はじめに
ふわふわした手ざわりが愛らしい、フランネルフラワー。鉢植えや庭植え、または切り花でも楽しめるので、ガーデニングがお好きな方に、とてもおすすめです。今回は、フランネルフラワーの上手な育て方や増やし方、剪定方法や品種などについてご紹介します。
フランネルフラワーの基本情報
分類 | セリ科アクチノータス属 |
学名 | Actinotus helianthi |
形態 | 多年草 |
草丈 | 30cm~40cmほど |
開花時期 | 1年を通して開花 |
原産地 | オーストラリア |
花言葉 | 高潔 誠実 いつも愛して |
フランネルフラワーの特徴は、ふわふわとしたやわらかい手ざわりです。毛織物のフランネルのようであることから、フランネルフラワーと呼ばれています。白い花びらに見える部分は、葉が変化したもので、花は中心部に密集して開花します。品種によっては、1年を通して開花し続けるものもあり、花の少ない時期を彩ってくれるでしょう。
- フランネルのようなやわらかな手ざわり
フランネルフラワーの育て方
フランネルフラワーは、直射日光がよく当たることと、乾燥した気候、水はけのよい酸性の土壌を好みます。多年草で数年育ち、寒さや暑さには強いですが、庭植えの場合は、雨や霜にあたると、枯れる心配があるため、注意が必要です。また、フランネルフラワーの葉や根はとてもデリケートなため、植え替えや水やりなどは、そっと行う必要があります。
- 直射日光と乾燥が大好き
植えつけの時期
フランネルフラワーの植えつけは、夏の暑い季節や、冬の寒い季節以外の、4月~5月頃、9月~10月頃がおすすめです。フランネルフラワーの根はデリケートなため、枯れることがないよう、根や土にあまり触らず、根株を崩さないように、そっと丁寧に植えるようにしましょう。
- 植えつけは、春と秋に
用土の配合
フランネルフラワーを植える用土の配合は、鹿沼土(酸性の用土)と、酸度無調整のピートモス(苔などを原料にした用土)を、半量ずつ配合してください。用土にピートモスを配合すると、水もちがよくなります。用土によく使用される石灰は、アルカリ性になるため配合する必要はありません。鉢植えにする場合は、用土の下に軽石などを入れ、水はけをよくするようにしましょう。
- 用土は酸性になるように配合
ブルーベリー用の用土も使用できます。
フランネルフラワーの増やし方
フランネルフラワーの増やし方は、基本的に種まきで増やします。フランネルフラワーの花は、やがて種ができるので、採取をしてください。種や、増やした株は、無断譲渡が禁止されているため、個人で楽しむようにしましょう。また、他の増やし方として、挿し芽での方法もありますが、管理が少し難しいです。
- 増やし方は、基本的に種まきで
種まきの時期
5月頃が適期で、発芽まで1か月ほどかかります。フランネルフラワーは成長が遅いため、多湿に気をつけながら、気長に待ちましょう。
種まきでの増やし方
種まきでの増やし方が手軽でおすすめです。種まきでの増やし方は、湿らせた赤玉土に、種が重ならないようにまき、5mmほど用土をかぶせてください。本葉が数枚ほど出てきたら、植え付け用土を入れた育苗ポットに植え替えます。
挿し芽での増やし方
挿し芽での増やし方は、ポットや植木鉢などに、酸性の用土を入れ、フランネルフラワーの枝を挿してください。できるだけ、葉や枝が元気なものを選ぶとよいでしょう。
種まきでの増やし方がとても簡単なので、たくさん花を咲かせてみるのもよいでしょう。
水・肥料の与え方
水の与え方
水は表面の土が乾いたら、たっぷり与えます。多湿の状態だと枯れる心配があるため、水のあげすぎには注意し、やや乾燥気味に管理しましょう。また、葉をぬらさないよう、水は根元に与えるようにしてください。
肥料の与え方
フランネルフラワーは肥料を好む花ですが、一度に肥料を与えすぎると、肥料焼けをおこす場合があるため、注意が必要です。液体肥料は、効果が強いものであれば、薄めて与えてください。固形肥料は、緩効性のものが適しています。化成肥料(溶ける速度が速く、速効性のある肥料)の場合は、2か月に一度ほど、鉢の端に埋め込んで与えてください。葉が白っぽくなってきたら、栄養不足のサインです。
- 水やりは葉をぬらさずに、肥料は与えすぎないように
花がらとり
フランネルフラワーは、開花したばかりのころは中心部が緑色をしており、だんだんと茶色くなっていき、枯れる時期が近づくと花が閉じます。花がらは、花のつけ根から切りとってください。そのままの状態にしておくと、種ができたり、病気の原因になるため、こまめに取り除きましょう。
- こまめに取り除き、清潔に
次のページでは、フランネルフラワーの管理方法をご紹介します。
出典:写真AC