パプリカは生で食べられる
パプリカはナス科トウガラシ属の野菜で、どの種類のものでも生で食べられます。属名からわかるように、パプリカのルーツはトウガラシと同じです。トウガラシの中でも、パプリカは辛みがなく甘みが強いことから「スウィートペッパー」に分類されています。見た目が似ているピーマンよりも、甘みは強く苦みが少なく生食に向いています。
色による違い
パプリカには赤、黄、オレンジ、緑、黒、白、紫、茶色の8種類のカラーバリエーションがあり、それぞれ味や栄養価が異なります。日本でよく見かけられるのは、赤、黄、オレンジ、緑のタイプのものですが、色の違いは成熟度によるものです。緑は未成熟で苦みが強く、成熟するにつれて黄、オレンジに変わり、完熟すると甘みが強い赤色に色付きます。
パプリカとカラーピーマンは同じものですか?
パプリカはカラーピーマンのひとつです。一般的にピーマンは緑色の段階で収穫され店頭に並びますが、収穫せずに成熟させると赤や黄色に変わります。そのカラフルなピーマンを「カラーピーマン」と呼び、「パプリカ」「ジャンボピーマン」「小型ピーマン」「トマトピーマン」「くさび型ピーマン」の5種類に分類されています。
生パプリカの食べ方アイデア【切るだけ簡単レシピ】
生パプリカには、サラダをはじめおいしく食べられるレシピがたくさんあります。生で食べるからには、まずは素材の味を生かしたシンプルな食べ方を試してみましょう。
食べ方①サラダ
材料(4人分)
パプリカ(赤)1個
パプリカ(黄色)1個
*塩少々
*バルサミコ酢大さじ1
*オリーブオイル大さじ1
作り方
- パプリカを洗い、ヘタとワタ、種を取り除く
- 1を食べやすい大きさにカットする
- ボウルに*の材料を全て入れ、よく混ぜ合わせる
- 3に2を入れて軽くからめる
作るときのポイント
- 切り方によっていろいろな歯ごたえを楽しめる
- 苦みが気になる方は、さっと茹でるのもおすすめ
- バルサミコ酢がなければ、リンゴ酢や米酢などほかのもので代用可能
食べ方②マリネ
材料(作りやすい分量)
パプリカ赤・黄各1/2個
玉ねぎ中1/4個
◆ごま油大さじ1
◆すし酢大さじ3
◆めんつゆ(3倍濃縮)大さじ1
◆昆布茶小さじ1/4
◆塩ひとつまみ
◆粗挽きブラックペッパー適量
作り方
- パプリカは洗ってヘタとワタ、種を取り除き、2~3mm幅にカットする
- 玉ねぎは皮を剥き、薄くスライスする
- ボウルに◆の調味料を全て入れてよく混ぜる
- 3に2を入れて混ぜ合わせる
- 保存容器に4を入れて冷蔵庫で寝かせる
作るときのポイント
- 塩分が気になる方は、塩は省いてもよい
- 玉ねぎの辛みが気になるときは、水にさらすか加熱すると和らぐ
- 保存容器は雑菌混入を防ぐため、消毒を済ませてから使用する
- 冷蔵庫に入れた後、野菜から水分が出てきたら食べごろの合図
- サラダのトッピングにもおすすめ
食べ方③和え物
材料(パプリカ3個分)
パプリカ(赤、黄、オレンジ)各1コ
塩小さじ1+1/2
ツナ缶1缶(80g)
酢大さじ3
砂糖ひとつまみ
作り方
- パプリカは洗ってヘタとワタ、種を取り除く
- パプリカを薄くスライスし、塩を振って揉みこむ
- 10分ほどしたらパプリカを絞って水気をとる
- ボウルにツナ(オイルごと)、酢、砂糖を入れて混ぜ合わせる
- 4に3を入れて和える
作るときのポイント
- パプリカの切り方は薄いほうが味が馴染みやすい
- 茹でたブロッコリーやキャベツを加えてもおいしい
- 油分が気になる方は、オイルの量を減らすかオイル少なめのツナ缶を使用する
- 冷蔵庫で冷やすと、味が落ち着きおいしさが増す
- サラダが苦手な子供でも食べやすくておすすめ
食べ方④漬物
材料(500g)
きゅうり2~3本
カブ2~3株
パプリカ(赤黄)各1個
大葉(無くてもいい)3~4枚
★塩10~15g
★砂糖大さじ1
★白だし(市販品)大さじ1~1.5
作り方
- パプリカは洗ってヘタとワタ、種を取り除き、一口サイズにカットする
- きゅうりは洗い、2~3cmの輪切りにする
- カブは洗い、皮つきのまま一口サイズに切り分ける
- 大葉は手で粗くちぎっておく
- 保存袋に野菜と★の材料を全て入れ、振りながら混ぜる
- 袋の空気を抜いて密閉し、冷蔵庫に入れる
- 時おり上下をひっくり返しながら、半日ほど漬け込んで味を馴染ませる
作るときのポイント
- 野菜の切り方は、ある程度大きいほうが歯ごたえがよくておすすめ
- カブの葉や茎が新鮮であれば、3~5cmにカットして一緒に漬け込む
- 白だしは、顆粒だしを水で溶いたものでも代用可能
- 漬け込み時間はお好みで調整する
生パプリカの食べ方アイデア【ひと手間かけて】
