おすすめの常緑樹②ソヨゴ
管理が楽で大きくならないのが魅力の庭木
ソヨゴはシマトネリコに匹敵する常緑シンボルツリーの定番です。細身のしなやかな樹形と、風が吹くと葉がゆれて、カサカサと音を立てる様子が柔らかな雰囲気を演出します。人気の理由は柔らかい樹姿と、暑さ・寒さに強い丈夫さ、成長が遅いうえに樹形が自然に整うため、手入れが簡単で管理が楽というところでしょう。秋に赤い実をつけますが、この実も観賞価値が高いです。
成長が緩やかで、定期的に剪定していれば大きくならないから、狭い庭でも大丈夫なところも人気だよ。
柔らかい雰囲気から和風の庭にも洋風に庭にもあう点も、ソヨゴの長所です。シンボルツリーの定番と呼ばれるのも納得ですね。
雌雄異株な点に注意
ソヨゴは雌雄異株なので雌株にしか実がつきません。また、近くに雄株がないと結実しないことがあります。実を鑑賞したい場合は注意しましょう。なお、実は熟すと落ちますが、小さくて硬い実なのであまり地面や床を汚しません。掃除も簡単にすみます。
ソヨゴの基本データ
学名 | Ilex pedunculosa |
科名 | モチノキ科 |
属名 | モチノキ属 |
原産地 | 日本(関東地方以西)、中国、台湾 |
草丈・樹高 | 5m~10m |
開花時期 | 5月~6月(雌株は10月~11月に結実) |
花色 | 白(果実の色は赤) |
おすすめの常緑樹③オリーブ
洋風シンボルツリーの定番常緑樹
洋風のシンボルツリーの定番として、高い人気を誇るのがオリーブです。独特の銀色がかった緑の葉や、シャープな葉形がおしゃれで女性に人気があります。この独特の葉色との白っぽい幹の色とのコントラストが、洋風の庭によくあうと評判です。丈夫で育てやすい樹木でもあります。害虫がつきにくく、乾燥や寒さに強いです。果実が食用や化粧品に使える点も大きな魅力ですね。
果実を収穫したいなら他品種も一緒に植える
オリーブは初夏に白またはクリーム色の小さな花をつけ、秋に果実がなります。オリーブの実は熟す前はピクルスや塩漬けに、熟して黒紫色になった実は、油や化粧品に加工して使うのが一般的です。ただしオリーブは自家受粉しにくい性質を持つため、1本だけ、もしくは同じ品種だけ植えたのでは結実しません。果実を収穫したい場合は、必ず異なる品種を2本以上植えましょう。
オリーブの基本データ
学名 | Olea europaea |
科名 | モクセイ科 |
属名 | オリーブ属 |
原産地 | 地中海地方、中近東、北アフリカ |
草丈・樹高 | 2m以上 |
開花時期 | 5月~6月(収穫期は10月下旬~11月中旬) |
花色 | 白、クリーム色 |
おすすめの常緑樹④常緑ヤマボウシ(ホンコンエンシス)
花も実も楽しめる季節感にあふれた庭木
常緑ヤマボウシは、近年中国で生まれた比較的新しい常緑樹です。日本原産種のヤマボウシと区別するため、常緑ヤマボウシ、または代表的品種であるホンコンエンシスの名前で呼ばれています。明るい葉色、数多く咲いて開花時期も長い花、生食はもちろん、ジャムや果実酒にしてもおいしい果実と、季節ごとに楽しめる樹木です。
常緑樹なので目隠しの役目も十分に果たせますよ。玄関前やリビング前におすすめです。
ホンコンエンシスは、花は小ぶりだけど花数がすごく多いんだ。開花時期には株いっぱいに咲くんだよ。
ちなみに落葉樹のヤマボウシも、花・果実・紅葉が楽しめると人気です。落葉樹のシンボルツリーの定番といってもよいでしょう。
寒いと落葉することがある
常緑ヤマボウシは寒さに少し弱く、北風に当たると葉が落ちることがあります。寒さによっては、半分以上の葉が落ちることもあるので注意しましょう。シンボルツリーにする場合は南側に位置する玄関前など、北風があたらない場所がおすすめです。また、比較的新しい種類なので流通量も品種の数も少なく、落葉ヤマボウシと比べると手に入りにくいという弱点もあります。
常緑ヤマボウシの基本データ
学名 | Comus hongkongensis |
科名 | ミズキ科 |
属名 | ミズキ属 |
原産地 | 中国 |
草丈・樹高 | 5m |
開花時期 | 6月~11月 |
花色 | 白、クリーム色 |
ボタニ子
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出典:写真AC