イワウチワの種類
イワウチワはいくつかの種類があります。珍しい種類や固有種などもあるので、イワウチワの多種多様な品種の特徴や、分布地域などを紹介するのでご覧ください。
①アマミイワウチワ
奄美大島固有の種類であるアマミイワウチワは、大変貴重な種類で環境省では絶滅危惧種に分類されているほどの希少種です。限られた場所にしか自生しないので見つけるのはとても難しいでしょう。アマミイワウチワの特徴は小さな白い花でレースのようにひらひらふんわりとしたかわいらしい花です。開花時期は4月~5月なので、奄美大島を春頃に訪れれば見られるでしょう。
②オオイワウチワ
オオイワウチワの特徴は大きな葉っぱで、イワウチワと比較するととても大きく大人の手のひらほどの大きさです。また花もイワウチワと異なり薄紅色のきれいな色をした花が咲きます。花びらのギザギザもイワウチワよりも浅く、ゆったりどっしりと咲く様子はオオイワウチワという名前のとおりです。大きな葉と大きな花が野草の中でもかなり特徴的なので、東北や関東などの山で見かけた際は観察してみましょう。
③コイワウチワ
コイワウチワは名前のとおりイワウチワよりも小さめの種類です。また葉が小さく葉脈がとても太いという特徴があります。薄紅色のかわいらしい花をつけ、東北から関東に分布しているので、山々を訪れれば観察が可能です。イワウチワの変種ともいわれており花びらが5つに裂けているという特徴もあります。
④トクワカソウ
トクワカソウは和名の表記を徳若草と書き、イワウチワの変種です。かわいらしい花を咲かせ、花の大きさはイワウチワと同じくらいの大きさで山の中に咲いている様子は花の妖精のようです。花びらのギザギザも深いのでフリルのようにかわいらしく、開花時期は4月~5月なので春や初夏に山を散策すれば見かけるできるでしょう。
⑤シマイワウチワ
シマイワウチワはもイワウチワの亜種ですが、別名をシマイワカガミといい沖縄や台湾などの山地に分布しています。開花時期は7月~10月で小さな白い色の花を咲かせ、準絶滅危惧種とされているので見かけたらじっくりと観察しましょう。イワウチワとの違いとしては葉の大きさがあげられ7cmほどの大きな葉が特徴的です。
イワウチワの育て方
さまざまな種類があるイワウチワですが、自宅で育てて鑑賞するために、イワウチワの育て方について必要な用土や環境などを紹介します。育て方を参考にしてかわいらしい花を咲かせてみてくださいね。
①用土
まず育て方のコツとしてイワウチワは野山に咲く植物なので、自宅で育てる場合の用土は山や林の土壌を意識しましょう。おすすめの用土は栄養たっぷりの腐葉土と赤玉土です。市販品の用土を購入して配合してもよいですが、山野草用の用土もあるのでそちらを利用すると簡単に準備ができます。地植えでも鉢植えでも用土はよいものを揃えるのがよいでしょう。
②肥料
イワウチワを植え付けるときには肥料はそれほど多く必要ではありません。緩効性の肥料を加えれば十分です。もし植え付けたあとに元気がないようでしたら、液体の肥料を少々あげるのがおすすめです。もともと山野草なので用土がしっかりしていればたっぷりの肥料は必要としません。ただ開花時期には肥料があると順調に開花するので薄めた液体の肥料をあげましょう。
③植え付け
地植え
用土を用意し環境を整えたら植え付けをしましょう。地植えの場合は庭先などに植えるようになりますが、まずは植え付けたい場所に用土を撒きます。肥料は少しにしておきましょう。苗のイワウチワの場合はポットから取り出し傷んだ葉を落としてから植え付けます。地植えの場合、水を含ませたミズゴケなどで表面を覆うと水分が逃げず、イワウチワが生き生きとするので試してみてくださいね。
鉢植え
鉢植えの場合はイワウチワの苗よりも少し大きめの鉢を用意し環境を整えましょう。鉢の底に軽石を敷き、用土を入れたらイワウチワの苗の傷んだ葉などを落としてから植え付けます。鉢植えへの植え付けができたら液肥を少し入れ、日当たりのよい場所に置きましょう。鉢植えの場合も植え付けた後に表面にミズゴケを置くと水分が保たれるのでおすすめです。
出典元:photo ac