菊桃とは?その特徴や花言葉・育て方をご紹介!剪定や挿し木のコツは?

菊桃とは?その特徴や花言葉・育て方をご紹介!剪定や挿し木のコツは?

菊桃とはどういった植物なのかを知っていますか。花桃の一種で、菊のような花びらを持つ美しい花を咲かせる桃の仲間で、鑑賞用の植物です。桃の節句に飾られることもある、女性をイメージさせる花ですね。今回はそんな菊桃の育て方や特徴、花ことばなどを詳しくご紹介します。

記事の目次

  1. 1.菊桃とは?
  2. 2.菊桃の花言葉
  3. 3.菊桃の育て方
  4. 4.菊桃の増やし方(主に挿し木)
  5. 5.注意するべき害虫・病気
  6. 6.まとめ

菊桃とは?

出典:写真AC

菊桃は菊なのか?桃なのか?

菊桃という植物をご存知でしょうか。名前を聞くと、菊なのか、桃なのかと気になるところですが、菊桃は木です。しかもバラ科サクラ属になります。中国原産の花を観賞する植物で、名前からも分かるように、実は桃の仲間です。背も高く、かなり大きな木になります。3月下旬から4月にかけて花を咲かせます。耐寒性と耐陰性をそなえ、成長の早い、育てやすい植物です。

どんな花?

出典:写真AC

菊桃は八重咲きのピンクの花

菊桃は八重咲の花です。色は濃いめの紅か濃いピンク色の花です。花の形も少々独特ですが美しく、色鮮やかな花なので、シンボルツリーや記念樹、公園、街路樹などに植えられています。大きく育つため、鉢植えには不向きですが、中には小さめに育てて観葉植物として鉢植えで育てたり、盆栽として育てる人もいます。

実はなるの?

実はなるが、食用には適さない

菊桃には実がなります。大きさはせいぜい梅の実くらいにしかなりませんが、木が成長して大きくなるとたくさんの実を付けます。しかしあくまで菊桃は観賞用なので、実は食べないようにしましょう。苦みがあって美味しくないですし、そもそも食用に適してはいません。

菊桃とハナモモの違い

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キクモモはハナモモの1品種

キクモモは、ハナモモの中の1品種になります。ハナモモは花桃と書く桃の仲間で、古くは江戸の昔から花を観賞する目的で品種改良を繰り返されてきた植物です。キクモモは菊桃はと書き、花桃の種類の1つです。

ハナモモの種類

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ハナモモには4種類ある

切り花としてよく使われる「矢口」、狭い庭でも育てやすく、大輪の花を咲かせる「照手」、赤や白、紅白絞りなど3種類の花色が楽しめる「源平」、そして菊のような花びらが特徴の和風の庭にも洋風の庭にもよくなじむ「菊桃」です。種類ごとに特徴のあるハナモモですが、花の季節はほぼ同じで、育て方にもそこまで違いはありません。

菊桃の花言葉

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菊桃の花言葉は「あなたに夢中」

菊桃の花言葉は「あなたに夢中」「恋のとりこ」「よい気だて」です。花の形が菊に似ていることからこの名が付けられた菊桃は、3月3日の誕生花でもあります。桃色の花が枝にたくさんつくさまが女性をイメージさせ、「恋のとりこ」とつけられたようです。確かに、濃いピンクの花がたくさんあるさまは恋をイメージさせますよね。「あなたに夢中」もやはりピンクの花がびっしりつくさまから来ているのでしょう。「よい気だて」は桃の節句にひな壇に飾る時、娘には気立ての良い子になってほしいという願いを込めて飾っていたからのようです。

ハナモモの花言葉

ちなみに、ハナモモの花言葉は、気立ての良さ、恋のとりこ、恋の奴隷、あなたに夢中です。同じ言葉もありますが、違う言葉もあります。どちらにしても女性をイメージした言葉ですね。

菊桃の育て方

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美しい花を咲かせる菊桃を育ててみたい、という人もいるのではないでしょうか。菊桃は初心者にも育てやすい植物です。桃はもともと魔を退け、福を招く植物ですから、庭木として育ててみるのもいいのではないでしょうか。菊桃の育て方を簡単にご紹介しますので、参考にしてみて下さいね。

植える時期とやり方

植え付けの時期

植え付けの時期は落葉期の11月~12月、もしくは厳冬期後の2月~3月が適当です。12月~2月でも寒さの厳しいときは、やめておきましょう。

植え付けの仕方

成長の早い菊桃は、幼木を植えてもすぐに大きくなります。植えるときは、菊桃の入っている鉢の倍くらい深く穴を掘って植え付けます。ただし、同じ桃の仲間が植えてあった場所には植えないようにしましょう。桃の仲間は、同じ場所に再度植え付けられるのを嫌がります。

植える場所

植え付ける場所は、風通しや日当たりがよく、強風の当たらない場所が望ましいです。強風が吹くと枝が折れてしまうことがあります。菊桃は大きく育つため、十分にスペースが確保でき、水はけのいいところにしましょう。

