ココヤシの概要
基本情報
園芸部類 | 果樹 |
形態 | 常緑高木 |
樹高・草丈 | 10~30m |
花の色 | 淡黄色 |
耐寒性 | 弱い |
耐暑性 | 強い |
特性・用途 |
|
栽培の可否 | 可 |
ココヤシの花言葉
ココヤシの花言葉は「思いがけない贈り物」と「固い決意」です。食用のほか、建材や化粧品にも使われる用途の広さと、ヤシの実の堅い殻がココヤシの花言葉の由来と考えられます。ココヤシの特徴を的確にとらえた花言葉ですね。
ココヤシの実
ココヤシの実はココナッツと呼ばれ、成長すると直径30cmにもなります。緑色の外皮の中には丈夫で厚い繊維層があり、その下には硬い殻に包まれた種子がはいっています。種子の殻の内側にある白い固形物は固形胚乳、内側にはいる液体は液状胚乳です。どちらも食べられる部分です。
ココヤシの利用法
利用法①食用
食用になるのはココヤシの実と花の蜜です。日本ではフレッシュなココナッツを手に入れることは困難です。しかし、さまざまな形に加工されて食用として販売されており、輸入食料品店や通販などでも販売されています。ココヤシの加工食品なら入手しやすいでしょう。
ココヤシが原料の加工食品
- ココナッツフレーク
- ココナッツウォーター
- ココナッツミルク
- ココナッツクリーム
- ココナッツオイル
- ココナッツリキュール
- ナタ・デ・ココ
- ココナッツシュガー
- ココナッツビネガー(酢)
利用法②たわし・ロープ
ココヤシの実が成長するとともにできるのが、外側のココナッツファイバーと呼ばれる硬い繊維です。ココナッツファイバーはブラシ、たわし、床マット、ロープ、網などに加工して販売されています。日本で広く使われる「亀の子たわし」もココナッツファイバーでできています。
利用法③食器・アクセサリー
ココヤシの実の繊維層の内側にある硬い殻(外殻)は、食器やアクセサリーに加工して利用されます。ココナッツのコーヒーカップやカトラリーなどはおみやげとしても人気です。硬い殻は比較的加工しやすいため、ヘアアクセサリーやブローチなども多くみられます。
利用法④化粧品
ココヤシの実は、化粧品の材料にも使われます。硬い外殻の粉はスクラブ剤として使用するほか、ココヤシの実から抽出するココヤシエキスは、皮膚コンディショニング剤として化粧品に配合されます。ヤシ油はココナッツから抽出する酸化しにくい油脂です。使用する目的は、化粧品の使用感や石鹸の泡立ち改良などです。
使い方⑤建材
ココヤシの葉や茎、木の部分は建材として利用されます。ポリネシアなどの熱帯の小島では建材となる真っすぐに成長する木が限られており、ココヤシは貴重な存在です。屋根をふくために葉が用いられ、茎や繊維を織って家具やマットをつくります。ココヤシの木は古代から船をつくるための材木でもありました。
使い方⑥観葉植物
ココヤシは観葉植物として人気です。観葉植物として育てる場合は、樹高70~100cm程度に留まります。ヤシの実から幹がのびる姿が印象的です。寒さに弱いため、気温15℃以上を保てる日当たりのよい場所で育てましょう。
使い方⑦楽器
ココヤシの実からは楽器が作り出されます。ココナッツの殻からは、カリンバ、パーカッション、シェイカー、マラカスなどの楽器が作られます。フランダンス用の打楽器もココヤシの実からできる楽器のひとつです。
ココヤシのおいしい食べ方4選
ココヤシの実はオイル、ミルク、ウォーター、フレークなど、さまざまな形態に加工されて食用とされます。ここではココヤシの実からできる食品のおいしい食べ方をみていきましょう。
食べ方①ココナッツとかぼちゃのデザート
材料(5人分)
- ココナッツミルク:200mL
- 水:350mL
- かぼちゃ:1/4個
- ココナッツシュガー:大さじ2
- 塩:小さじ1/2
作り方
- かぼちゃをひと口大に切り、電子レンジでやわらかくなるまで加熱する
