フレンチラベンダーとは
フレンチラベンダーはたくさんの品種があるラベンダーの中でも、ストエカス系やデンタータ系のラベンダーにわけられます。フレンチラベンダーはぴょんと立ったうさぎの耳のようなかわいい花が特徴で、コンパクトでまとまりがよく、寄せ植えや鉢植えが人気があります。フレンチラベンダーはやさしい香りと、花色のバリエーションが豊富な観賞用の品種です。
フレンチラベンダーの基本情報
科名/属名 | シソ科/ラベンダー属 |
分類 | 多年草(木本性もくほんせい、茎が成長して木質化する植物) |
開花時期 | 4〜7月 |
花色 | 紫系、白、淡い緑、ピンク系 |
草丈 | 20〜80cm |
耐寒性 | やや弱い(-3〜-5℃) |
耐暑性 | 普通 |
育てやすさ | ★★★★☆ |
ハーブコーナーには、スパニッシュラベンダーやイタリアンラベンダーと呼ばれる品種も販売されていますが、フレンチラベンダーと同じストエカス系のラベンダーです。
フレンチラベンダーの花言葉
フレンチラベンダーの花言葉は、「私に答えてください」「沈黙」「豊香」です。これらの花言葉は好きな人に思いを伝えたいときにぴったりで素敵ですね。
フレンチラベンダーの特徴
地中海沿岸が原産のフレンチラベンダーの特徴は、うさぎの耳のような花穂ですね。実際には花びらではなく苞(ほう)という葉が変化したもので、下のぷっくりと膨らんだところに小さな花をいくつも咲かせています。花穂は長く楽しめますが、咲き始めの時期は早めに花がら摘みをして、次々と長く咲かせましょう。
フレンチラベンダーの育て方
フレンチラベンダーはタネからではなく、ポット苗で育てます。苗選びのポイントは、葉の色が濃くて葉数が多いこと、株元が枯れたりぐらついたりしていないことです。
育て方①植え付け方
フレンチラベンダーは夏場の蒸れが苦手なので、植え付けや植え替えではやや高植えにするのがポイントです。特に庭植え(地植え)のときは土を盛って、水はけよく植え付けます。鉢植えにはテラコッタなどの通気性のよい鉢が、おすすめです。根付くまでは花がくたっとしおれてきたら、たっぷりと水やりをしましょう。
植え付けや植え替えのときに、根腐れ防止剤を入れるのもおすすめ!
育て方②用土とpH
フレンチラベンダーなどの地中海沿岸が原産のハーブ類は、弱アルカリ性の土を好みます。植え付けや植え替えに使う用土は、pHの調整されたハーブの培養土が最適です。庭植え(地植え)の場合は赤玉土の小粒〜中粒やバーミキュライトを混ぜて水はけをよくして、有機石灰でpHを弱アルカリ性に調整します。用土はブレンドして作るのもおすすめです。
【フレンチラベンダーの用土の配合】
- 赤玉土の小粒〜中粒 6割
- バーミキュライト 3割
- くん炭 1割
- 有機石灰 適量
- 花の肥料 適量
育て方③水やりと肥料
寄せ植えや鉢植えのフレンチラベンダーは、土が乾いたらたっぷりと水やりします。庭植え(地植え)にした場合は、根付くまではしっかりと水やりが必要です。肥料は3〜6月ごろまで、花の肥料を適量を与えます。やり方の目安は固形肥料は月に1度、液体肥料は10日に1度です。pH調整の有機石灰は毎春、株周りに軽く撒きましょう。
育て方④日当たりと置き場所
フレンチラベンダーはイングリッシュラベンダーと比較して暑さには強いのですが、夏の蒸れは苦手です。地植えの場合は日当たりがよく、風通しのよい場所が最適です。鉢植えの場合も同様で、梅雨時期は雨の当たらない軒下に移動しましょう。暑さが厳しい地域では、午前中だけ日が当たる半日陰もおすすめの場所です。
育て方⑤病気と害虫
ハーブの仲間であるフレンチラベンダーは、病気や害虫の被害はあまり心配ありません。環境によっては、アブラムシやハダニがつくことがあります。フレンチラベンダーの害虫予防には、4月ごろ殺虫剤をスプレーしておくと安心です。
増やし方
フレンチラベンダーの増やし方は、挿し木で時期は3月中旬〜5月が最適です。枝を数本切り取ったら花芽を落とし、下の方の葉を整理して10cmぐらいに揃えます。発根促進剤を使うかしばらく水に挿してから、挿し芽種まき用の土に挿しましょう。挿し木は用土を乾かさないようにして、明るい日陰で管理します。挿し木にした株は、秋に鉢に植え替えるといいでしょう。
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