魚へんに「花」でなんと読む?
魚へんに「花」と書いた「𩸽」の読み方は、ずばり「ホッケ」です。食卓にあがるおいしいホッケからは、少々イメージがしにくいかもしれません。

ボタニ子
魚へんに「花」と書く由来
「𩸽」のつくりに「花」という漢字が用いられた由来は、海を泳ぐホッケの様子です。ホッケの幼魚が海の表層で群れを泳いでいる姿は、まるで青緑色の美しい花のようだからといわれています。

ボタ爺
ほかにも漢字で「北方」と書いて「ホッケ」とも読むぞ。
「ホッケ」の名前の由来
ホッケの名前の由来は、諸説あります。一つは北方でよく獲れるため「北方(ホッケ)」と呼ばれたからというものです。もう一つは、日蓮宗の僧侶が蝦夷地で獲れなかった魚(ホッケ)を獲れるようにしたため、「法華(ホッケ)」と呼ばれたという由来です。

ボタニ子
アイヌ語が由来するという説もあるみたい…確実に「これが由来」というのは難しいのね。
ほかにも魚偏の美しい漢字はある?
日本で知られる魚類には、概ね漢字があります。「花」のような美しいつくりをもつ漢字も少なくありません。例えば、雪の季節(冬)によく獲れる「鱈(タラ)」、春が旬の「鰆(サワラ)」など、情緒的な印象を与える漢字があります。

ボタニ子
きれいな漢字でも、やっぱり読み方が難しいのね…。
魚へんに「花」と書く𩸽(ホッケ)はどのような魚?
すぐに鮮度が落ちる魚
スーパーで見かけられるホッケは、干物の状態が多いでしょう。干物で販売されているのは、鮮度がすぐに落ちてしまうためです。ホッケが獲れる北海道や東北では、新鮮な生で売られることもあります。また、近年国産のホッケは高価な魚になりました。そのため、需要の高まりから国産だけでは賄えず、海外から輸入されるキタノホッケ(シマホッケ)が多く出回っています。
𩸽(ホッケ)の基本情報
種族 | ホッケ属アイナメ科 |
生育域 | 北海道、青森県から山口県の日本海側、青森県から熊野灘の太平洋側 |
大きさ | 体長60cm(成魚) |
旬 | 春~夏 |
𩸽(ホッケ)の栄養素
ホッケには悪玉コレステロールを減らし、善玉コレステロールを増やすことを助けるDHAやEPAが多く含まれています。また、ナイアシンも多く含有しています。ナイアシンはアルコールの分解を促す働きや、二日酔いを起こさないように助ける補酵素の働きをする成分です。お酒の席での料理にホッケを食べることがありますが、実に理にかなっています。
魚へんに「花」と書く𩸽(ホッケ)の食べ方
ホッケの旬は、5月~7月ごろです。脂がのったおいしいホッケを食卓や酒の席で楽しみましょう。
食べ方①焼く
ホッケといえば、焼く食べ方が一般的です。脂がのったホッケは開きにして塩焼きにすると、おいしさを存分に味わえます。シンプルで、ホッケそのものの味を楽しむのにぴったりの食べ方です。
北海道の郷土料理にも
北海道の郷土料理「ちゃんちゃん焼き」では、鮭を使うのがポピュラーです。実は、鮭の代わりにホッケを使ってもおいしく食べられます。みそ味とホッケの味わいの相性がぴったりです。ただし、ちゃんちゃん焼きにするには、生のホッケを用意する必要があります。

ボタニ子
生の状態で売られていることは少ないから、北海道や東北地方ならではの食べ方ということね。
食べ方②揚げる
ホッケは、揚げる食べ方もおすすめです。フライにしてソースやタルタルソースで食べましょう。また、淡泊な味わいのため、カレーやバジルなどの香辛料・ハーブで味付けしてもおいしく食べられますよ。

ボタニ子
ムニエルで食べる方法もあるよ。意外にいろいろな料理法にチャレンジできるかも?
𩸽の由来は人に話したくなる!
「𩸽」の漢字の由来は、ホッケの泳ぐ見た目の美しさです。「ホッケ」の名前は諸説あり、どれもユニークな説といえるでしょう。食卓やお酒の席でホッケが並んだら、マメ知識として披露してみませんか。
ホッケという名前は、主に北海道や東北地方での呼び方だったの。