カラタチバナの育て方
鮮やかで美しい実をたくさんつけるので縁起がよいとされ、庭木としても人気の高い植物です。水やりや肥料、剪定をあまり必要としないため初心者にもおすすめの植物です。そんなカラタチバナの育て方をご紹介します。
置き場所
日本が原産の植物で山の中でも日陰になるような場所や、森の木の陰など日光があまり当たらない場所で自生している植物です。そのため育てる場所も半日陰になるような建物の陰や、木の下など直射日光の当たらない場所が適しています。また、風通しのよい場所で育てると病気や害虫被害を予防できます。
霜に当たらないように冬越しをしましょう
耐暑性は強いですが、耐寒性は普通程度のため冬の置き場所には注意が必要です。寒さに長く当たるのが苦手なため、軒下や暖房の当たらない室内へ移動させましょう。また、霜に当たると葉が痛み枯れてしまう恐れがあります。地植えで育てている場合はビニールなどを使い簡易的な霜対策を行うのがおすすめです。
用土
水はけと水もちのよさを両方兼ね備えた用土が適しています。市販の山野草用培養土を使用しても構いません。自分で配合する場合には、赤玉土と腐葉土、鹿沼土を混ぜ込んだ用土を使用してください。鉢植えにするときには、用土の下に鉢底石を入れると水はけがよくなります。
植え付け
植え付けは3月か10月〜11月に行います。地植えの場合は根鉢の倍程度の穴を掘り、その穴に腐葉土を混ぜ込んでから植え付けてください。根鉢と同じ高さまで土をかぶせ、たっぷりと水を与えて育てます。
植え替え
鉢植えで育てている場合には根詰まりの恐れがあるため、2年〜3年に1度は植え替えが必要です。土を優しく掘り起こし、根鉢を半分ほど崩してから伸びすぎた長い根を切ります。植木鉢に新しい用土を準備し植え替えてください。
水やり
地植えの場合は雨水のみで十分なので、水やりの必要はありません。夏の暑さが続き、あまりに土が乾燥しすぎているようなときには様子を見ながら水やりをしてください。鉢植えの場合は、土の表面が乾いたら鉢の底から水が流れ出るほどたっぷりと水やりをします。冬は休眠期に入り、あまり水を吸わなくなるので水やりの必要はありません。
肥料
肥料は与えなくても丈夫に育つため、あまり与える必要はありません。しかし、株を大きくさせたい場合は成長期の5月と、株が増えやすい9月〜10月に緩効性の化成肥料を株元に適量施してください。肥料を与えすぎてしまうと根腐れの原因となるので注意しましょう。
剪定
地植えにしている場合、あまり大きく成長しないため剪定の必要はありません。しかし盆栽として育てたり、鉢植えでコンパクトにしたりする場合には伸びすぎた枝を剪定しましょう。果実が11月〜3月に実るので、お正月のお飾りとしても利用できるのが魅力です。

ボタニ子
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