鈴蘭の毒性とは?症状や致死量は?取り扱いの注意点や楽しみ方を解説!

鈴蘭の毒性とは?症状や致死量は?取り扱いの注意点や楽しみ方を解説!

鈴蘭は春になると、可憐な白い花を咲かせる植物です。名前のとおり、鈴のような形のかわいい花ですが、毒性があるといわれています。鈴蘭のどの部分に毒性があるのか、どんな症状が出るのかなどを知っておくと、取り扱うときに安心です。

記事の目次

  1. 1.鈴蘭の毒性とは
  2. 2.鈴蘭の毒の成分
  3. 3.鈴蘭の中毒症状
  4. 4.鈴蘭毒の致死量
  5. 5.鈴蘭を取り扱うときの注意点
  6. 6.鈴蘭と間違えやすい植物
  7. 7.鈴蘭の安全な楽しみ方
  8. 8.毒に注意して鈴蘭を愛でよう

鈴蘭を取り扱うときの注意点

地植え

Photo byKIMDAEJEUNG

鈴蘭を地植えする場合は、どこに植えたかがわかりやすいように、目印に名前をつけたり囲ったりするとよいでしょう。子どものいる家庭では、庭で遊んでいるときに鈴蘭を誤食しないように見守ってください。鈴蘭を触った手で目や鼻をこするのも危険です。また、花が可憐で、実も赤く美味しそうであることから、子どもの興味をひいてしまいます。小さいうちは植えるのも考慮したほうがよいでしょう。
 

切り花

Photo bysuju

鈴蘭を切り花にして飾る際は、置く場所と挿している花瓶、中の水に注意が必要です。鈴蘭は花粉にも毒があります。食卓に飾って、誤って花粉がかかった食べ物を食べると中毒症状が出ることがあります。また、鈴蘭を挿している花瓶にはコップやグラスなどを使わないほうが無難です。もし、グラスなどを使うなら、使用後は念入りに洗いましょう。鈴蘭を挿した水も毒が溶け出していて猛毒のため、誤飲しないように注意します。

ボタニ子

ボタニ子

鈴蘭の毒の抽出方法ってとても簡単なの。鈴蘭を大量に水に挿しておくだけなのよ。

ボタ爺

ボタ爺

鈴蘭の毒成分、コンバラトキシンはとてもよく水に溶けだすんだの。だから、抽出方法は水に挿すだけなんだ。

鈴蘭と間違えやすい植物

Photo byanaterate

鈴蘭は3月~4月に発芽します。ちょうど、山菜が発芽する時期と重なります。花が咲けば鈴蘭だとすぐにわかりますが、発芽したばかりの若葉の場合は、形が似ている植物がいくつかあり注意が必要です。鈴蘭との違いや見分け方を知っておくと安心でしょう。

ギョウジャニンニク

Photo byisuzu1202

ギョウジャニンニクは、山蒜(やまびる)や山大蒜(やまにんにく)と呼ばれるネギ科の山菜です。日本では中部地方以北に自生し、北海道ではアイヌの人々にも愛されました。ギョウジャニンニクはネギ科の植物で、強いニンニクのような香りがするのが特徴です。鈴蘭と生息地が似ていることもあり、誤食があとを絶ちません。

ボタニ子

ボタニ子

鈴蘭との見分け方は香りね。鈴蘭はネギやニンニクのような強い香りはしないの。

ボタ爺

ボタ爺

見分けようとして鈴蘭だった場合、必ず手を洗っておくれ。汁が手について間違って体内に入ったら大変だからの。

オオアマドコロ

オオアマドコロはアマドコロの大型の変異種で、キジカクシ科の植物です。新芽をおひたしや天ぷらにすると、甘味があって美味しく味わえる山菜です。とくに根の部分は甘味が強く、美味しいといわれています。オオアマドコロはギョウジャニンニクのような、強いネギやニンニクのような香りはしません。

ボタニ子

ボタニ子

ギョウジャニンニクは香りで見分けられるけど、オオアマドコロは香りがないのよね。どうやって見分ければいいの?

