⑤琉球アサガオ
品種
現在市販されている品種名に「琉球あさがお・ホワイ ト」「琉球あさがお・ライトピンク」などがあります。
特徴
琉球アサガオは、別名「野朝顔」「宿根朝顔」とも呼ばれます。沖縄県の海岸付近に繁茂している姿を見たことがある人も多いのではないでしょうか。琉球アサガオの花が何月まで咲くのかというと、なんと琉球アサガオは11月まで咲きます。これも琉球アサガオの大きな特徴です。夏の季節感が強いアサガオの印象が変わりましたね。
多年草で強健
琉球アサガオの大きな特徴は、多年草で強健、生育がもっとも旺盛であることです。そのため、つるは10m以上に伸びることもあります。生命力が日本アサガオに比べとても強く、近くにある物につるを伸ばして成長していきます。琉球アサガオが育ち過ぎて困った・・という声もよく聞きますね。
種がつかない
琉球アサガオは種があまり出来ません。そのため、増やす場合は挿し木で行いますが、茎や根が残っていると春には自然に芽が出てきます。一度植えると冬に枯れた場所から翌年の夏までには多くの葉が茂ります。
ハート型の葉っぱ
琉球アサガオの葉は大きくハート型をしています。葉っぱの形から見分けが付きやすいですね。
色
琉球アサガオの花の色は「青」「紫」「白」「ピンク」です。特に青とピンクは、日本アサガオには無い鮮やかで可愛い色で人気がありますね。
開花時期と見頃
琉球アサガオは何月に開花するのかご存知ですか。その開花期間は長く、6月末から11月頃まで咲きます。特に見頃はやはり夏の8月から10月、最も多くの花数になります。房状に連なった花は夕方まで咲き続けるため、夏の午後爽やかな美しい花に目を引かれる人も多いはずです。
アサガオの花の色は多彩
ところで、アサガオの花の色は?と聞かれたら、皆さんは何色を答えますか。紫色でしょうか、それともピンク色でしょうか。子供の頃の記憶にあるアサガオの色は紫色だったという人が多いのではないでしょうか。折り紙でアサガオを作るときに、紫色の折り紙をよく使いましたね。紫やピンク、ブルーや白など色とりどりに咲くアサガオが、見頃の季節になる頃に日本は夏を迎えます。
日本アサガオは伝統色名が多い
古典園芸種である日本アサガオの花の色は伝統色名を多く使います。そのため、ピンク色やブルー、ブラウンなどを使うことは少ないです。しかし、伝統色名は日本に古くからある色名で聞き慣れないかも知れませんが、美しい日本の色名ですので覚えておくといいですね。
紅鳩(べにばと)
アサガオ独特の色です。紫がかった鼠色を呼びます。
浅葱(あさぎ)
アサガオの花の色を表す時、青色を浅葱と総称する場合が多いです。1色を指す場合は、少しくすんだ緑青色を呼びます。
団十郎茶
濃い茶色を呼びます。江戸時代に市川團十郎がこの色を好んで使っていたことから、団十郎茶と呼ばれるようになりました。アサガオ独特の色は、愛好家からとても人気が高いです。
鳩羽(はとば)
アサガオ独特の花の色です。鳩の羽の色を指しますが、明るい鼠色が近いですね。
葡萄鼠(ぶどうねずみ)
黒紫色が近いでしょうか。これもアサガオ独特の色名で使われます。
西洋アサガオの花の色はカラフル
西洋アサガオと琉球アサガオの花の色は、ピンク色やオーシャンブルーなど鮮やかでカラフルな色名が多いですね。紫色もピンクがかったものが多くあります。大輪アサガオや曜白アサガオは独特のくすんだ色味が多いのに対して、西洋アサガオと琉球アサガオははっきりした鮮やかな色が多くあります。最近はブルーの人気が高いのですが、可愛い白色やピンク色も注目されています。
アサガオ比較表
それぞれのアサガオの特徴をまとめました。開花時期を生かして夏から秋までアサガオを楽しんで下さいね。
開花期間 | 花の色 | 品種 | |
大輪アサガオ | 7月~9月 | 紫・紅・茶・青 | 青斑入蝉葉など |
変化アサガオ | 7月~ | 白・茶・紅 など | 獅子咲き牡丹 など |
西洋アサガオ | 9月~11月 | 青・赤・白・紫 | ヘブンリーブル など |
曜白アサガオ | 7月~10月 | ピンク・白・茶 | 茶々丸・富士シリーズなど |
琉球アサガオ | 6月~11月 | 青・紫・白・ピンク | オーシャンブルー など |
朝顔市は夏の風物詩
朝顔市は夏の風物詩です。東京入谷「鬼子母神」で行われる朝顔市は有名で、行灯作りのアサガオがたくさん並びます。7月7日の暑い中、JR鶯谷駅に向けて道路右は屋台、左にアサガオの鉢が涼し気に見えます。爽やかなブルー、清楚な白色、可愛いピンク色、変化咲きや白いスジの入った花など本当に様々なアサガオが揃います。東京入谷の他に全国で行われる朝顔市は、「青梅朝顔市」「岩槻朝顔市」「秦野朝顔市」などがあります。ぜひ一度お近くの朝顔市にお出かけになりませんか。
出典:写真AC