水やり

水やり
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鉢植えの場合は土が乾いたら、水やりをしましょう。地植えの場合は夏の暑く乾きやすい時期、7月~9月頃は、土が乾きすぎないように水やりをするのが望ましく、その他の時期には水やりの必要はありません。

肥料

たい肥
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肥料は2月に寒肥と花が散ったあとの5月頃、9月の三回、肥料を与えます。肥料がなくても枯れたりはしませんが、成長が遅く、元気もなくなります。

用土

土
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特に土質を選ぶわけではありませんが、できるだけ水はけのよい土を選びましょう。庭に地植えをするときは、堆肥をまぜるといいでしょう。鉢植えの場合は赤玉土をベースに川砂や、砂をまぜ、水はけのいい土を作ってください。

温度湿度

おんど
Photo bygeralt

耐暑性も耐陰性もある菊桃

菊桃は耐暑性、耐寒性があり、ある程度の耐陰性も備えているので、そこまで温度や湿度に神経質になる必要はありません。ただし、風通しが悪く、じめじめしている日陰などにずっと置いたままにしていると、害虫が発生する恐れがあるので気を付けましょう。

日当たり

菊桃は耐陰性があるとはいえ、日光を好む植物です。できるだけ日光の良く当たる場所に植えましょう。

管理のポイント

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ポイントは剪定を忘れずにすること

菊桃はもともとそこまで育てるのが難しくない植物です。管理のポイントは、きちんと毎年剪定をすることと害虫に気を付けることです。大きく育つので、鉢植えにはむきません。

鉢植えにしたい場合は

鉢植えにしたい場合、室内に置くのであれば、風通しと日当たりがよく、エアコンの風に当たらない場所にしましょう。エアコンの風が直接当たると、花や葉を傷めます。

剪定は必要?

出典:写真AC

菊桃は木なので、剪定をする必要があります。毎年1回、花が終わった直後くらいに剪定をするといいでしょう。枝が混み入っている時などは、木全体に日の光が当たるように枝を整理しましょう。

菊桃の増やし方(主に挿し木)

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一般的には挿し木がおすすめ

菊桃は一般家庭の場合は挿し木で増やします。時期は5月~6月頃が適当です。10~15センチのさし穂を切り取り、根本の葉を取り除きます。水にさしてしっかり吸水させてから発根剤を付けて挿し木用の土の差し込みましょう。しっかり水やりをして、根がでるまでは日陰で管理しましょう。

販売している苗は接ぎ木

園芸店などは接ぎ木で増やします。挿し木よりも確実で丈夫ですが、一般家庭では台木を用意することが難しいため、挿し木で増やします。

植え替え

植え替え
Photo by salchuiwt

鉢が窮屈になると根が傷んでくる

鉢植えの場合は植え替えが必要です。2~3年位1回、菊桃が大きくなって鉢が窮屈だなと感じたら植え替えをしましょう。根が伸びすぎて、窮屈な鉢のままでは根が傷んでしまいますし、根腐れの原因にもなります。植え替えは3月頃にするといいでしょう。古い根は取り除き、土も7割ほど落とします。一回り大きくした新しい鉢に植え替えます。

用土

植え替えで使う用土は、赤玉土をベースに川砂や、砂などを混ぜたものを用意しましょう。植え替えた直後は水をたっぷりとあげましょう。

注意するべき害虫・病気

害虫
Photo byFrantisek_Krejci

害虫には要注意

菊桃につく害虫は主に、アザミウマ・カイガラムシ・毛虫・アブラムシ・ハダニなどです。もしもこういった害虫を見つけたらすぐに薬剤を散布するなどして駆除しましょう。放っておくと木を枯らしてしまうこともありますし、他の観葉植物にも移ってしまいます。

アブラムシには特に注意が必要

アブラムシは、ウィルス病を媒介することがある害虫です。春から秋にかけて1回薬剤を散布して、予防しましょう。

うどん粉病

葉に白いカビが発生するうどん粉病があります。風に乗って胞子が飛び、他の植物にもうつる伝染病ですので、発見したらすぐに、病気の部分は切り取りましょう。その後、薬剤を散布します。

縮葉病

4月~5月にかけて出てきやすい病気で、病原菌はカビです。この時期に雨が多くて気温が低いと発生しやすいです。芽が出る前に薬剤を散布して、病気の発生を予防します。

まとめ

出典:写真AC

菊桃は観賞用の植物で、残念ながらいくら実がなっても食べることはできませんが、1本あるだけでもとても見栄えのする花です。育てやすく、丈夫で、管理の難しくない、暑さにも寒さにも強い初心者の味方です。庭に植えると見栄えもいいため、ぜひ育ててみてくださいね。

asakamizuki
ライター

asakamizuki

野菜を愛するおばちゃん。今年こそ白なすゲット!

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