育て方④肥料
肥料はあまり必要としません。多肥は、樹皮が荒れたり、枯れたりする原因になります。寒肥を1~2月に与える程度でよいでしょう。花後にはお礼肥を与えます。
育て方⑤剪定
ヒメシャラは自然の樹形が美しく、その姿を楽しむ庭木なため、あまり剪定を必要としません。剪定に弱い庭木でもあります。しかし、枝が混み合うと日当たりが悪くなったり、病気や害虫がついたりする可能性があります。また、上へと枝を伸ばし成長するため、あまり大きくしたくない場合も剪定をしましょう。
剪定時期
ヒメシャラは萌芽力が弱いため、無理やり剪定をすると枯れてしまうことがあります。剪定時期は、落葉後の12~3月の間に行ってください。枝ぶりがよく見えるので剪定しやすく、ダメージも最小限で剪定できます。混み合った枝や、重なった枝などを間引く程度にとどめましょう。高さを抑えたい場合は、一番高い枝の先端を切るようにしましょう。
ボタ爺
ボタニ子
もともと成長があまり早くないから、剪定も手間がかからず管理が楽ですね。
育て方⑥病害虫
ヒメシャラは、比較的管理が楽な庭木ですが、環境条件などで病気や害虫がつくこともあります。後で痛い目に合わないためにも、病気や害虫の予防や駆除方法を知っておきましょう。
サビ病
葉に斑点のようなものができます。症状がひどい場合は、枯れてしまうこともあります。サビ病は、風通しが悪い環境でかかることが多いため、葉が混み合わないように剪定をするのが、効果的な予防方法です。株を弱らせないためにも、多肥などにも気をつけます。また、サビ病にかかっている葉を見つけたら、すぐに取り除きましょう。
殺菌剤などの薬剤を散布して、駆除する方法もおすすめです。
チャドクガ
有毒の毛虫が発生することがあります。他のツバキ科に比べて発生率は高くありませんが、集団行動をとるため、見つけ次第すぐ駆除しなければなりません。駆除方法は、幼虫のうちに葉や枝ごと切り取るか、木全体に繁殖してしまっていたら、液体殺虫剤で駆除します。若い幼虫のうちは、葉の裏に発生するので、定期的に確認して早めに防ぐのがコツです。
ボタ爺
幼虫が発生するのは4月頃と8~9月頃の年2回じゃ。予防策として、発生時期の少し前に株元に、オルトラン粒剤のような薬剤を撒いておくと効果的じゃよ。
アオドウガネ(コガネムシ)
緑色をした光沢のあるコガネムシが発生することがあります。コガネムシは、葉を食べてしまうため、見つけたら捕獲するのが駆除方法です。しかし、アオドウガネは夜行性なので、日中の捕獲は難しいでしょう。そのため、あらかじめ土に薬剤を撒いておくか、コガネムシの好きな匂いで呼び寄せ捕獲する、市販のトラップの使用が効果的な駆除方法です。
ボタニ子
アオドウガネにも、オルトラン粒剤は有効です!チャドクガ対策とあわせて使用すると、効果的な方法ですね。
太い枝を切った場合は、癒合剤で切り口を保護すると安心じゃ。切り口が腐り、枯れるのを防ぐ役割をするぞ。