一夜だけ咲くサガリバナとは?見られる場所・開花時期・見頃の季節は?

一夜だけ咲くサガリバナとは?見られる場所・開花時期・見頃の季節は?

熱帯・亜熱帯地方に自生するサガリバナは、花が一夜しか咲かないため、「幻の花」とも呼ばれています。サガリバナの咲き乱れる姿は、沖縄地方で初夏の風物詩としても知られています。そんなサガリバナの特徴や、見られる場所、時期などを見ていきましょう。

記事の目次

  1. 1.サガリバナとは
  2. 2.サガリバナの花について
  3. 3.サガリバナの見られる場所
  4. 4.サガリバナを見る方法
  5. 5.サガリバナの育て方
  6. 6.サガリバナを見に行こう

サガリバナの見られる場所

出典:筆者撮影

サガリバナは、熱帯・亜熱帯地方に分布するため、日本国内でサガリバナがみられる場所は主に沖縄地方です。日本中どこでも見られる花ではないため、旅行の計画を立てる際に参考にしてみてください。

西表島

イリオモテヤマネコが生息することで有名な西表島は、サガリバナを見られる場所としても有名です。東洋のガラパゴスとも呼ばれる西表島には手つかずの自然が残り、サガリバナの自生するマングローブ林がたくさんあります。西表島では、薄暗いなかマングローブ林をカヤックで漕いで、サガリバナの自生地をめぐるツアーが人気です。サガリバナが川面に浮かぶ姿を見たい人、野生のサガリバナを見たい人に西表島がおすすめです。

石垣島

石垣島の北部には、国内最大級のサガリバナの自生地があります。この自生地は私有地ですが、開花時期にあわせて開放されるため、誰もがサガリバナを見られます。それ以外にも、開花時期に開放されている自生地が多いです。どこも車でアクセスしやすい場所にあり、気軽に観察でき、ナイトツアーも人気です。歩いてのツアーは、カヤックを漕ぐより体力を使わないため、体力に自信がない方におすすめです。

宮古島

宮古島にもサガリバナの自生地が多いです。特に北部にある平良西仲宗根地区の自生地は保存会の方々によって、観察しやすいように整備され、花の保護もされています。この自生地は島の中心地から近く、車でのアクセスがしやすいうえに、駐車場も完備されています。西表島のようにカヤックを使ったツアーも魅力的ですが、手軽に観察できるのも嬉しいポイントです。開花時期にはライトアップされているため、幻想的な姿も見られます。

沖縄本島

沖縄本島は、ほかの離島に比べると自然が少ないイメージがあるかもしれませんが、各所でサガリバナを見られます。サガリバナは市街地の公園や道路沿いに植えられる緑化植物でもあります。そのため、沖縄本島でみられるサガリバナは、自生しているものとは違いますが、サガリバナを気軽に見てみたい方にはおすすめです。

奄美大島

奄美大島は、国内で自生するサガリバナの北限です。奄美大島にも、サガリバナが好む豊かなマングローブが残っています。エコツアーも盛んで、サガリバナを観察するツアーも多く開催されています。また、市街地や民家などさまざまな場所に植栽されており、気軽に観察することも可能です。

サガリバナを見る方法

出典:筆者撮影

サガリバナは開花する時期が限られ、開花する時間がごくわずかなため、自力で探しても見られない可能性があります。確実にサガリバナを見るためには、各ツアーなどに参加するのがおすすめです。

方法①カヤックツアー

出典:筆者撮影

表島や奄美大島で多く開催されているのがカヤックツアーです。夜明け前の薄暗いなか、カヤックに乗ってマングローブ林を漕いで行きます。夜明け前の満開の状態から少しずつ散る姿、川面一面に浮かぶサガリバナの姿を観察できます。特に川面に浮かぶ姿は、カヤックツアーでしか見られないため、幻想的な光景を見たい方はぜひカヤックツアーに参加しましょう。

方法②ナイトツアー

ナイトツアーは各離島で開催されています。カヤックツアーとは違って歩いて参加できるため、カヤックを漕ぐ自信がない方でも参加しやすいでしょう。足場のよい場所をめぐるツアーもあり、手軽にサガリバナや自然を体感したい方におすすめです。また、イリオモテヤマネコやアマミノクロウサギといったその島にしか生息しない動物にも会えるかもしれないのも魅力です。動植物が好きな方は参加してみてはいかがでしょうか。

方法③観察会

出典:筆者撮影

石垣島や宮古島の自生地では、開花時期にあわせてライトアップされ、観察会が開催されています。観察会は、遊歩道沿いなどの足場のよい場所で行われるため、誰でも参加しやすいのがポイントです。また、無料で参加できる観察会が多いのも嬉しいですね。

サガリバナの育て方

サガリバナの開花を、自宅で楽しみたいという方も多いのではないでしょうか。暖かい地域に自生するサガリバナは、冬場の管理さえ気を付ければ誰でも栽培可能です。現地を訪れても必ず開花に出会えるわけではありません。自宅で育てて、幻の花を観賞してみるのもよいでしょう。

育て方①置き場所

Photo bymilivigerova

サガリバナはマングローブ内に生えている植物で、直射日光を避けて半日陰の場所が適しています。春から秋にかけては屋外で育てられますが、気温が10℃を下回るころには室内に取り込むか、園芸用温室の中に置いてください。乾燥を嫌うため、室内に取り込む場合はエアコンの風が直接当たらないように気を付けましょう。

育て方②用土

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サガリバナは湿地帯に生えているため、保水性のある用土が適しています。市販の観葉植物用の用土でも問題ありませんが、腐葉土やバーミキュライトなど保水性の高い種類の用土を混ぜることでより保水性を高められます。自宅の環境や、手を掛けられる頻度によって調整しましょう。

育て方③水やり

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サガリバナは乾燥するのを嫌うため、用土が常に湿っている状態を保つと状態よく栽培できます。暖かい時期は毎日水やりをし、寒い時期は1週間に2回程度を目安に水やりをしましょう。一般的な種類の観葉植物より、水やりの回数を多くするのがポイントです。

育て方④肥料

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サガリバナは腐植質な土壌に生えているため、暖かい時期には肥料が切れないように気をつけてください。春に暖かくなってきたら、緩効性の肥料を株元に置くと、長い時間をかけて少しずつ肥料が溶け出します。また、市販の液体肥料を2~3週間に1回程度、水やりを兼ねて与えるのも効果的です。

育て方⑤植え替え

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サガリバナの植え替えは、4~5月の暖かくなってきたこが適しています。暖かい地方に自生する植物ですので、あまり寒い季節に植え替えてしまうと、うまく根付かないことがあるため注意してください。

育て方⑥開花

サガリバナを小苗の段階から育てた場合は、開花まで3~4年ほどかかります。早く開花を楽しみたい方は、多少値が張りますが、大きな苗を購入してください。一度開花すれば、その後は毎年開花を楽しめます。

サガリバナを見に行こう

出典:筆者撮影

サガリバナの花は、短時間で咲いてすぐに散るという独特な生態をしています。また、花が咲く姿はもちろん、散った後の姿もとても幻想的です。サガリバナを見られる地域や季節はとても限られていますが、機会があればぜひ観察してみてくださいね。

YUJI
ライター

YUJI

多肉植物や塊根植物が大好きです。最近では無農薬での野菜作りにもはまってます!

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