グランドカバーの増え方と管理
グランドカバー用のカバープランツを植えてみたものの、予想以上に広がって困ってしまうこともあるでしょう。「雑草のように増えて困った」という例もあります。トラブルが起きる前に、グランドカバーに使いたい植物が、どのようにして増えていくかを理解しておきましょう。増え方がわかっていれば、過剰な拡大を防ぐことにつながります。
ボタニ子
ボタ爺
一般的な地下茎で増える宿根草では、また違った対応をしなくてはいけないものもあるんじゃ。
ランナーで増える
アジュガ、ラミウム、ラムズイヤー
アジュガの花穂の根元から、放射状に延びている茎のようなものが確認できます。これがランナーと呼ばれる匍匐(ほふく)枝です。地上を這うように伸び、地面に接触したところで発根して株を定着させます。増殖を防ぐにはランナーを切って発根させなければよいため管理は比較的簡単です。
土に接触したところで節から発根して増える
リシマキア・ヌンムラリア、グレコマ、ディコンドラ
このタイプは匍匐枝とは少し異なり、茎を長く成長させて土に接触した節の部分から発根します。このタイプで重要なのが、頻繁に強風にさらされる場所では発根しても地面に根が定着しないということです。発根、定着後の根はさほど深くないため、容易に地面から剥がすことが可能です。
地下茎で増える
アマドコロ
地下茎で増えていくタイプは宿根草や球根植物に多く、一冬越すごとに確実に周囲に仲間を増やしていきます。
地下茎で増える植物を管理する場合、元株からの延長線上の地下茎を掘り起こす必要があります。しかし、さほど深い場所で根を張っているわけではありません。現時点で地上に出ている部分は引っ張れば簡単に抜けます。
ボタニ子
カバープランツにおすすめのアマドコロは扱いが比較的簡単だけど、地下茎で増える植物には管理が大変なものもあるから注意ね!
株を肥大させて増える
ギボウシ
ギボウシの場合は周囲に広がる増え方ではなく、株そのものが大きく充実していきます。年を追うごとに株張りを20cmから50cmに、やがて1mと広がって地面を覆います。ギボウシを小さくするなら、地上部が完全に枯れた休眠期に掘り起こし、株分け後に植え直す管理方法が有効です。地植えで手入れ不要で株が育っていく植物のため、初心者向けのカバープランツといえます。
手入れが簡単なグランドカバーで美しい庭に!
雑草除けや泥はね防止、景観の向上のためにグランドカバーは必須ともいえます。長く付き合っていく植物のため、比較的手入れが簡単で手間のかからないカバープランツが望まれるでしょう。手入れ不要のカバープランツをうまく利用して、ぜひすてきな庭づくりにチャレンジしてくださいね。
増え方に対応しての管理方法は、今回紹介する主な植物に関してだよ。