サラサドウダンに似ている花の種類
サラサドウダンには似たような花を咲かせる木がいくつかありますが、どの種類かを見分けるのは難しくありません。この章では、サラサドウダンに似ている花をつける木の特徴や見分けるポイントを紹介します。登山先でどの花か迷うときには、ぜひ活用してくださいね。
似ている種類①ドウダンツツジ
ドウダンツツジは、サラサドウダンと同じツツジ科ドウダンツツジ属に分類される花木です。静岡県より西の本州と四国や九州と、サラサドウダンより南の地方で自生しています。サラサドウダンとの大きな違いは花で、ドウダンツツジは真っ白で紅色の筋は入っていません。また、サラサドウダンの花は風鈴に似た形ですが、ドウダンツツジは壺型で花先が反り返っており、花の形にも違いがあります。
育て方も違う
ドウダンツツジも庭植えや鉢植えなどで栽培されています。サラサドウダンに比べ耐暑性が強く、夏に株が弱ることがありません。また、強剪定にも耐えられるため好みの形に剪定しながら育てることもでき、生け垣に使われることも多い木です。
似ている種類②ツクシドウダン
ツクシドウダンは、九州地方の山地だけに生息しているサラサドウダンの変種でツツジ科ドウダンツツジ属に分類されています。サラサドウダンとは生息地のほか花色にも違いがあり、ツクシドウダンの方が紅色が強く、ベニサラサドウダンに近い花を咲かせます。
株の減少が心配されている
ツクシドウダンは、環境変化や人から採取されることにより生育数が減っています。採取後栽培するとしても山地と平地では環境に違いがあり、ツクシドウダンの育て方は難しく花が咲かないことが多いようです。
似ている種類③ベニサラサドウダン
ベニサラサドウダンもサラサドウダンの変種で、ツツジ科ドウダンツツジ属に分類されています。花に紅色の筋は入っていますが白色ではなく紅色をしており、花色の違いがサラサドウダンと見分けるポイントです。そのほか、ベニサラサドウダンは本州の東北地方から中部地方と生息地が限定していることと、サラサドウダンよりも標高の高い山地に生息していることからも見分けられます。
似ている種類④ウラジロヨウラク
ウラジロヨウラクは、ツツジ科ウラジロヨウラク属に分類される花木です。本州の東北地方から中部地方の湿った草原や湿原に生息しています。ウラジロヨウラクの花の形は壺型で、花色も白っぽい紅色から濃いピンク色をしており、サラサドウダンとは花の形と花色の違いで見分けられます。
まとめ
サラサドウダンは、春の風鈴に似たかわいらしい花と秋の紅葉を楽しめます。育て方は難しくなく、剪定などの手間もかかりません。庭植えも鉢植えもでき、挿し木により簡単に増やせます。季節によって違う楽しみ方があるサラサドウダンを、ぜひ育ててみてくださいね。
出典:写真AC