育て方⑩注意すべき害虫
カイガラムシ
ニームの木は防虫効果がある植物なので、害虫被害にあったという情報は少ないですが、油断は禁物です。極度に乾燥したニームの木や幼苗に、カイガラムシがつく可能性があります。カイガラムシは、植物の樹液を吸い、株を弱らせてしまう害虫です。
ハダニ
カイガラムシによって、樹液を吸われ、元気をなくしたニームの木を狙ってハダニが発生します。ハダニとは植物の葉を食害する害虫です。ハダニはクモの仲間なので、クモのような糸を出します。ニームの木にクモのような糸を発見したらハダニを疑いましょう。ハダニやカイガラムシの数が増えると、弱ったニームの木は光合成ができなくなり、やがて枯れてしまいます。
ニームの木を育てるポイント
ポイント①耐寒性がないので注意
ニームの木は耐寒性がなく、冬越しが難しい植物です。沖縄や石垣島などの温かい地域では冬越しが可能ですが、それ以外の地域での冬越しは厳しいので、温かい室内で管理しましょう。20℃以下の状態だと枯れてしまったり、生育不良になってしまったりするので、気を付けてください。
ポイント➁冬場でも水やりを忘れずに
冬場の水やりは控えめでいいのですが、乾燥しすぎるとニームの木は枯れてしまいます。冬場だからと言って、「水やりを全くしない」ということはないようにしましょう。冬場の水やりは、葉に霧吹きをかける程度で問題ありません。
ニーム(インドセンダン)の用途
ニームは観葉植物としてだけでなく、他用途としてニームオイルやニームケーキといった、虫除けの効果が期待できる液体を作れるところが魅力です。ニームオイルやニームケーキは日本国内でも販売されています。
ニームオイル
ニームの木の用途としてニームオイルというものがあります。ニームオイルはニームの実を圧搾機で絞って作られたオイルで、農作用の虫除けオイルとしての用途に使われています。ニームオイルは基本的に害虫が発生する前に使用しますが、発生後でも十分効果を発揮します。害虫が多く発生する時期には3,4日に一回散布しましょう。
ニームケーキ(ニームパウダー)
ニームオイルを作るために絞られたニームの実の絞りかすは、ニームケーキになります。ニームケーキの使用用途は肥料です。ニームケーキにも虫除け効果があり、土壌改善への効果も期待できます。ニームオイルだけでは防げない土の中に存在する害虫の虫除け効果もあるので、ニームオイルと合わせて使用してみましょう。またニームオイルとニームケーキを同時に利用しても問題ありません。
まとめ
今回は、ニームの木について詳しく紹介しました。虫には害があって人には害がないという人間に優しいニームの木は、育てた後の使用用途も豊富でとても魅力的です。害虫に悩んでいる方やニームの木が気になっている方は、ぜひニームの木の購入を検討してみてください。