーブとしても人気があります。
ローズマリーの見分け方
上でご紹介したほかにもローズマリーの品種はたくさん存在します。街や花壇で見かけたローズマリーがどの品種であるか見分け方に悩むこともあるでしょう。いくつかの見分けるポイントをご紹介します。
見分け方①枝の伸び方
ここまで「匍匐性」「半匍匐性」「立性」にわけてご紹介してきたように、成長の仕方で見分けるのが一般的な方法です。最終的な大きさが1mを超えてくるものなどであれば、紹介したゴリジアローズマリーやセイレムローズマリーなどが考えられるでしょう。
見分け方②葉の色・花の色
葉の色や形も品種ごとに異なっています。明るいグリーンのものからやや黒みがかったものもあります。これに花の色(白っぽいもの、青が強いもの、赤みが強いもの)を組み合わせていくことで品種同定の助けになるでしょう。
料理におすすめの食用ローズマリーは?
ローズマリーは基本的にどの品種も料理に使えます。その中でも使いやすく育てやすいおすすめの食用品種をいくつかご紹介しましょう。
プロストラータス
匍匐性に分類されるローズマリーの1種です。茎につく葉の間隔が適切で見た目も美しいため、プロに好まれる品種と言われています。
トスカナブルーローズマリー・マリンブルーローズマリー
葉が大きく育つ速度も速いこちらの2品種も、食用のハーブとして人気です。マリンブルーは戦前から日本にあった品種のため、日本の気候でも育てやすく初心者にもおすすめです。
食べる以外の活用方法
成育旺盛なため、次々と収穫できるローズマリーは食べる以外の活用方法もたくさんあります。いくつかご紹介しましょう。
ポプリ
ハーブの活用方法の中でも王道の1つでしょう。収穫したローズマリーを乾燥させ、袋などに入れれば完成します。他にも完全に乾燥させないモイストポプリなどの方法もありますよ。
キッチンリース
刈り込んだローズマリーの枝を編み上げれば、キッチンリースも簡単に作れます。料理に使って食べるのももちろん、飾ってもおしゃれな活用方法です。
まとめ
アロマオイルとして馴染みのあるハーブ、ローズマリーの品種がたくさんあったことがよくわかりましたね。匍匐性、半匍匐性、立性の特徴を把握し、自分の庭にあった品種を選ぶようにしましょう。食用に人気のローズマリーの品種や食べる以外の活用方法もご紹介しました。
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