ブッドレアの育て方
ブッドレアは地植えで育てるのがおすすめです。一部の小型品種や、庭が狭い、コンパクトに育てたいなどの場合は鉢植えでも管理できますが、根が繊細なので植え替えの際に注意が必要になります。日本の栽培適地は本州、九州、四国で、耐寒、耐暑性は共にありますが、日当たりを好むので日陰には弱いところがあるのです。それ以外は丈夫な木なので初心者向きといえるでしょう。
育て方①植え付け
ブッドレアの植え付けに適しているのは3月~4月です。基本的に地植えですので日当たりと水はけのよい場所を選びましょう。横に成長するので空間は広めにとるのがおすすめです。穴を大きめに掘って腐葉土や堆肥、赤玉土、ピートモスなどを混ぜて肥沃で少し乾燥気味の用土を作ります。根が弱いのでポットの土を崩さないで植え付けましょう。支柱を立てておくと安全です。
育て方②置き場所
ブッドレアは地植えが基本なのであまり鉢植えはおすすめしませんが、どうしても鉢植えで管理する場合は日当たりと風通しのよい場所を選んで置きましょう。
育て方③水やり
ブッドレアの水やりは地植えの場合、基本的に雨水で十分なので必要ありません。夏場で雨が降らず、用土が乾燥していると感じたら水やりする程度で大丈夫です。ただし、植え付け直後は根が未熟なので土の表面が乾いたらたっぷり与えるようにしてください。鉢植えの場合も土の表面が乾いたら与えましょう。冬場の水やりは控えめにしてください。
育て方④肥料
ブッドレアは肥料をあまり好みません。育成がよくないと感じた時や早く大きくしたいと思ったときに与える程度で大丈夫です。開花期は様子を見ながら追肥してください。肥料は緩効性肥料や骨粉入り固形油粕、粒状化成肥料などがおすすめです。
育て方⑤植え替え
ブッドレアは根があまり強くないので植え替えには向きません。それでも成長が早いので鉢植えの場合は1年~2年で植え替えが必要になります。植え替えの適期は3月~4月です。根を傷つけないよう注意して、一回り大きな鉢に新しい用土と共に植え替えてください。
育て方⑥剪定
ブッドレアは成長が早いので毎年剪定が必要です。適期は厳寒期を避けた11月か3月です。基本は前年に伸びた枝を切り、枯れ枝や込み合っている部分を整理するようにします。地植えは地上1mで、鉢植えは30cmで切りそろえましょう。開花期には花がらはそのつど摘み、花から数節下にあたる場所で切り戻します。古くて太い枝は切ってしまうと枯れることがあるので注意が必要です。
ひこばえとは
ブッドレアには「ひこばえ」と呼ばれる枝が伸びてくることがあります。ひこばえとは根元から生えて来る若芽のことで、剪定のときに古くて枯れているひこばえをみつけたら地面の際(きわ)で切るようにしましょう。そうすることで株元がすっきりします。
育て方⑦病害虫
ブッドレアの病害虫は普段はアブラムシ程度ですが、まれにテッポウムシやコウモリガの幼虫などがつく場合があります。これらの幼虫類は幹に穴をあけて中に侵入し、食い荒らします。株元におがくずのようなものが落ちている場合、侵入された恐れがあります。侵入された穴を見つけ、薬剤をしみこませた綿を詰めておくなどすると駆除できます。また、周りの雑草をしっかり取ることで防げます。
育て方⑧夏越し・冬越し
ブッドレアは基本的に暑さにも寒さにも強いですが、品種によっては耐寒性が低いものがあるので注意してください。温暖な地域以外では冬には葉が落ちますが枯れたわけではありません。夏にかなり暑くなると弱ることもありますが、焦って過保護にならず、水やりだけを適切に行うようにしましょう。
ブッドレアの増やし方
ブッドレアは挿し木で増やせます。適期は6月~7月で、おおまかな手順は次の通りです。
- その春に伸びたばかりの新しい枝から傷がなく、良く伸びているものを選びます。
- 葉を数枚残し、10cmくらいの長さに切って挿し穂を作ります。
- 切り口を斜めにして水に数時間挿して水揚げします。
- 鉢に挿し穂用の土を入れて半分くらいの深さまで挿します。
- 明るい日向で管理します。
- 秋になって、根が出ていたら植え付けます。
まとめ
ブッドレアは丈夫で育てやすい初心者向けの木です。その花は色鮮やかで甘い香りがします。豊かな蜜の甘い香りに蝶が集まり、別名バタフライブッシュとも呼ばれるのです。庭木としても人気が高く、シンボルツリーとして植えることもあります。100種を超える花の中からぜひお気に入りのブッドレアを庭に迎えてみてください。
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