- 鍋にかぼちゃと水と砂糖を入れ弱火にかけ、砂糖が溶けたらココナツミルクを加える
- 器にもりつける
食べ方②エビのココナッツ炒め
材料(2人分)
- エビ:15尾
- 酒(下味用):小さじ1/2
- マッシュルームまたはフクロ茸:100g
- ニンニク:1片
- ココナッツオイル:大さじ1
- ハーブ塩:適量
- カレー粉:適量
- レモン汁:小さじ1
作り方
- エビは背ワタを取り除き酒をふりかけておく
- ニンニクはみじん切りにする
- フライパンにココナッツオイルを熱しニンニクを炒める
- 香りがでたらマッシュルームを加える
- マッシュルームに火が通ればエビを加え火を通す
- ハーブ塩、カレー粉、レモン汁で味を調えたら火からおろして器に盛りつける
食べ方③ココナッツオイルチョコレート
材料(約30コ分)
- ココナッツオイル:15g
- ココアパウダー:12g
- スキムミルク:15g
- ダイエットシュガー:適量
- デーツ:15g
- ココナッツファイバー:20g
- ナッツやドライフルーツ(トッピング用):適量
作り方
- ボウルにココナッツオイル、ココアパウダー、ダイエットシュガーを混ぜる
- 食べやすい大きさに刻んだデーツとココナッツファイバーを1に混ぜる
- 容器にクッキングシートを敷き込み、2を平らに広げ、トッピングをのせる
- 容器ごと冷蔵庫に入れ冷やし固める
- 固まったら食べやすい大きさに切り、冷蔵庫で保存する
食べ方④ココナッツカレー
材料(約5~6人分)
- 鶏胸肉:300g
- タマネギ:1玉
- ココナッツオイル:大さじ2
- ニンジン:2本
- トマトジュース:750mL
- ココナッツフレーク(ロング):カップ1.5
- ココナッツミルク:50mL
- レーズン:カップ1
- カレールー(フレーク状):1袋
- ローストアーモンド:適量
- ローストオニオン:適量
- ご飯:人数分
作り方
- 鶏胸肉はひと口大に切る
- タマネギとニンジンをみじん切りにする
- フライパンにココナッツオイルを熱し、タマネギをほんのり色づくまで炒める
- 鶏胸肉を加え表面に火が通ったら人参を加える
- トマトジュースを加えたら15分ほど煮込む
- ココナッツフレークとレーズンを加える
- 火をいったん止めて、カレーフレークを加えよく混ぜる
- ココナッツミルクを加えたら火をつけて5分ほど煮込む
- 炊いたご飯の上にカレールーをかけ、ローストアーモンドとオニオンをふりかける
ココヤシの加工食品
ココナッツオイル
ココナッツオイルには中鎖脂肪酸が豊富に含まれ、ダイエットに効果的です。中鎖脂肪酸は消化がはやくエネルギーになりやすいため、体に蓄積しにくいという特性をもちます。ダイエットにおすすめのココナッツオイルですが、食べすぎには要注意です。
ココナッツウォーター
若いココヤシの中のココナッツウォーターは「生命の水」と呼ばれ、ミネラルとカリウムが豊富です。とくにカリウムは不要な老廃物を排出する働きをもつといわれます。老廃物を排出することによって代謝があがるため、ダイエットに役立ちます。
ココナッツシュガー
ココナッツシュガーはココナッツの花の蜜からつくる甘味料です。カロリーは砂糖と大きな差はありませんが、ココナッツシュガーは「低GI」食品で、血糖値が急上昇しにくい特徴をもちます。血糖値がゆっくりと上昇するため、体に脂肪がつきにくいといわれます。
ココヤシでおいしくヘルシーにダイエット
ココヤシからはさまざまな種類の食品がつくられ、食品以外にも用途の多い植物です。熱帯に育つココヤシの実はおいしく食べられて、ダイエットのサポートにも役立ちます。しかし、食べれば食べるほど痩せるわけではないため、食べすぎには要注意です。日常の食事に上手に取りいれて、ダイエット中の食事を楽しんでください。