エゾエンゴサクとは
エゾ?北海道にあるのかな?でもエンゴサクってなんだろう?
エゾエンゴサクの出身地は、やっぱり北海道?
漢字で書くと「蝦夷延胡索」となり、蝦夷がつく理由はやはり北海道に群生地が多いためです。また、延胡索(エンゴサク)とは漢方薬の延胡索に似ているからその名前がつきました。花期は4月から5月で、花の長さは15から25ミリ程の可憐な花が咲きます。ですが、北海道のみに咲くわけではなく、東北地方にも群生地はあります。春に北海道の山林を散策したことのある人なら一度は目にしたことがあるのではないでしょうか?
エゾエンゴサクの花の特徴
どんな色の花が咲くのかな?
紫色が多い!
色は青や紫や赤紫といった落ち着いた、優雅で可憐な花です。希少ではありますが、白い花を咲かせるものもあるので群生地に行く機会があるなら探してみることも楽しみにつながるでしょう。北海道に来ること、また住んでいるのならぜひ山林でエゾエンゴサクを探してみてください。
エゾエンゴサクの花言葉
まるで小人の帽子みたいな花ですね。
花言葉にもこの形、関係あるのかな?
花言葉は「妖精たちの秘密の舞踏会」
花言葉は「妖精たちの秘密の舞踏会」といいます。何とも不思議な花言葉ですが、それには理由があります。この花は春の始まりを告げる代名詞ともいえる可憐な花です。夏期には草の部分は枯れて、春にのみ花を咲かせます。北海道の群生地ではまるで、妖精たちが踊っているかのようにみえます。
不思議の国の花言葉
花言葉と聞くと、愛や希望といった抽象的な言葉が多いでしょう。ですが、エゾエンゴサクの花言葉は具体的でもあり、ファンタジーの世界を感じさせます。もしこの花に囲まれることがあれば、おとぎの世界に入り込んだかのような気分になるでしょう。花言葉に「妖精」というフレーズがつく位、誰しもを魅了する可憐な花です。
エゾエンゴサクの育て方
北海道に咲く花、暑さには弱い
春のみに咲く、はかない花です
この可憐な花は春にのみ咲き、葉も夏には枯れてしまいます。なので春、夏に丸1年分の養分を球根に貯蓄します。それだけエゾエンゴサクの育て方にとって、春に力をつけることは重要になります。春期は日のよくあたる場所で育てます。夏になれば涼しい半日陰で栽培します。
どんな場所に咲いているの?
また群生地自体は湿り気のある林や森が多いです。多年草なので育て方をしっかりすれば数年育てることができるでしょう。背たけは10から20センチあり、球根で養分を得て茎を1本出します。この花は種から育てるというよりは、球根から育て始めます。水はけのよい場所を群生地としているため、育て方もこのことを十分考えて育てましょう。
エゾエンゴサクの育て方(準備編)
必要なものをそろえよう!
まず深い鉢と鉢底石を準備します。そして赤玉土、少量の鹿沼土と肥料を用意します。赤玉土とは通気性が良く、水はけの良い土のことです。鹿沼土とは濃い黄色の土で水はけも良く、硬い粒なので壊れにくいという特徴を持っています。この花の球根の育て方としては通気性と水はけの良さが鍵となり、これらの土が最適といえるでしょう。
硬質赤玉土って?
やや値段は高くなりますが、硬質赤玉土というものもあります。水はけと長期間の使用が可能になりますが保水性があまりないです。そのぶん土自体に水分が少ないので、凍っても影響を受けにくいというメリットがあります。
土の配合と割合は?
水の排気性を良くするために、鉢底石を鉢の3分の1入れます。その後に土を入れることとなります。赤玉土は土づくりの基本とはなりますが、長期間使用すると粘土状になってしまいかえって水はけが悪くなりますので、2年程で替えることをおすすめします。鹿沼土と赤玉土を配合した土を5割以上鉢に混ぜ、その他の土は山野草専用の土、いわゆる「改良用土」を用意し混合させます。これらの土はホームセンターで購入できるので探してみましょう。
エゾエンゴサクの育て方(春編)
春に咲き、春に散る花
春は最も重要な季節です。芽が出て、花が咲き、葉があらわれます。だいたい3月の頭から中ごろに、雪の下で根が伸び始めます。4月の終わりには地上に葉が出ます。この花は野生では半日陰の落葉樹の下を好んで生育することが多いです。育て方としては春先から花が咲き終わるまで水を多くあたえます。次の冬を乗り越える力を、春の時点で球根につけます。花が散る前に山野草の肥料をあたえるとより大きく、強い球根になるでしょう。肥料に関してはゆっくりと植物に効き目のある、緩効性肥料が良いです。
少しでも長く秘密の舞踏会を楽しみたい!
暖かい場所では早い時期に咲くので、遅霜と凍結に注意します。花言葉にあるような「妖精たちの秘密の舞踏会」は、はかないものなのでしっかり見届けましょう。
エゾエンゴサクの育て方(夏編)
根を休ませましょう
夏には休眠期に入ります。この季節には涼しい場所に保管することが望ましいです。休眠期を通していえることですが土が乾き次第、軽く湿らせます。休眠中に湿度を高くし過ぎると、球根の傷みの原因となるので注意が必要です。
エゾエンゴサクの育て方(秋編)
来年へ向けて!
秋は休眠期間に入っていますが、植え替えの最適な期間といえます。球根は1センチ以上間隔を開け植えましょう。根詰まりの原因となってしまいます。毎年行うことが理想です。
強い球根にして、春に立派な花をみたい!
エゾエンゴサクの育て方(準備編)でかいた通り、水はけと通気性の良い土が非常に重要となってきます。春から秋にかけての管理にうまくいけば、球根も大きく育ち次の春に立派な花を咲かせることができるでしょう。
エゾエンゴサクの育て方(冬編)
エゾエンゴサクの頑張りどころ!
冬は次の春に可憐な花が咲くことを待って楽しみに待ちましょう。雪が積もれば植物なので簡単に枯れてしまうと思いがちですが、地中では必死に球根は頑張って生きています。また鑑賞できる時をゆっくり待ちましょう。
出典:写真AC