ボタ爺

ボタ爺

鈴蘭との見分け方は根っこだの。オオアマドコロはショウガのような地下茎で、鈴蘭は丸い球根なんだよ。

ニラ

Photo byHans

ニラはネギ科の野菜で、ギョウジャニンニクと同じように、ネギやニンニクに似た香りがします。市販されているニラの葉は細く束になっているため、鈴蘭と間違えることはまずありません。しかし、地植えで野生化したニラはたくましく、葉が太くなっていることがあり、鈴蘭と見分けが付きづらいです。鈴蘭の茶色い球根と違い、ニラの球根は色が白く、長い根が生えているため、球根が見分ける目安になります。

ボタニ子

ボタニ子

ニラにも球根があるのね。鈴蘭も球根だけど、見分けるにはどうしたらいいの?

ボタ爺

ボタ爺

ニラの球根は白くて、鈴蘭の球根は茶色い皮におおわれているが、むけて白くなってるものもあるかもしれないぞ。

ボタニ子

ボタニ子

香りがネギっぽくて、白い球根ならいいのね。でも、迷ったら食べないのが一番いいわ。

鈴蘭の安全な楽しみ方

Photo byAlinaCMusat

鈴蘭には猛毒が含まれますが、花を楽しむのをあきらめることはありません。生花でもきちんと扱えば問題ないですし、生花以外でも鈴蘭の毒を気にせずに、安全に楽しむ方法があります。取り扱いに注意が必要ですが、自宅で作成できるものもあります。可憐な鈴蘭の花を安全に楽しみましょう。

プリザーブドフラワー

プリザーブドフラワーとは、花から水分を抜き、特殊な薬液や染料で保存期間を長くしたり、色を変えたりした花です。水やりの必要もなく、長期にわたって楽しめて人気があります。水分を抜いても毒性は変わらないため、鈴蘭のプリザーブドフラワーはペットや子どもが誤って口にしないように、密閉容器の中に入れて楽しみましょう。

ドライフラワー

通常のドライフラワーづくりは、風通しのよい日陰に花をさかさまにつるして乾燥を待ちます。しかし、鈴蘭の場合は花粉も猛毒のため、乾燥材のシリカゲルを使用するとよいでしょう。筒状の入れ物に鈴蘭を入れ乾燥剤を注ぎ込みラップでフタをして、2週間ほどでできあがります。しあがった鈴蘭のドライフラワーも、密閉容器で楽しみましょう。

ハーバリウム

ハーバリウムとは、花の標本のことです。店やネット通販で購入できますが、自作も可能です。フタのできるビン、専用のオイル、ドライフラワーやプリザーブドフラワーがあればできます。鈴蘭のオイル漬けのようなものなので、倒れてオイルが流れ出さないようにしっかりフタをしましょう。毒性を気にすることなく鈴蘭を楽しめます。ほかの花を一緒に入れてもきれいです。

毒に注意して鈴蘭を愛でよう

Photo byMay_hokkaido

鈴蘭は水仙と並んで春を告げる花です。風が吹くと鈴音が聞こえそうな可憐な花は、とても魅力的ですね。鈴蘭には猛毒がありますが、毒が体内に入らなければ害はありません。鈴蘭に触れたら手を洗う、食卓には飾らないなどちょっとした注意さえすれば、ほかの花と同じように楽しめます。おしゃれに安全に鈴蘭を愛でてみましょう。

ほおずき
ライター

ほおずき

最後まで記事をご覧いただき、ありがとうございました。観葉植物歴は30年以上です。食べ終わった種を埋めておいたら巨大化したアボカドやミカンなどを含めガジュマルやコウモリラン、トックリランやクワズイモなど、現在20鉢の観葉植物と暮らしています。挿し木で増やしたウツボカズラが新しいつぼをつけ始めました。

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