チロリアンランプとは
チロリアンランプの基本情報
チロリアンランプは、ウキツリボクやアブチロンという別名があるブラジル原産のつる性種です。花言葉は「さまざまな愛」「恋の病」「真実は一つ」があります。鉢植えや盆栽など観賞用に育てられていますが、野生に生息しているチロリアンランプの草丈は1.5mに生長するので、生け垣としても植えられています。
学名 | Abutilon megapotamicum |
別名 | ウキツリボク・アブチロン |
科名 | アオイ科 |
属名 | イチビ属 |
原産地 | ブラジル |
耐寒性/耐暑性 | 少し弱い/少し弱い |
花言葉 | さまざまな愛・恋の病・真実は一つ |
花期について
チロリアンランプの開花時期は4月~11月です。春~秋で長い期間花を楽しめます。花びらの赤色と、雄しべの黄色のバランスがきれいな花です。チロリアンランプと名前が付いている通り、ランプのような見た目をしたかわいい花を咲かせます。
特徴
チロリアンランプは、見た目が名前の一部になるくらい特徴があります。花径は3cmです。花びらの形は袋状で5枚に裂けており、花の中心には黄色い雄しべが伸びています。葉のサイズは5cm~11cmです。葉の形はハート形で、縁はのこぎりのようにギザギザしています。
チロリアンランプの育て方
育て方①栽培環境
地植えでも育てられますが、季節ごとに栽培環境を変えられる鉢植えで育てるのがおすすめです。鉢植えの場合は、日ざしが強くない春や秋は日当たりがよい場所に置いても大丈夫ですが、真夏は暑さで弱ってしまわないよう半日陰の場所で育てて、冬は室内で育てましょう。地植えの場合は、北風が当たらない半日陰の場所で育てます。
育て方②用土
極端に水はけが悪い用土でなければ育ちますが、根は伸びやすいので根腐れしないよう水はけのよい用土で育てましょう。有機質を含んだ用土を加えると、株立ちがよくなります。用土を作る際には、小粒の赤玉土7、腐葉土3の割合にしましょう。
育て方③植え付け・植え替え
植え付けは5月~7月に行います。根が伸びやすいので深さがある鉢に植えましょう。植え替えも5月~7月に行います。鉢植えの場合は根詰まりすると枯れてしまうため、1年に1回の頻度で元のサイズよりも大きい鉢に植え替えを行います。
育て方④肥料
緩効性化成肥料を用土に混ぜておき、植え付けするときに用土と肥料を同時に与えます。春~秋は生長期なので、この期間に肥料切れが起きると花付きが悪くなるため、適量与えて管理しましょう。肥料を与える頻度は1ヶ月に1回で、緩効性化成肥料を与えます。冬の時期は、緩効性肥料を置き肥するだけで大丈夫です。
育て方⑤水やり
夏の水やりは、土の表面が乾きだしたら多めに与えるようにします。特に真夏は乾燥しやすいので、朝と夕方の2回ずつ水を与えるようにしましょう。冬は休眠期に入るので乾燥気味に管理します。冬の水やりは、土の表面が乾いてから2日~3日後に与えましょう。土の中が凍らないよう、水やりは天気がよい午前中に行ってください。
育て方⑥剪定方法
剪定は6月~9月に行いますが、春~秋はよく芽が付くので軽い剪定なら行っても大丈夫です。生長が早いので、枝が伸びてきたら樹形を整えましょう。前年の枝は切り戻して、若い枝の生長を促します。混み合っている枝を剪定して風通しをよくしましょう。
育て方⑦花がら摘み
花がら摘みは4月~11月に行いましょう。開花期間中に手入れをすると、花を長く楽しむことができます。花後をそのままにしておくと、実がなるときに栄養が実にいってしまい、花付きが悪くなります。特に種を採取しない場合は、花がら摘みを行いましょう。
育て方⑧冬越し
チロリアンランプは他の熱帯植物と比べると耐寒性があるので、温暖地なら地植えでも冬越しできますが、寒冷地の場合は株元にわらを敷いて冬越しします。鉢植えの場合は、室内に持ち込んでも冬越しが可能です。冬越しの準備をきちんと行い、枯れないように管理しましょう。
チロリアンランプの増やし方
チロリアンランプの増やし方は2種類あり、挿し木と株分けがあります。挿し木のほうが簡単に行えるので、手軽に増やしたいなら挿し木がおすすめです。どちらの増やし方も、増やしたい本体を傷つけないよう行いましょう。
挿し木
挿し木は4月~6月に行います。枝の先端や、剪定時に切った枝を挿し穂にできます。30分ほど水に浸して、きれいな用土に挿し変えたら完成です。いきなり日差しに当てないで、根が出てくるまでは半日陰の場所で育てましょう。
株分け
株分けは、植え替え時と一緒に行いましょう。根元を掘ったら、古い土を落としてきれいにします。きれいにした根を2つに切り分けますが、この時古い根や傷んでいる根は取り除きましょう。切り分けた根を植えれば株分けの完成です。根がしっかりするまで半日陰の場所で育てましょう。
まとめ
チロリアンランプを育てる際には、剪定や冬越しの準備を行って枯れないよう管理しましょう。種を採取しない場合は、花がら摘みを行うと長く楽しめます。チロリアンランプの特徴ある見た目の花を観賞するために、ぜひ育ててみてくださいね。