ベニバナ(紅花)の利用法・花言葉を紹介!昔は口紅の原材料だった?

ベニバナ(紅花)の利用法・花言葉を紹介!昔は口紅の原材料だった?

赤い染料で知られるベニバナはさまざまな利用法があります。花言葉は「化粧」というだけに、江戸時代には口紅の原料として重宝され、食用としても使われます。その他、生薬としてもすぐれた薬効をもつベニバナの利用法について詳しく解説します。

記事の目次

  1. 1.ベニバナとは
  2. 2.ベニバナの利用法①ベニバナ油
  3. 3.ベニバナの利用法②生薬
  4. 4.ベニバナの利用法③口紅
  5. 5.ベニバナの利用法④染料
  6. 6.まとめ

ベニバナとは

基本情報

Photo by Steve Corey

和名 ベニバナ(紅花)
別名 クレノアイ(呉藍、紅藍、紅草、久礼乃阿井)
クレナイ(久礼奈為)
スエツムハナ(末摘花) 
カルタムス 
コウカ(紅花) 
ベニアイ(紅藍)
学名 Carthamus tinctorius
英名 Safflower
科名 キク科 Asteraceae
属名 ベニバナ属 Carthamus
形態 1年草
原産 アフリカ

歴史

アフリカのエチオピアが原産といわれるベニバナは地中海、エジプトを通じて中国へ渡り、2~3世紀には中国で栽培された記録が残ります。その後飛鳥時代(5~6世紀)には日本に伝わりました。クレノアイ(呉藍、紅藍、紅草、久礼乃阿井)というかつての和名は中国から伝わった染料を意味します。

産地

日本では平安時代には千葉県で盛んに栽培され、江戸時代中期より後は主に関東地方、とくに山形県最上地区がベニバナの質の高い産地として有名です。明治以降は中国産のベニバナが輸入され、合成染料が普及し国内での栽培は衰退しました。

植物としての特徴

ベニバナは中央アジア、アフリカの砂漠など乾燥した地域に分布する1年草です。草丈は1mほど、6~7月には枝の先端に鮮やかな黄色の花をつけ、徐々に赤くなります。朝夕の寒暖差の激しい気候が品質の高いベニバナを育てるといわれます。

品種

ベニバナには、中国紅花、菜種紅花などいくつかの品種があります。もっとも有名なのが剣葉種の「最上紅花(モガミベニバナ)」でアザミに似た花をつけ、トゲがあるのが特徴です。花の摘み取り作業はこのトゲが朝露でやわらかい早朝に限って行われます。

花言葉

ベニバナの花言葉は「化粧」「装い」「愛する力」「包容力」「特別な人」などです。かつては口紅やチークとして用いられる紅の色素をベニバナからとっていたことから「化粧」や「装い」などという言葉が与えられたのでしょう。また、「愛する力」や「包容力」、ベニバナのもつ多様な使い方や効果を表現しています。

次のページでは、ベニバナの油、生薬としての利用法をご紹介します。

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ベニバナの利用法①ベニバナ油

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