ルリタマアザミはどんな植物?
ルリタマアザミとは
ルリタマアザミはキク科の多年草です。初夏の頃、球状になったルリ色の涼しげなお花を咲かせます。これは、ひとつひとつのお花が集合して球状になって咲いています。背丈は100cmになりますので草花の中では大きくなるほうです。ルリタマアザミ(ヒゴタイ属)の仲間は120種類ほどあります。
ルリタマアザミの分類
- 学名:エキノプス(Echinops)
- 別名:瑠璃玉薊、Small globe thistle
- 属性:キク科ヒゴタイ属(エキノプス属)
- 分類:多年草
- 開花期:7月
- 草丈:60cm~100cm
- 耐寒性:強い
- 耐暑性:強い(多湿には弱い)
- 原産地:地中海沿岸~アジアに分布
名前の由来は?
学名のエキノプス(Echinops)は、ギリシャ語の「ハリネズミ(echinos)」と「似ている(ops)」を語源とします。和名のルリタマアザミはルリ色の玉のようなお花で、アザミに似たギザギザの葉っぱを持つことにちなんでいます。
ルリタマアザミの花言葉は?
「鋭敏」という花言葉は、クールなブルーグレイの色と、シャープなトゲトゲとした風貌から付いたもの。「権威」もトゲの近寄りがたいイメージからでしょう。「傷つく心」「独り立ち」などの少し寂しい花言葉もあるようです。一方「豊かな感情」という花言葉は、繊細な女性らしさを感じさせます。
ルリタマアザミの品種おすすめ3選
エキノプス「リトロ」
エキノプスと言えば「リトロ」。園芸品種として一般的に苗や種で販売されています。育て方は普通のルリタマアザミと同じでさほど難しくありません。増やし方は種まきか株分けで行います。
エキノプス「ベッチーズブルー」
「ベッチーズブルー」は濃い青色のお花が魅力的な品種で切り花として人気があります。育て方は一般的なルリタマアザミと同様ですが、他の品種に比べやや栽培が難しく、より一層、蒸れや葉枯れに注意が必要です。増やし方は種まきか株分けです。
エキノプス「スターフロスト」
「スターフロスト」はルリタマアザミの白色タイプ。白もアレンジに使いやすそうですね。育て方は普通の栽培方法と同様に育てます。種まきか株分けで増やすことが可能です。
ルリタマアザミの育て方
ルリタマアザミの育て方をご紹介します。ルリタマアザミは耐寒性、耐暑性ともに優れています。一方、高温多湿には弱いので、梅雨から夏の時期の栽培は蒸れに注意してくださいね。
種まきのやり方
種まきの時期
種まきの時期は、春まきは3~4月、秋まきは9~10月です。清潔な種まき用土に種をばらまきし、発芽して込みあってきたら間引きします。本葉2~3枚出るまでそのまま栽培します。
初心者は苗がおすすめ
種からの育て方はとても簡単ですが、咲くまでに2~3年かかるので、初心者は苗を購入し栽培するのがおすすめです。種まきするとたくさん苗ができて、一見よいように思いますが、草丈が大きくなるので場所を取り、手間もかかることをよく考えてから種まきしましょう。
植え付け時期
種から育てた苗の植え付け
春か秋に種をまいて発芽したのち、本葉が2~3枚出た頃、苗を清潔な培養土で3号ポリポットに1株づつ植えつけます。弱アルカリ性なので用土に苦土石灰を混ぜるか、pH(ペーハー)調整済みの培養土で植えてください。半年ほど育てて大きくなったら庭植えか大きな鉢に植え替えます。水はけをよくするため小粒の軽石などを少しすき込みます。
購入した苗の植え付け
3号ほどの苗を購入した場合も、植え付け時期は春と秋2回チャンスがあります。大きくなりますので6~8号ほどのポットに植えこみます。市販の培養土を使う場合、蒸れが苦手なルリタマアザミには水持ちがよすぎる場合がありますので軽石などを混ぜます。植え込む前に苦土石灰を少し混ぜると良いでしょう。
肥料の時期
肥料はあまりやらなくていいので楽な植物で、やせた土地でもよく育ちます。植え替えするときに元肥として緩効性肥料を入れるとよいでしょう。根から出る酸で溶けるタイプの元肥がおすすめです。花期の前、化成肥料をやると良く咲きます。水やり代わりにときどき液肥を与えてもよいでしょう。
水やりのタイミング
庭植えの水やり
ルリタマアザミはあまりお水やりを必要としません。庭植えの場合、雨が降ったらやらなくてもいいでしょう。日照りの時は土が乾いたらたっぷりお水をやります。
鉢植えの水やり
鉢植えも同様、鉢土が乾いてからたっぷり与えてください。ルリタマアザミは梅雨の時期や夏の蒸れに弱い植物です。うどんこ病などのカビ病にかからないよう、お水のやりすぎに注意しましょう。スリットの入った鉢を利用して栽培することで水が溜まりにくく鉢内の通気性が良くなります。
ルリタマアザミの増やし方
株分けで増やす
ルリタマアザミを3~4年栽培して大きくなったら株分けします。庭や鉢から根鉢ごと抜きとり、かるく土をはらった後、根っこに腐って黒くなった部分があったら取り除きます。そしてハサミか園芸用ナイフで2つか3つに切り分けます。清潔な培養土で一回り小さな鉢に植えこみます。苗からの育て方と同じで、この時も苦土石灰を少し混ぜるとよいでしょう。
種を採って増やす
種まきでも増やせます。栽培中のルリタマアザミの花が咲いて種ができ、枯れてきた頃、花柄ごと切り取ります。種がほぐれてきたらごみを取り除き、カビないように乾燥させてから保存します。まき時は春か秋です。
その他の増やし方
ルリタマアザミは挿し木にはできません。茎伏せ(栽培中の茎を寝かせて土に埋める方法)でも増やせますがあまり効率は良くないようです。
出典:BOTANICA