④株分け
株が大きくなりすぎたら株分けをしましょう。株分けの時期は地上部が枯れる10月~11月ごろがよいでしょう。株全体を掘り起こし、新芽が出ている場合は、各株に均等につくように気をつけてハサミで切り分けましょう。
⑤冬越し
ゼニアオイは耐寒性の強い植物です。冬越しも特にマルチングなどの防寒対策は必要ありません。寒冷地では葉が落ちますが、暖地では上の画像のように新芽を出し、常緑で冬を越します。しっかりと育った茎からは、小さくかわいらしい花とは対照的に力強さを感じる方も多いでしょう。
⑥病害虫の対策
ワタノメイガ(ハマキムシ)
ゼニアオイはアオイ科の植物なのですが、このアオイ科の植物の天敵ともいえるのがワタノメイガ(ハマキムシ)で、かなりの高確率で被害を受けます。葉や芽を食害しますので、見かけたら丸まった葉ごと摘み取って捕殺を心がけましょう。幼虫は巻いたり、つづられた葉の中に生息しているので薬剤が効きにくい場合があります。
アブラムシ
柔らかい新芽や葉が大好きなアブラムシは、ゼニアオイにもよく発生します。見た目も悪く、生育にも悪影響ですので、広範囲にわたる場合は、オルトラン水和剤などを散布して対処しましょう。春先の成長期は特に要注意です。
うどんこ病
上記の虫の害ほどではありませんが、まれにうどんこ病にかかることがあります。うどんこ病は糸状菌によるカビが原因です。うどんこ病にかかった部分は光合成ができなくなるため、植物の生育が鈍ってしまいます。放っておくと周囲に被害が拡大しますので薬剤を散布しましょう。
ボタニ子
1月~2月 | 休眠期 | 土づくり(腐葉土) |
3月~4月 | 種まき | 害虫対策 |
4月~6月 | 植え付け | 多肥は厳禁 |
5月~8月中旬 | 開花期(花の収穫) | |
9月 | 種まき・植え付け | |
10月~11月 | 株分け | 新芽が等分につくように切り分ける |
11月~12月 | 休眠期 |
ゼニアオイの育て方
- 種まきは株間を50cmほどあける。
- 水やりは鉢土が乾いたときのみ。地植えの場合は不要。
- 多肥は徒長の原因となるので控える。
- 過保護にするよりも放任で育てたほうがよく育つ。
- ワタノメイガ(ハマキムシ)対策を行うこと。
まとめ
背の高い真夏のハーブ「ゼニアオイ」をご紹介してきました。太陽に向かって真っすぐに育つ姿は見ていて気持ちがいいですね。ゼニアオイは開花期間も長いので、ハーブガーデンの背景として取り入れてみてはいかがでしょうか?ウスベニアオイと混植してみても、色違いで楽しめるかもしれませんね。
それでは、ゼニアオイの成育歴と育て方のチェックポイントです。