生のパプリカはシンプルに食べるのもおすすめですが、ひと手間加えると違った味わいを楽しめます。普段作っている料理にはもちろん、甘みを生かして少し凝った料理に加えるのもおすすめです。彩りもよいため、おもてなし料理にも上手に取り入れてみましょう。
食べ方①生春巻き
材料(2人分)
ライスペーパー2枚
エビ3ヶ
紫キャベツ葉1枚くらい
きゅうり1/3本
パプリカ細切り4本
にんじん1/4本
大葉2枚
チシャ菜内側の小さな葉2枚
スイートチリソースお好みで
作り方
- パプリカは洗ってヘタとワタ、種を取り除き、細切りにする
- にんじんときゅうりも洗って、それぞれ細切りにする
- チシャ菜は大きければ小さく手でちぎっておく
- 紫キャベツは洗って千切りにする
- エビは背ワタを取って茹でておく
- ライスペーパーの両面を水でさっと濡らし広げる
- 6の手前側に、チシャ菜と大葉を敷く
- 7の上にきゅうり、にんじん、パプリカ、紫キャベツをのせる
- 8の状態で1回くるっと巻く
- 9の上にエビをのせて、最後まで巻いていく
- 3等分にして盛り付け、チリソースを添える
作るときのポイント
- 具材は一度にのせ過ぎないように気をつける
- 野菜の切り方はなんでもよいが、細切りにすると巻きやすい
- エビはツナやスモークサーモンに置き換えてもおいしく仕上がる
- チリソースがなければ、ゴマダレやポン酢、しょうゆで代用可能
食べ方②太巻き
材料(2人分)
アルファルファ80g
サニーレタス2枚
きゅうり1/2本
パプリカ(赤、黄)1/2個
アボガド1/2個
焼き海苔2枚
■調味料
味噌小さじ1
ごま油小さじ1
しょうゆ小さじ1
すりごま小さじ1
作り方
- パプリカは洗ってヘタとワタ、種を取り除き、細切りにする
- サニーレタスは洗って、水気をしっかり拭き取る
- アルファルファは洗って、ザルにあげておく
- きゅうりは洗って千切りにする
- アボカドは洗って種と皮を取り除き、細切りにする
- ボウルに調味料を全て入れて混ぜ合わせる
- 巻きすにのりを広げ、手前半分に6の調味料を塗る
- 7の上にアルファルファをたっぷりと広げる
- 8にサニーレタス、パプリカ、きゅうり、アボカドをのせる
- のりの巻き終わり部分(約2cm)に6の調味料を塗る
- 巻きすで形を整えながら巻いていく
作るときのポイント
- 米を使わないため、ヘルシーでダイエットにもおすすめ
- 調味料はたっぷり使う
- 巻きやすいように、具材の切り方は細めにする
- いろいろな野菜に置き換えると、味や彩りが楽しめる
- 半分にカットしてプチトマトなどでトッピングするとおもてなしにピッタリ
食べ方③スムージー
材料(1~2杯分)
にんじん1本
パプリカ(赤でも黄でも)1/2個
オレンジ1個
パイナップル1/6個くらい
ハチミツ大さじ1くらい
レモン汁小さじ1くらい
水100〜150cc
作り方
- パプリカは洗ってヘタとワタ、種を取り除き、一口大に切り分ける
- にんじんは洗って、皮ごと一口大にカットする
- オレンジは外皮をむいて、小房に分ける
- パイナップルは皮と芯を取り除き、一口大にカットする
- 全ての材料をブレンダーに入れて40秒ほど撹拌する
作るときのポイント
- にんじんの皮やオレンジの内皮にも栄養があるため、全て使用する
- 混ざりにくいようであれば、途中で菜ばしなどで軽くかき混ぜる
- パインは缶詰のものでも代用可能
- パプリカはどの色のものでもよいが、暖色系のほうが仕上がりがきれい
- 甘めなドリンクなので、野菜嫌いな子供のサラダ代わりにもおすすめ
食べ方④サンドイッチ
材料(1人分)
カボチャ5分の1
紫キャベツ(梅和え)適量
きゅうり1本
パプリカ半分
カレー粉お好み
食パン2枚
作り方
- かぼちゃはレンジで軟らかくし、つぶしてカレー粉と和えておく
- パプリカは洗ってヘタとワタ、種を取り除き、薄くスライスする
- きゅうりは洗って千切りか薄切りにする
- 食パンはこんがり焼いておく
- ラップの上に食パンを1枚置く
- かぼちゃ、パプリカ、紫キャベツ、きゅうりの順でのせていく
- もう1枚の食パンを上にのせて、軽く押さえつける
- 7を立てて片手で抑えながら、隙間に余った具材を入れ込んでいく
- 8を抑えながらラップでしっかりと包みこむ
- パン切りナイフで半分にカットする
作るときのポイント
- 紫キャベツの梅和えがなければ、塩もみにしたもので代用可能
- 具材はたっぷり挟んだほうが、食べ応えがあり見栄えもよくなる
- 味が物足りなければ、マヨネーズやバターをパンに塗るのもおすすめ
- サラダを食べるのと同じくらいの野菜が一度に摂れるのが魅力