果実の基本的な加工方法
収穫した果実は、加工したほうがおいしく食べられるものも多くあります。果物の基本の加工方法を覚えておけば、いざ収穫したときに困ることもありません。生食できる果実でも、手を加えたほうが長期保存に向くというメリットもありますよ。
加工方法①果実酒
法律で禁止されている「ブドウ」以外の果実であれば、ほとんどすべての果物が果実酒として楽しめます。果実酒を作るときは果物に酸味のあるほうが味わい豊かになるため、完熟前のものを使うとよいでしょう。基本の作り方以外にもお酒をブランデーや焼酎に変えたり、甘みをハチミツに変更したりするなど、味わいに変化が出しやすいのも嬉しいポイントです。じっくりとつけた果実酒はまろやかで上質な味わいですよ。
材料
- 果実:漬けたい分量
- 氷砂糖:果実の重さの2割ほど
- ホワイトリカー:果実の重さの2倍ほど
基本の作り方
- 保存容器を煮沸消毒し、よく乾かす
- 果実の下ごしらえをする(ヘタを取る、皮をむくなど)
- 保存容器に果実と氷砂糖を交互に入れる
- ホワイトリカーを静かに注ぎ入れる
- ふたをして1週間以上寝かせ、完成
加工方法②ハチミツ漬け
レモンなどの酸味のある果物は、ハチミツに漬けると食べやすくなります。ハチミツには抗菌作用も含まれており、果実が腐りにくくなるのもポイントです。しかし、スプーンなどを介して雑菌が入らないとも限らないため、念のためひと月ほどで食べきりましょう。果実を食べ終わったあとのハチミツはお湯やソーダで割って飲むのもおすすめです。
材料
- 果実:漬けたい分量
- ハチミツ:注いだときに果実がしっかりと隠れるくらいまで
基本の作り方
- 保存容器は煮沸消毒してよく乾かす
- 果実を食べやすい大きさにカットする
- 保存容器に果実を入れ、隠れるくらいまでハチミツを入れる
- ふたをして冷暗所で保存する
- 1日寝かせて完成
加工方法③ジャム
ジャムはパンにつけて食べるだけではなく、お菓子に混ぜ込んだり紅茶に入れたりするなどさまざまな使い方ができます。また、来客時のお土産に自家製ジャムを渡すのもおしゃれですね。果実がたくさん収穫できたら、ぜひジャムづくりに挑戦してみてください。
材料
- 果実:加工したい分量
- 砂糖:果実の重量の1/2
- レモン汁:適量
基本の作り方
- 保存用の瓶を煮沸消毒しよく乾かす
- 果実を細かく刻む
- 砂糖と果実を鍋に入れ、とろ火で煮込む
- アクが出てきたら都度すくう
- 果物の形がなくなるまで煮込んだらレモン汁を加える
- 瓶に移してふたをする
- 熱いうちに瓶をひっくり返して冷まし、完成
食用の実がなるシンボルツリーの注意点
食べられる実がなるシンボルツリーはとても魅力的ですが、注意しなければならないことがあります。デメリットも把握しておけば、よりよい庭づくりができますよ。
注意点①鳥の被害
おいしい実がなる木には鳥が集まります。1羽2羽なら風情がありますが、たくさん集まってきてしまうと、フン害や鳴き声による騒音に悩まされる可能性があります。実は完熟したらすぐに収穫し、鳥の被害を最小限に防ぎましょう。
注意点②落果による腐敗臭
植物によっては、収穫時期を逃すと落果する種類があります。落果した果実をそのままにしておくと腐敗し、悪臭が漂ってしまう可能性があります。また、虫などもよってきやすくなるため注意が必要です。落ちた果実は、すぐに取り除きましょう。
シンボルツリーの実で食卓を彩ろう
食べられる実がなるシンボルツリーは、観賞するだけではなく味わえるのが嬉しいですね。葉や花、実の全てを五感で楽しめるため、子おもの食育にもピッタリです。植物を育て、収穫して食べる喜びがあれば、普段の生活がより豊かに感じられるでしょう。好みのシンボルツリーを育てて、日々の生活をより楽しんでくださいね。
出典:写真AC